マニュアル車のギア操作を徹底解説!ギア操作のポイントと注意点も紹介!

自動でギア操作を行ってくれるオートマチック車とは異なり、マニュアル車はギア操作を運転者自身が行う必要があります。特に右折・左折する際は、左手でギア操作をしながら右手でウィンカーとハンドルを操作し、左足でクラッチ、右足でブレーキとアクセルを操作するという複数の動作を、交通状況を見つつ行わなければなりません。

そのため、マニュアル車の操作に慣れていない方やマニュアル車を運転した経験がない方にとっては、どのタイミングでギアを操作するのか理解できていない方も多いでしょう。

そこでこの記事では、マニュアル車のギア操作のやり方やギア操作のポイントを詳しく解説します。ギア操作の注意点も併せて解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

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マニュアル車におけるギア操作のやり方

マニュアル車(MT車)を運転している写真

マニュアル車の場合、ギアを手動で操作しつつ運転しなければなりません。ギア操作による変速はマニュアル車にしかない「専売特許」であり、走行状態を見極めてシフトを切り替えることにより快適な運転ができます。

ここでは、マニュアル車におけるギア操作について、発進時・加速時・減速時・停車時に分けて解説します。

基本的なギア操作を理解することで、快適でスムーズな運転ができるようになるでしょう。

発進時のギア操作のやり方

発進時に重要なのは丁寧な半クラッチでゆっくりと動き出すことです。

  1. サイドブレーキ(パーキングブレーキ)が利いていることを確認する。
  2. ブレーキペダルとクラッチペダルを完全に踏み、シフトレバーがニュートラルに入っていることを確認する。
  3. エンジンをかける。
  4. シフトレバーをローギア(1速)に入れる。
  5. サイドブレーキ(パーキングブレーキ)を解除する。
  6. クラッチペダルから少しずつ足を持ち上げる。
  7. 車が前に進もうとする力を感じたらブレーキペダルから右足を離してアクセルペダルを踏む。
  8. 車が進み始めたらクラッチペダルから左足を完全に離す。

なお、急にクラッチをつないだり、アクセルを踏まずクラッチをつないだりすると、エンスト(意図せず停車すること)する可能性があるため、慌てずゆっくり丁寧に操作するようにしましょう。

加速時のギア操作(シフトアップ)のやり方

車が発進した後は、ギア操作をスムーズに行うために一定のスピードまで加速します。一定のスピードに達すると、クラッチペダルを完全に踏み込んでクラッチを切り、アクセルペダルから足を離した上で、2速にギアを1段階上げます。しかし、マニュアル車を初めて乗ったときは「一定のスピード」がわからない場合が多いでしょう。

その場合は、エンジンから大きい音(唸っているような高い音)が出ていると感じたら、シフトアップの操作を行いましょう。もしスピードが足りない状態でシフトアップした場合、上手く変速できずノッキング現象(車体が小刻みに揺れる現象)を起こす可能性があります。

シフト操作を終えた後は、クラッチペダルから徐々に足を離して半クラッチにし、しっかりとクラッチを繋ぐことができたらクラッチペダルから足を完全に離します。3速以上にする場合も、上記と同じやり方でシフトアップを行います。

なお、シフトアップする際には、クラッチを切るタイミングと同時にアクセルを離すことが重要です。アクセルを離さないと、ギアが上手く嚙み合わずシフトアップができないことがあるほか、場合によっては異音が鳴る可能性もあります。

減速時のギア操作(シフトダウン)のやり方

シフトダウンのギア操作を行う際は、まず十分にスピードを落とすことが重要です。シフトダウンは、クラッチを切った状態でギアを1段階ずつ下げます。そのとき、クラッチを勢いよく戻してしまうと車体がガタつく場合があるため、徐々に戻すようにしましょう。

また、スピードが十分に落としきれていないときにシフトダウンしてしまうと、エンジンの出力を急激に抑えることになるため、反動による揺れやガタツキが発生する場合があります。

ちなみに、マニュアル車の場合は、エンジンブレーキでブレーキ操作をすることをおすすめします。エンジンブレーキとは、エンジンの回転数を利用して減速する方法のことです。燃費が向上する効果が見込まれるほか、ベーパーロック現象(フットブレーキの多用によってブレーキが利かなくなる症状のこと)の予防ができます。

停車時のギア操作のやり方

停車した際は、サイドブレーキを引いて、必ずギアをバック(あるいは1速)に入れましょう。マニュアル車の場合はオートマ車のパーキングのようなモードがないため、車体自体をロックすることができません。そのため、バックに入れてギアを噛ませることで、重し効果が発揮され、車体が何かの拍子で動いてしまうことを防いでくれます

なお、上り坂に停車する場合は後方に力が働くため、1速にギアを入れておくとよいでしょう。

マニュアル車におけるギア操作のポイント

マニュアル車で運転する様子の写真

マニュアル車のギア操作には、いくつかポイントがあります。ギア操作のポイントを抑えることで、快適な運転ができるでしょう。ここでは、ギア操作のポイントについて詳しく解説します。

クラッチペダルの操作は優しく行う

シフトアップやシフトダウンの操作は、優しく行うことが重要です。具体的には、確実にクラッチを切った状態でシフトレバーを操作する、クラッチを切った後はゆっくりと戻すなどです。

クラッチペダルの操作を優しく行うことで、ミッションへの負担を減らせるため、故障のリスクを軽減できます。

エンジンの回転数に応じてシフトダウンする

シフトダウン時は、エンジンの回転数に合わせて操作を行いましょう

例えば5速から4速に入れる場合と5速から2速に入れる場合では、後者の方がエンジンに過度なブレーキがかかります。エンジンへの負担になってしまうほか、場合によっては故障してしまうかもしれません。そのため、回転数とギアの比率を意識した上で、シフトダウンをするようにしましょう。

マニュアル車のギア操作時の注意点

マニュアル車のシフトレバーの写真

ここでは、マニュアル車のギア操作時の注意点について解説します。

ギア操作の注意点を理解することで、マニュアル車の故障リスクを軽減し、エンジンに負担がかからないギア操作ができるようになります。

オーバーレブを誘発するシフトミスを避ける

マニュアル車のギア操作時には、オーバーレブ(過回転)を誘発するシフトミスは避けなければいけません。具体的なミスとしては、2速から3速にシフト操作するつもりが1速に間違えて入れたケースや、5速から4速に操作するつもりが誤って2速に入れたケースなどが挙げられます。

シフトミスを繰り返すと、最悪の場合、エンジンが故障する可能性があります。シフト操作時には、レバーをしっかり握り、落ち着いて操作するよう意識しましょう。

クラッチを完全に切れていない状態でギア操作する

クラッチが中途半端に切れた状態で無理にギア操作を行うと、変速がスムーズにできず、異音が発生する可能性があります。そのため、必ずクラッチをしっかり切った(踏み込んだ)状態でギアを操作するようにしましょう。

半クラッチの状態で運転する

半クラッチの状態を維持して走行することは、クラッチが早く消耗する可能性があるため控えましょう。渋滞などで半クラッチを多用しないといけない場合は仕方ないですが、そうでない場合は、できる限りクラッチペダルから足を離した状態で運転することをおすすめします。

まとめ

マニュアル社のサイドブレーキの写真

マニュアル車は、オートマチック車にはないギア操作を行って運転を行います。そのため、マニュアル車に慣れていない方や運転したことがない方にとっては、操作が難しいと感じるでしょう。

この記事で紹介したギア操作の方法やポイント、注意点を理解することで、適切なタイミングで最適なギア操作を行えるようになります。

エンジンやミッションに負担がかからない操作を行うためにも、この記事を参考に、ぜひギア操作を練習してみてください。

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この記事を書いた人

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