車のヘッドライトの黄ばみの落とし方とは?原因と対策についても解説
車のヘッドライトが黄ばんでいるととても気になってしまいます。
駐車場に並んでいる自分の車を見て、「隣の車よりも黄ばんでいるな」と感じたことがある人は多いのではないでしょうか。
きちんと洗車しているにもかかわらず、ヘッドライトは黄ばんでしまいます。
この記事では、ヘッドライトが黄ばんでしまう原因と対策について解説していきます。
また、併せてヘッドライトの黄ばみの落とし方についても紹介していきます。
関連記事:車のヘッドライト交換は自分でできる?交換方法と交換費用を解説
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車のヘッドライトはなぜ黄ばむ?
車のヘッドライトは時間が経つと黄ばんでしまいます。
ヘッドライトが黄ばむ原因は何があるのでしょうか。
ここでは、ヘッドライトが黄ばむ原因について解説していきます。
紫外線による影響
ヘッドライトはポリカーボネート樹脂というプラスチックの一種で作られています。
樹脂は加工しやすく多様なデザインに対応でき、軽量でコストも抑えられるため採用されました。
しかし、ポリカーボネート樹脂は紫外線に弱く、黄ばんでしまうという特徴があります。
そのため、走行中や駐車時など、常に紫外線に晒されているヘッドライトは、どうしても黄ばんでしまいます。
傷に入り込む汚れ
ヘッドライトは、走行中に小石が当たり傷がついてしまいます。
そこに汚れが入り込んで、蓄積され黄ばみの原因となります。
走行中の小石による傷は避けられないため、傷を放置したままにすると傷が広がり、黄ばみがさらに広がります。
コーティングの劣化
紫外線からのダメージを軽減するため、ヘッドライトにはコーティングが施されています。
しかし、コーティングは経年劣化や洗車などにより徐々にはがれてしまいます。
これにより、コーティングがはがれた部分から、紫外線の影響が大きくなり、ヘッドライトが黄ばんでしまいます。
関連記事:車のボディにコーティングはした方がよいのか?費用感やメンテナンス方法も紹介
黄ばんだままにしておくとどうなる?
ヘッドライトを黄ばんだまま放置しておくと、どのようなリスクがあるのでしょうか。
ここでは、ヘッドライトを黄ばんだままにしておくとどうなるのかについて解説していきます。
ヘッドライトの光量不足になる
黄ばみが進むと、ヘッドライトの光量不足になります。
光量不足は夜間走行時に視認性が悪くなり、事故に遭遇するリスクを高めてしまうため危険です。
また、車検においてはヘッドライトの光量が基準を満たしているか否かの測定があるため、黄ばんだままで光量が足りていないと不合格となる場合があります。
ほかの項目は合格していてもヘッドライトが黄ばんでいることにより車検に通らないとなれば、余計な時間や費用がかかってしまいます。
関連記事:車検が切れたらどうなる?罰則内容や切れた場合の対処方法を解説
重度の黄ばみの除去は大変
ヘッドライトが黄ばんだまま放置しておくと、ヘッドライトの表面や外側だけでなく内側にまで黄ばみや汚れが広がります。
内側まで進行した黄ばみや汚れをきれいにするためには、ヘッドライトを取り外して作業をしなければなりません。
また、黄ばみがひどく除去しきれない場合には、ヘッドライトを交換する必要があります。
黄ばみを取る方法
ヘッドライトの黄ばみが軽度の場合、市販の専用クリーナーを使用することで簡単に除去できます。
また、ある程度ひどい黄ばみであっても、専用の道具を利用すれば自分で落とすことができます。
ここでは、自分で作業する場合と業者に依頼する場合のそれぞれの方法について紹介していきます。
自分で作業する場合
自分で作業する場合、事前に準備する必要があります。準備すべき道具としては以下のものが挙げられます。
- ヘッドライト用クリーナー
- マスキングテープ
- 耐水ペーパー(600番・1000番・1500番・2000番)
- コンパウンド
- コーティング剤
- マイクロファイバークロス(3~4枚)
上記を準備した上で、以下の手順に沿って作業していきましょう。
手順1
ヘッドライトに砂などが残ったまま作業をすると、さらに傷をつけてしまうことになるため、最初にヘッドライト用クリーナーで洗い流します。
水滴を残さないようにマイクロファイバークロスで拭き取ります。
手順2
ボディを傷つけないため、ヘッドライト周りをマスキングテープで保護します。
手順3
耐水ペーパーでヘッドライトを優しく磨きます。
耐水ペーパーは番手の小さい方から順に、水をかけながら使用します。
黄ばみによる黄色い水が白くなるまで磨き続けます。仕上げに2000番の耐水ペーパーで磨きます。
手順4
マイクロファイバークロスにコンパウンド剤を付けてヘッドライトを磨きます。
耐水ペーパーでは磨ききれなかった細かな傷をコンパウンドで最終仕上げをします。
磨き終えたら水で洗い流し、水滴が残らないように拭き取ります。
手順5
きれいなマイクロファイバークロスにコーティング剤を付けて、ヘッドライト全体にムラなく塗り広げます。
乾燥後にもう一度この作業を繰り返します。
ヘッドライトが完全に乾燥すれば作業終了です。
業者に依頼する場合
頑固な黄ばみの場合、自分で作業すると黄ばみを落としきれなかったり、仕上がりにムラが出たり、きれいに仕上がらないことがあります。
きれいに仕上げたい場合や手間を省きたい場合は、業者に依頼する方法も一つの選択肢です。
ヘッドライトクリーニングやコーティングは、カー用品店やガソリンスタンドに依頼することができます。
また、カーボディケアを専門とする業者もありますので、そちらを利用してもよいでしょう。
料金は業者や作業メニューによってさまざまですが、磨いて黄ばみを落とすだけのクイックコースなら、3,000円~5,000円程度、磨きとコーティングを行うコースなら、5,000円~10,000円程度、磨きもコーティングも入念に行うしっかりコースなら、8,000円~20,000円程度が目安となります。
自分で作業するときに道具を1から揃えると2,000~5,000円程度はかかってしまうため、場合によっては業者に依頼する方が費用を抑えられることもあります。
黄ばみを防止するにはどうすればいい?
黄ばみの原因となる紫外線や傷からヘッドライトを完全に避けることは困難です。
しかし、日頃の対策で黄ばみの進行を遅らせることが可能です。
ここでは、ヘッドライトの黄ばみを防ぐ方法を紹介していきます。
駐車時の紫外線を避ける
屋根付きの駐車場に駐車することで、駐車中の紫外線を避けることができます。
また、屋根付きの駐車場がない場合は、駐車する車の向きや日陰に駐車することで紫外線を避けることができます。
ほかにも、駐車する際に車へカバーをかぶせることで紫外線を遮断することができます。
コーティングや保護フィルムを貼る
ヘッドライトにコーティングを施したり、保護フィルムを貼ったりすることで紫外線を防ぐことができます。
ヘッドライトのコーティングは、新車の状態であれば既に加工されています。
そのため、上からさらにコーディングを重ねて施したり、一度剥がしてより強固なコーティングを施したりなどの対策をしましょう。
また、保護フィルムは紫外線に強いだけでなく傷にも強く、走行時の小石による傷を防ぐことができます。
ただし、保護フィルムはさまざまな種類があり、なかには車検に通らないものもあるため注意が必要です。
保護フィルムを貼る際は、保安基準に適合しているかどうかを必ず確認しましょう。
まとめ
この記事では、ヘッドライトが黄ばんでしまう原因や落とし方、黄ばみを防ぐための対策について解説しました。
ヘッドライトは紫外線やヘッドライトの傷に汚れがたまることにより黄ばみが発生します。
黄ばんでしまったヘッドライトは磨くことできれいにすることが可能ですが、重度の場合はヘッドライトを交換しなければなりません。
日頃の対策としては屋根付きの駐車場に駐車したり、カバーをしたりすることでヘッドライトの黄ばみの進行を和らげることが可能です。
また、ヘッドライトにコーティングや保護フィルムを貼ることで紫外線を防ぐことができます。
ヘッドライトの黄ばみは夜間運転時に視認性が悪くなり危険なうえ、車検が通らなくなる可能性もあります。
ここで紹介した内容を参考に、定期的にヘッドライトのメンテナンスを行いましょう。