バックフォグとは?役割や注意点について解説!
バックフォグとは、車に搭載されているランプの一種です。
適切に使用しなければ周囲の運転者へ危険を及ぼす元凶の一つとなり得えます。
しかし、バックフォグの役割や使用方法は自動車教習所では習わないため、バックフォグの役割や注意点を知らない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、バックフォグを適切に使用することで得られる効果や、注意点について解説していきます。
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INDEX
バックフォグの概要

そもそもバックフォグとは何を指しているのか分からないという人も多いでしょう。
ここでは、バックフォグの概要について解説していきます。
バックフォグとは?
バックフォグ(リアフォグ)とは、車の後部についているフォグランプのことです。
そもそも、フォグランプとは「フォグ(fog:霧)」という名の通り、濃霧時の補助灯としての役割があります。
道路運送車両の保安基準では、後部霧灯との名称が用いられています。
フォグランプにはバックフォグのほかにフロントフォグがあり、車の前部に備わっています。
国産車では、バックフォグを標準装備として導入していないため、装備された車はあまり多くありません。
しかし、欧州ではバックフォグの標準装備が義務化されているのです。
そのため、輸入車にはすべて装備されています。
国産車では、SUVやスポーツカーにバックフォグを装備していることが多い傾向があります。
バックフォグの保安基準とは?
バックフォグは、装備されていない車に後付けすることが可能です。
そのため、バックフォグの明るさや取り付け位置が道路運送車両の保安基準によって定められています。
バックフォグの基本的な保安基準は以下の通りです。
- バックフォグの照射光線は、他の交通を妨げないものであること(光源:35W以下、証明部:140㎠以下)
- バックフォグの灯光の色は、赤色であること
- バックフォグの取り付け個数は、2個以下であること
- バックフォグは点滅する構造ではないこと
- バックフォグは、前照灯又は前部霧灯が点灯している場合にのみ点灯できる構造であり、 かつ、前照灯または前部霧灯のいずれが点灯している場合においても消灯できる構造であること
バックフォグの取り付け位置の保安基準は以下の通りです。
- バックフォグの照明部上端が地面から100cm以下(一部例外規定有り)、かつ、照明部の下端は地面から25cm以上であること。
- バックフォグの照明部は、ブレーキランプ照明部から10cm以上離れていること
バックフォグが装備されていない車に、バックフォグを後づけるする際は、保安基準に沿っているのかを確認しましょう。保安基準に沿っていないバックフォグの装備は、道路運送車両法第99条の2、第108条によって、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。
特にバックフォグをネット通販で購入する場合は、保安基準に沿っているものかを確認することが大切です。
バックフォグの役割と使い方

バックフォグは、どのような場面で使用するのでしょうか。
普段使用しない人は、バックフォグの使い方を知らない人が多いかもしれません。
ここでは、バックフォグの役割と使い方について解説していきます。
バックフォグの役割

バックフォグは、走行中に霧や雨などによって視界が悪くなった際に点灯して、自車の存在を後続車両へ認知してもらうことが役割です。
後続車が前の車を認知できることで、適切な車間距離の保持や追突事故防止を図ることができます。
また、霧や吹雪、激しい雨などで視界が悪くなり、車を路肩に停車させなければならないときにも、バックフォグを点灯させましょう。
一方でバックフォグの明かりは、後続車の迷惑になる場合があるため、マナーを守って使用することが大切です。
バックフォグの使い方
バックフォグのスイッチがある場所は、車の種類によって異なります。
国産車の場合は、ウインカーレバーに設置されたヘッドライトスイッチの内側に、フロントフォグスイッチと併設されてついてることが多い傾向です。
フロントフォグとバックフォグのスイッチは回転させることで点灯します。
また、スイッチにはフロントフォグとバックフォグのマークがあるため、分からない場合は確認しましょう。
輸入車は、ヘッドライトスイッチとは別の場所に単独でバックフォグのスイッチがある場合が多いため、注意が必要です。単独でバックフォグのスイッチがあると、点灯していることに気づかない可能性があります。
スイッチがオンになっていることに気づいていなかった場合、ヘッドライト点灯時と同時にバックフォグも点灯し、気づかないうちに後続車へ迷惑をかけています。
そのため、バックフォグのスイッチがオフになっているか確認しましょう。
バックフォグの注意点
悪天候の影響で視界が悪くなったときに使用するバックフォグは、場合によっては後続車の迷惑になってしまうため、事故を起こす可能性があり危険です。
そのため、バックフォグを使用する際には注意しなければなりません。
ここでは、バックフォグの注意点について解説していきます。
視界良好時には使用しない
視界が良好なときにバックフォグを使用すると、後続車は眩しくて視界を遮る恐れがあるため危険です。
視界良好時はバックフォグを使用しないようにしましょう。
また、常にバックフォグを点灯している人は、自分の車にバックフォグが装備されていることを知らなかったり、バックフォグが点灯していることに気づかなかったりしている可能性があります。
バックフォグが装備されているのか分からない場合は、自宅の駐車場などでエンジンとライトを付けたままバックフォグの有無を確認しましょう。
バックフォグが点灯しているかは、メーターパネルで確認できます。
点灯したままになっていないか確認しましょう。
LED採用のバックフォグは危険性が増す
ヘッドライトにLEDを採用する車が増えているように、LEDを採用したバックフォグも増えています。
しかし、LEDのバックフォグは特に注意して使用しましょう。
LEDは、ほかのランプに比べて明るいことが特徴です。
視界が悪いときの使用は、後続車は確認しやくすく便利ですが、夜間走行時にバックフォグを点灯していると、後続車は一段と視界を遮られてしまいます。
バックフォグが眩しい前方の車への対処法

前の車がバックフォグを常に点灯していた場合、信号で止まった時に車から降りてバックフォグが眩しいことを前の車の運転手に対して伝えてしまうと、事故やトラブルの原因になってしまいます。
このような状況に直面した場合は、脇道に逸れたり、近くのコンビニエンスストアに入ったりして対象車から離れるなどの対処をしましょう。
また、近くに脇道やコンビニエンスストアがない場合は、車間距離を大きくあけることが大切です。
まとめ

この記事では、バックフォグの適正利用で得られる効果や使用する際の注意点について解説しました。
バックフォグとは、車の後部についているフォグランプのことです。
欧州ではバックフォグが標準装備として義務づけられているため、輸入車にはすべて装備されています。
また、バックフォグが装備されていない車には、後付けすることが可能です。
そのため、バックフォグの明るさや取り付け位置などが道路運送車両の保安基準により定められています。
バックフォグの役割は、走行中、霧や強い雨などの悪天候によって視界が悪い状況下において、自車の存在を後続車両へ認知してもらうことが役割です。視界良好時の、バックフォグの点灯は、後続車の視覚を遮る恐れがあるため、使用しないようにしましょう。
前の車のバックフォグが眩しい場合は、脇道に逸れたり、近くのコンビニエンスストアに入ったり、車間距離をあけたりなどの対処を行うことが大切です。
この記事を参考に、バックフォグの使い方や注意点を理解して、マナーを守って使用しましょう。