AT限定解除はどうすればよい?手続きについて徹底解説

AT(オートマチック)限定の免許を取得している人の中には、AT限定解除を行いたいと考えている人もいるでしょう。

乗用車の多くがAT車であるため、基本的にAT限定解除を行わなくても運転に支障はありません。

しかし「MT車で乗りたい車が発売された」「事情によってMT車を運転しなければならない」など、状況によって必要になるケースもあります。

この記事では、AT限定解除の概要から手続きの方法、実施可能な施設について解説します。

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AT限定解除とは?

AT限定解除とは、AT限定免許のみを持っている人でもMT(マニュアル)車を運転できるようにすることです。

AT限定免許とは、自動変速機(AT)での運転のみ可能な免許のことです。

AT限定免許は、取得に必要な教習時間が比較的短く、取得しやすいといわれています。

MT車はAT車と異なり、自分でギアチェンジの操作をする必要があり、操作が難しいと思われやすいです。

また、若い人はAT限定免許を取得している割合が多い傾向があるともいわれています。

日本で販売されている多くの車がAT車であるため、MT車を運転する機会がないと考える人が多いのでしょう。

なお、AT限定免許は自動車だけではなくバイクにもあります。

AT限定解除を実施するには2つの方法があり、基本的に教習所での教習と試験を受ける必要があります。

教習でATとMTの運転操作の違いを学び、試験によって操作に問題ないと判断してもらいます。

手続きには免許更新や再交付手続きが必要となる場合もあるため、実施する際には事前確認を行いましょう。

限定条件がついている免許の種類

一般的に知られているAT限定免許のほかにも、限定条件がついている免許はいくつかあります。

免許証の「免許の条件」欄に限定条件の記載があるため、免許証を持っている人は確認してみるとよいでしょう。

ここでは、限定条件がついている免許を紹介します。

5t限定準中型自動車免許

準中型自動車は、車両総重量が5t未満である車のみ運転可能であるという限定条件です。

普通免許の取得が2007年6月2日~2017年3月11日以前である人は、免許証にこのような条件が記載されています。

5t以上の準中型を運転したい場合は、手続きをする必要があります。

8t限定中型自動車免許

普通免許の取得が2007年6月1日以前である人の免許証に記載されている限定条件です。

中型自動車を運転する際は、車両総重量が8t未満のものしか運転できないという意味で記載されています。

8t以上の中型自動車を運転したい場合は、手続きをする必要があります。

AT限定解除を実施する方法

AT限定解除を実施するためには、「教習所で講習を受ける」「運転免許センターに直接行く」のどちらかの方法を選ぶ必要があります。

ここでは、それぞれの方法ついて詳しく解説します。

教習所で講習を受ける

教習所では、技能教習と技能審査を受けます。

費用は利用する教習所によって異なりますが、約4~8万円の費用が発生し、一般的に講習完了まで3~5日ほどかかります。

また、技能教習は4時間受講しなければなりません。

なお、1日に受講可能な技能教習の回数は限られているため注意が必要です。

運転免許センターに直接行く方法よりも一般的な方法ですが、AT限定解除までに数日間かかります。

早めにAT限定解除をする必要がある人はスケジュールに余裕を持って行動しましょう。

運転免許センターに直接行く

AT限定解除は、運転免許の試験や更新手続きなど、運転免許に関する各種手続きを行うための施設である運転免許センターで手続きができます。

運転免許センターに直接行く方法では、技能講習を受講する必要はありません。

そのため、審査に合格さえできれば、即日で限定解除できます。

また、費用は受験料と試験車使用料を合わせて3,000円程度で済みます。

教習を受けなくても技能審査に一発で合格する自信がある人や、すぐにでもAT限定解除を行う必要がある人に向いている方法といえるでしょう。

教習所での流れ

ここでは、教習所でAT限定解除の手続きを実施する場合の流れやメリット・デメリットについて詳しく解説します。

教習所での手続き

教習所では、最初に入校手続きを行う必要があります。

入校手続き完了後に受講するのが、MT車の基本操作や坂道発進、信号待ちなどの運転技能の教習です。

受講完了後に技能審査を受けて、合格すると証明書が渡されます。

証明書を受け取った後は、免許センターに行き限定解除手続きが必要です。

手続きには、証明書や更新申請書の提出、更新手数料の支払い、証明写真の提出などが含まれるため、事前に必要なものを準備しておきましょう。

更新手続きが完了すると、AT限定解除が行われ、MT車が運転できるようになります。

教習所のメリット・デメリット

教習所では、MT車の操作を確実に学べるというメリットがあります。

MT車を運転したことがない人は、クラッチやギアの取り扱いから学べるため、AT限定解除後も安心して運転が可能です。

一方、教習所でのAT限定解除手続きでは、費用が数万円かかるほか、日数も3~5日ほどかかるデメリットもあります。

しかし、MT車の運転をしたことがない人は、操作方法を指導してもらえる教習所の利用が一般的であるといえるでしょう。

運転免許センターでの流れ

ここでは、運転免許センターでの流れや、メリット、デメリットを解説します。

運転免許センターでの手続き

運転免許証センターでは、技能審査を受けるだけで限定解除が可能です。

運転免許センターに行き、申請書を作成します。作成が完了したら受付へ提出し、技能審査を受けます。

技能審査に合格すれば、AT限定解除の手続きが完了です。

手続きには、申請書や運転免許証、筆記用具、受験票、申請用写真、審査手数料などが必要です。

申請用写真にはサイズや写り方の規定があります。

また、手続きができる日は平日のみの場合が多く、時間も朝から夕方頃までと限られています。

必要書類や受付日は運転免許証センターによって異なる場合があるため、事前に訪れる予定の運転免許センターの公式サイトやホームページを確認しておくとよいでしょう。

運転免許証センターのメリット・デメリット

運転免許証センターでは、手続きにかかる費用が抑えられ、短期間で限定解除が完了するメリットがあります。

教習所に行く場合と比べて、安価で時間をかけずに手続きできることは、MT車の運転が問題なくできる人にとって大きなメリットであるといえるでしょう。

しかし、運転免許センターでは、講習を受けずに審査のみを受けるため、MT車の扱いを知らない人は合格することが難しいです。

試験に合格できなければ何度も受験することになり、そのたびに費用を支払うことになるため、結果として費用がかさんでしまう可能性があることはデメリットでしょう。

まとめ

自動車やバイクなどは制限がある運転免許でも、取得後に制限解除することができ、AT限定解除もそのうちのひとつです。

AT限定解除とは、AT車のみ運転可能である人が、ATでもMTでも運転可能にする手続きのことを指します。

AT限定解除を実施する方法は、「運転免許証センターに直接行く」「教習所で技能教習と技能審査を受ける」という2つがあります。

一般的には、MT車の運転操作の講習が受けられる教習所に通う人が多いです。

しかし、運転免許証センターで直接技能審査を受ける方法は、最短1日で手続きが完了し、受験費用も安く済みます。

AT限定解除の手続きを急いで行う必要がある人やMT車の運転に自信がある人はおすすめの方法です。

なお、手続きを行う場所によって必要な書類や手続きの内容が異なる場合があるため、AT限定解除する際は、事前に確認しましょう。

この記事を書いた人

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カーナレッジ編集部

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