ランエボの歴代モデルをご紹介!
ランエボとは、三菱自動車工業株式会社が製造・販売していたセダンタイプのスポーツカーである「ランサー・エボリューション」の略称です。
ランエボは1992年に発売開始され、2016年に販売終了するまでの24年間、車好き・モータースポーツ好きの人から絶大なる支持を集めていました。現代でもその人気は続き、中古車市場では高値で取引がされています。高い人気を集めたランエボの歴代モデルについて興味を持つ人は多いのではないでしょうか。
この記事では、ランエボの歴代モデルについて解説します。ランエボの第一世代、第二世代、第三世代に分けて紹介するため、ランエボについて知識を深めたい人は参考にしてください。
INDEX
【ランエボ歴代モデル】第一世代
ランエボの第一世代は、「エボ1」「エボ2」「エボ3」の3つに分けられます。ここでは、それぞれのモデルについて解説します。
エボ1
エボ1は、1992年に販売開始したランエボの最初のモデルです。日本では2010年まで製造・販売されていたランサー(現在は海外のみで販売)がベースとなっています。歴代のランエボのモデルのなかでは最も小型であり、外観もシンプルな作りになっているのが特徴です。
当初の販売予定では、2,500台限定での販売でしたが、予想を上回る反響により、最終的には7,600台が販売されました。
エボ2
エボ2は1993年12月に発売開始されました。外観はエボ1と大方変わりません。しかし、エボ1の問題点をすべて洗い出し、走行テストを繰り返しました。これにより、足回りやボディ剛性を高め、エボ1より走行性能がさらに高くなります。
初めてWRC(世界ラリー選手権)で優勝したモデルがエボ2です。レースで結果を残したことで、ランエボ人気はさらに高まりました。
エボ3
エボ3は1995年に発売開始され、エボ1、エボ2に比べてリアウイングが大きくなり、外観がかなり個性的になりました。
世界中のラリー選手権で優勝するようになり、スポーツカーとして高い評価を得たのはエボ3からであり、映画にも登場するといったランエボの代表的なモデルといえるでしょう。
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【ランエボ歴代モデル】第二世代
1996年にランエボのベースとなっているランサーがフルモデルチェンジをしたことにより、ランエボも第二世代になりました。ここでは、ランエボの第二世代である「エボ4」「エボ5」「エボ6」について解説します。
エボ4
エボ4は第一世代よりボディ剛性やエンジン、トランスミッションなどが大幅に進化し、これまで以上にレース用の車としての開発が進められ、最高出力は280psに到達しました。
また、エボ4は5ナンバーの最後のモデルであり、以降は3ナンバーとなりました。歴代のランエボのなかで、最も販売台数が多かったモデルです。近年では、海外のスポーツカー好きな人たちの間で高値取引がされています。
エボ5
1998年に発売開始されたエボ5は、これまでよりもボディサイズが大きくなったことにより、従来の5ナンバーから3ナンバーに変更されました。
ボディサイズは大きくなりましたが、さまざまな部品をアルミ化し、軽量化も実現します。この頃には数々のレースにて優勝しており、スポーツカーとしての実力を大いに発揮しました。
エボ6
エボ5の後継モデルとして1999年に登場したエボ6は、ランエボ第二世代の最後のモデルです。ボディサイズはエボ5と同様ですが、空力性能と冷却性能の向上を図る改良がされています。
外観は、吸気温度を下げるためインタークーラーに風が当たりやすいように、ナンバープレートの位置が助手席側に変更されました。また、フロントバンパーにオイルクーラーが増設されたり、リアウイングが上下2段になったりなど、見た目がさらに個性的になりました。
トミーマキネン選手がWRCにて前人未踏の4年連続ドライバーズタイトルを獲得したことにより、エボ6トミーマキネンエディション(通称エボ6.5)という記念モデルが限定発売されました。
【ランエボ歴代モデル】第三世代
2001年に発売開始されたモデルから、ランエボの第三世代に変わりました。ここでは、ランエボ第三世代の「エボ7」「エボ8」「エボ9」のモデルについてそれぞれ解説します。
エボ7
エボ7は、これまでよりも走行性能が高くなりました。また、ランエボでは初めての、5段オートマチックトランスミッションを搭載したAT車(GT-A)が導入されました。
外観は、エアダム(エアロパーツのひとつ)とリアウイングが取り除かれたことで、これまでの無骨なイメージから落ち着いた雰囲気に変わりました。内装は、ブルーを基調とし、上質感が加えられました。
エボ8
エボ8では、空力性能や冷却性能がさらに向上し、高速での安定性が高まりました。最大トルクは40kgmを記録し、加速性能が国内トップクラスになります。また、エボ8にはこれまでの5段変速から6段変速仕様が追加されました。
その後、エボ8のエンジン性能をさらに高め、アルミルーフを採用することで軽量化された「エボ8MR」も発売されました。
エボ9
2005年に販売が開始されたエボ9は、走行性能がさらに高まったことに加え、ランエボ史上では初のワゴンモデルも2,500台限定で登場しました。
ワゴンモデルは、ユニークな外観でありながら実用性が高く、車内空間も広いため、アウトドアでも使用できる人気の高いモデルです。一見普通のワゴン車に見えますが、走行性能の高さはランエボそのものであり、乗る人を驚かせました。
【ランエボ歴代モデル】第四世代
第四世代は、ランエボの最後のモデルです。ここでは、第四世代である「エボ10」「ファイナルエディション」について解説します。
エボ10
エボ10は、エボ9より大きく変更が加えられ、新開発の「4B11型」という、従来と異なるエンジンが搭載されました。ツインクラッチ式ペダルAT仕様と5MT仕様があり、安全性能が充実しており、誰もが安心して運転できる究極のスポーツカーとなりました。
ファイナルエディション
ファイナルエディションは、その名の通りランエボの最後のモデルとなった特別仕様車です。エボ10をベースとして全体的にカスタムされ大幅に性能が向上しました。ファイナルエディションは、ランエボとして歴代最高の313馬力を誇り、まさにランエボの集大成です。
2015年に1,000台限定で発売されましたがすぐに完売し、ランエボの人気を裏付けることとなりました。
まとめ
この記事ではランサー・エボリューション(ランエボ)について、世代ごとに解説しました。
ランエボは1992年より、第一世代から第四世代まで24年間に渡って、改良を加えながら進化し続け、10個のモデルが生まれた伝説のスポーツカーです。
WRCといったレースでも大活躍し、その走行性能の高さやデザインは、モータースポーツファンの間では今でも多くの支持を受けています。この記事を参考にランエボについて詳しく調べてみてはいかがでしょうか。