車におけるリアが指す意味とは?呼称にリアがつく外装パーツについて解説します
車における「リア」という言葉をご存じでしょうか。
車を所有している人であれば誰しも一度は聞いたことがあるでしょう。
主に、車の後方部で使用されているパーツにリアという言葉が使用されていますが、それぞれ詳しく説明できる人は少ないといえます。
そこで、今回の記事では「リア」が指す意味や、リアとつく車のパーツについて紹介します。
車に関する知識を少しでも身につけたい人は、ぜひご一読ください。
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INDEX
車のリアとは?
結論からいうと、車のリアは「後方」「後ろ」という意味です。
英語の「rear」をカタカナで表記した言葉であり、主に車の後方に搭載されているパーツに使用されています。
車のパーツには、前部と後部に同じ呼称で呼ばれているケースがあります。
例えば、ドアやバンパーなどです。
前方と後方のパーツを区分するため、車の後部に装着されているパーツには「リア○○」といった呼称が与えられています。
一方で、車の前部に装着されているパーツには、「前方」「前面」の意味を持つ英語の「フロント(front)」が用いられ、「フロント○○」と呼ばれています。
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リアとバックの違い
車の前方部に装着されているパーツには「フロント○○」の呼称が与えられているため、後方部に装着されているパーツには「バック○○」と呼称されるほうが相応しい、と考えている人もいるかもしれません。
ここでは「リア」と「バック」の違いについて解説します。
英語の「back(バック)」には、「裏側」「背中」などの意味に加えて、「rear」と似たような意味で「後方」「後ろ」なども含まれます。
「back」も「rear」も後方を示す言葉ですが、フォーマルな場ではrearが使用されます。
rearは、主に乗り物や建物などの限られたモノの後方を示す際に用いられる言葉です。
そのため、車の後方部に装着されているパーツの呼称には、リアが多く用いられています。
しかし、車のパーツの呼称に「back」が用いられているものもあります。
例えば、「バックミラー」「バックモニター」などです。
このように、「back」が呼称に使われているパーツもいくつか存在することを認識しておきましょう。
ただし、バックミラーは、英語圏で日常的に使われている言葉ではなく和製英語です。
後方を視認するためのミラーを表す英語は「rear view mirror(リア ビュー ミラー)」と呼びます。
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呼称にリアがつく外装パーツ
さまざまな車のパーツのなかで、リアが呼称として使われている外装パーツには、リアドアやリアバンパーなどがあります。
以下では、リアという単語がついている主な外装パーツについて、それぞれどのような役割を担っているのか、確認しましょう。
リアドア
リアドアは、後部座席への乗り降りを目的に開閉するドアです。
なかには、リアドアがない、2ドアのクーペや3ドアのハッチバックタイプの車も存在します。
リアドアは、一般的に左右両側に装着されていることが大半ですが、昔は助手席側のみにリアドアが装着されている、変則的なモデルもありました。
現代で販売されている多くの車には、リアドアが搭載されています。
しかし、リアドアが搭載されていない車もいくつか存在するため、認識に注意しましょう。
リアドアの種類は、主にスライドドアとヒンジドアの2タイプに分けられます。
スライドドアは、車のボディに沿って平行に開閉する仕様のドアであり、電動開閉タイプや手動開閉タイプがあります。
一方で、ヒンジドアは、リアドアの片側(主に前側)に設置されているヒンジ(ちょうつがい)を起点に開閉するドアです。
リアバンパー
リアバンパーは車の最後方に装着されているパーツです。
万が一、後ろから追突された場合に衝撃を軽減する役割を担っています。
2023年7月現在では、金属製リアバンパーや樹脂製リアバンパーの内のどちらかが採用されています。
リアガラス
リアガラスは、フロントガラスと向き合うように車の後方部へ装着されているガラスの呼称です。
一般的に、リアガラスとフロントガラスでは、異なるガラスが用いられているため、衝撃を受けた際の壊れ方に違いがあります。
リアウインドウやバックドアガラスとも呼ばれるリアガラスは、運転者がバックミラーを通して後方を確認するために必要なパーツです。
リアガラスは、フロントドアやリアドアに備わっているガラスのように、開閉ができない仕様になっている車が主流となっています。
リアワイパー
リアワイパーは、リアガラスに付着している水滴(雨粒)や砂埃などを取り払い、後方の視界を維持する役割を担っています。
しかし、すべての車にリアワイパーが標準装備されているわけではありません。
リアワイパーが標準装備されていない車種は、セダンです。
セダンのボディ形状やリアガラスの取付角度的に、水滴などがリアガラスに付着しにくい構造であることが、標準装備されていない理由の1つとなっています。
リアに装着されているその他の外装パーツ
ここからは、補足情報として、呼称にリアが含まれていない車の外装パーツについて紹介します。
車のリアに装着されている外装パーツはいくつか存在するため、以下で詳しく確認しましょう。
バックドア
バックドアは、車の後部へ装着されているパーツであり、荷室へ荷物を積み降ろしするために開閉するドアです。
「テールゲート」や「リアゲート」、「リアハッチ」など、バックドアにはさまざまな呼称があります。
バックドアの開閉仕様は、すべての車が同じ仕様を採用しているわけではありません。
バックドアの開閉仕様は主に以下の3タイプに分類できます。
- 上方向へ開いて荷物を積み下ろしする「跳ね上げ式」
- リアドアのように片側へ設置されているヒンジを起点に横方向へ開閉する「横開き式」
- 2枚に分割されているドアが、それぞれ外側に設置されているヒンジを起点に左と右へ開閉することができる「観音開き式」
テールランプ
「尾灯」と呼称されることがあるテールランプは、一般的にヘッドライトと連動して点灯・消灯するランプであり、車の後方部に装着されています。
テールランプは、夜間に運転する際に点灯させることで、自車の存在を後方車へ伝える役割を担っています。
その結果、追突事故を未然に防げるでしょう。
まとめ
車のパーツの呼称で用いられているリアは、英語の「rear」をカタカナで表記した言葉であり、「後方」「背中」「後ろ」などの意味で使われています。
また、「rear」と似た意味を持つ英語のbackとは、使用するシチュエーションやニュアンスが異なるため注意しましょう。
なお車のパーツの呼称には、バックよりもリアが多く用いられています。
名称にリアが用いられているパーツは、「リアドア」「リアバンパー」「リアガラス」「リアワイパー」などです。「バックドア」「テールランプ 」などは、名称にリアを含みませんが、リアに装着されているパーツです。
このように、車のパーツはさまざまな名称で呼ばれています。
今回紹介した以外にも、車のパーツにはさまざまな呼称があるため、正しい呼び方を理解したうえでカーライフを楽しんでください。