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モーター・フォト・ジャーナリスト

諸星 陽一もろほし よういち

梅雨時の上手な過ごし方 メンテ&洗車からドラテクまで[MJ]

2023年もついに北海道をのぞいて全国的に梅雨入り。

ジメジメとしてイヤな季節になりましたが、避けて通るわけにはいきません。そこで、梅雨と上手に付き合う方法をご紹介します

○文:諸星陽一

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メンテはタイヤとウインドウを中心に

梅雨の時期にもっとも気を付けたいのがタイヤのメインテナンスです。

クルマのなかで唯一路面と接しているのはタイヤです。
雨の日はタイヤと路面の間に水が入り込み水膜を形成しますが、これを除去することでクルマはきちんと走っているのです。

タイヤのメンテナンス

タイヤの排水性能を左右する要因のなかでもっとも重要と言えるのが、溝の深さです。

タイヤの溝が効率よく排水できるのは、溝深さが新品の半分までと言われています。

新品の溝深さは約8mmと言われていますので、溝が4mmまでは効率よく排水できていると言えます。

タイヤ使用限界のスリップサイン出現時は1.6mmで、この状態では排水性能のかなり落ちています。

なんだかもったいないような気もするでしょうが、安全にタイヤを使うためには残り溝が4mm、つまり半分になったところで交換することをおすすめします。

ローテーション

タイヤをローテーションしてる人

タイヤは前後左右が均等に摩耗することはありません。
なかでも前後の減り方は大きく異なるので、ある程度の距離(5000〜1万km程度)を走ったところでローテーションといって、前後のタイヤを入れ替えることで片側が極端に摩耗することを避け、タイヤを上手に使い切ることができます。

タイヤの溝がどれくらい減ったか見るにはデプスゲージという道具を使うと楽に行えますが、100円ショップで売っているプラスチック製のノギスでも十分に可能です。

10円玉を使う方法なども紹介されていますが、イマイチやりにくいものです。

前後のタイヤローテーションができるのは、前後のタイヤサイズが同じクルマに限ります。
前後のタイヤサイズが異なる場合は、ローテーションができないので注意して下さい。

ハイドロプレーニング現象

ハイドロプレーニング現象

タイヤと雨の関係で有名な単語が「ハイドロプレーニング現象」です。

ハイドロプレーニング現象は、タイヤと路面の間に存在する水膜を除去できずに、タイヤが水に浮いてしまうような状況となることです。

ハイドロプレーニング現象の出現は、溝深さと水深なども影響しますがタイヤの空気圧も大きく影響しています。

梅雨時はタイヤ空気圧の低下がないように、しっかりとチェックすることが大切です。
前後で指定空気圧が違うことも多いので、タイヤローテーションを行ったときなどは、忘れずにチェックしましょう。

ワイパーのメンテナンス

劣化したワイパー

雨は路面が滑りやすくなるのと同時に、視界を遮ることも起きます。
ワイパーを作動させたときにスジが残るような場合は、ワイパーのゴムの劣化などが起きている可能性があります。

ワイパーはブレードと呼ばれる部分とガラスを拭くゴム部分が一体化されたフラットタイプと、別体のトーナメントタイプ(勝ち抜き戦の図のような形をしている)、トーナメントタイプにゴムを被せたようなデザインタイプの3種があります。

いずれもゴムのみの交換、ブレードごとの交換が可能です。

費用としてはゴムのみの交換のほうが安いので、ゴムのみを交換して状態がよくなればそれで問題ありません。

ゴムのみ交換で状態がよくならない場合は、ブレードごと交換しましょう。

自分で交換する方は下のリンクを参考にしてください。

https://www.nwb.co.jp/exchange/index.html

曇り除去

ウインドウの内側が曇る際は、エアコンを使うのが一番効果的です。

天候や外気の湿度にもよるのですが、曇りを除去するには一般的には外気導入のほうが効率よく曇り除去ができます。

ただし、トンネルのなかであるとか、外気を導入したくないときは、内気循環でもエアコンを作動させれば車内の湿度は下がり、徐々に曇りは除去されます。
エアコンのモードはデフロスターモードを使用します。

また、リヤウインドウが曇っているときは、熱線を作動させることで曇りを取り除けます。

ウインドウをキレイに

そもそもウインドウが汚れていると曇りやすくなるので、ウインドウをキレイにすることが大切です。
ウインドウの汚れをキレイにするには、精製水が一番です。

よほどひどい汚れでなければ、精製水をキレイなペーパータオルに湿してふきとればいいでしょう。

汚れがひどいときは、ガラスクリーナーを使って汚れを除去し、その後に精製水とキッチンペーパーで仕上げましょう。

実は雨の日の洗車はアリ

せっかく洗車したのに雨が降ったと嘆く人が多いのですが、じつは雨の日の洗車はアリだったりします。

もちろん、キッチリ洗車して、ワックスやコーティングで仕上げてという方には向きませんが、とりあえず洗車機で洗っておこうという方には雨の日の洗車はアリなのです。

その最大の理由は拭き上げなくていいということです。
すでに雨でボディが濡れている状態なので、洗っても洗わなくても状態は変わりません。

しかし、洗車をすれば汚れは落ちます。

加えて、雨で濡れたボディは汚れが浮いていますので、汚れが落ちやすい状態でもあります。

お茶碗にこびりついたご飯をすぐに取るのは難しいですが、ちょっと水に浸けておけば簡単に取れるのと同じことです。

雨の日のドラテク

雨の日のドライブ

さて、雨の日のドラテクです。

まず、雨の日はヘッドライトを点灯しましょう。自分がよく見えるというよりも、相手によく見てもらうことが目的です。

フォグランプは日本語では「霧灯」といって霧のなかで使うための補助灯です。

フォグランプは光が広く拡散するので先行車や対向車がまぶしく感じることが多くなります。
よほど霧が濃いとき以外はフォグランプは使わないようにしましょう。

さらに迷惑になりがちなのがバックフォグです。
日本の霧のレベルはバックフォグが必要なレベルになることはまれです。

先行車のテールランプが見えない状況であれば使う意義がありますが、先行車のテールランプが見えているときは、自分のテールランプも後続車に見えているのですからバックフォグは不要で、かえってまぶしく感じさせるだけなので点灯しないようにしましょう。

そして、天気のいい日よりも少し速度を落とす、少し車間距離を長く取る、といった基本的なことも大切です。

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この記事を書いた人

モーター・フォト・ジャーナリスト

諸星 陽一もろほし よういち

モーター・フォト・ジャーナリスト。東京生まれ、東京育ち。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ボッシュ認定CDRアナリスト。

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