ファンベルトの交換は自分でできる?交換方法や注意点をご紹介

車のファンベルト(タイミングベルト)とは、エンジンの動力をエンジン内のさまざまな部品に伝え、駆動させるために使用されるベルトのことです。

ファンベルトが故障した場合、そのままにしておくと事故につながる可能性があるため、定期的に交換する必要があります。

ファンベルトの交換は、自分でもできるのか気になったり、ファンベルトの交換時期が分からない人もいるかもしれません。

この記事では、ファンベルトを交換するタイミングや、自分で交換する方法と注意点などについて解説していきます。

また、ディーラーや修理工場などに交換を依頼する場合についても解説するため参考にしてください。

関連記事:車のファンベルトとは?故障する原因や対処法についても解説

ファンベルトを交換するタイミング

ファンベルト

ファンベルトは素材がゴムでできているため、時間が経つとひびが入ったり、伸びてしまったりなど劣化する消耗品です。

そのため、定期的に交換しなければいけません。

ファンベルト交換の目安となるのは、期間で言えば「3年〜5年」走行距離で言えば「5万km〜10万km」と言われていますが、キュルキュルとした異音がなっている場合などは期間や距離関係なく交換のタイミングと言えます。

以下で詳細に解説します。

ファンベルトの耐用年数

上述した通り、ファンベルトの耐用年数は約3年〜5年といわれています。

しかし、車の種類や使用状況などによっても異なるため、年数に関わらず異常を感じたときはすみやかにディーラーまたは修理工場に相談しましょう。

関連記事:ファンベルトの交換時期は?交換にかかる費用や日数も解説

ファンベルト交換のサイン

ファンベルトはエンジンルームのなかにありますが、異常を知らせる機能がないため、劣化していることに気づきにくいでしょう。

しかし、ファンベルト交換のサインはあります。具体的な交換のサインの一例は以下のとおりです。

キュルキュルという異音がなる

車のエンジンを稼働したときや加速中に「キュルキュル」という異音が発生することがあります。この異音はファンベルトが劣化している場合に発生する音であり、交換が必要なサインです。

この音が発生したらすみやかにファンベルトの交換を実施しましょう。

関連記事:…異音?車で走っている時に変な音がして怖い!そんな時の対処法を紹介!

走行距離

ファンベルトを交換する目安の走行距離は、50,000キロ〜100,000キロです

ただし、あくまで目安であるため、走行距離に関わらず車の異常を感じたときはファンベルトを交換しましょう。

反対に車の走行距離が50,000kmを超えても不具合がなければ交換の必要はありません。

しかし、念のため車検の際に点検してもらうことをおすすめします。

関連記事:車検は何年ごとに受ける?有効期間・申し込みの流れを詳しく解説

ファンベルトを自分で交換する方法

車 点検

ファンベルトは、自分で部品を購入して交換することも可能です。

ここでは、ファンベルトを自分で交換する方法について解説していきます。

ファンベルトの経路を覚えておく

古いファンベルトを外す前に、ファンベルトがどのような経路を通っているのかを覚えておくとよいでしょう。

ほとんどの車は、オルタネーター、ウォーターポンプ、パワステポンプ、エアコンコンプレッサー、オートテンショナー、クランクといった箇所にベルトが通っています。

作業に入る前に写真を撮っておくと作業をスムーズに進められるかもしれません。

古いファンベルトを外す

工具を使用してオートテンショナー(ベルトの張りを自動調整する部品)を回転させ、ベルトの張りを緩め、プーリーから外します。

プーリーとは、ファンベルトが取り付けられている滑車のことです。

新しいファンベルトを装着する

取り外す前の状態を確認し、オートテンショナーを工具で調整しながら新しいファンベルトをプーリーに掛けていきます。

全てのプーリーに確実に装着されているかを確認したら、エンジンを稼働させて動作や音に異常がないかを確認しましょう。

ファンベルトを交換したのに鳴く?

ファンベルトを交換したのに鳴く場合は、ベルトを張り過ぎている場合と、逆に張りが弱い場合があります

ファンベルトを調整する際は取扱説明書を確認しながら慎重に行いましょう。

ファンベルトを張り過ぎている場合は、ベルトを調整するテンショナーに負荷がかかり、不具合の原因になります。

逆に張りが弱い場合は、プーリーの上でベルトが滑っている状態で、キュルキュルと音が鳴ります。

ファンベルトは張りが強過ぎても弱過ぎてもベルトの傷みが早く、劣化やひび割れの原因となりますので、その調整が難しければ業者に依頼しましょう。

関連記事:車のキュルキュル音…ファンベルト以外の原因と対策は?

ファンベルトを自分で交換する際の注意点

注意点

ファンベルトを自分で交換する方法については前章で解説しましたが、その際にいくつかの注意すべき点があります。

ここでは、ファンベルトを自分で交換する際の注意点について解説していきます。

プーリーにファンベルトをしっかり装着する

新しいファンベルトを装着する際、プーリーに確実に掛けられている状態であることが重要です。

ファンベルトが確実に装着されていない場合、ベルトが外れてしまい動かなくなってしまうためです。

そのため、作業に入る前にはファンベルトの経路をしっかりと確認しましょう。

自分の車に適合したファンベルトを装着する

ファンベルトはカーショップやインターネットなどで購入できますが、自分の車に合った純正部品を選んだほうがよいでしょう。

純正ではないファンベルトは安価なものもありますが、材質があまりよくなかったり、劣化が早かったりします。

ある程度の車の修理に関する知識が必要

ファンベルトの交換は自分でできますが、ある程度車の修理経験がある人でなければ難しいでしょう。

専用の工具が必要であり、作業に危険を伴うこともあるため、車の修理経験が全くない人は整備工場やディーラーなどに依頼したほうが確実です。

業者に依頼する際の費用・場所

ファンベルトは自分で交換することが可能ですが、交換するには、車に関する知識や経験がなければ難しいため、専門業者に依頼したほうが安心です。

以下に専門業者に依頼する場合の費用や場所について解説していきます。

ファンベルトの交換を依頼するところ

ファンベルトの交換は、ディーラー、整備工場、カーショップ、ガソリンスタンドなどに依頼することができます。

ディーラーに依頼した場合、自分の車に合った純正の部品で交換をしてもらえるため安心です。

整備工場も車の専門知識を持った整備士に対応してもらうことができるため、信頼度が高いでしょう。

カーショップやガソリンスタンドなどは、ディーラーもしくは整備工場と比較した場合、コストを抑えることができます。

ファンベルトの交換の作業は30分程度で済む場合が多いですが、依頼先にファンベルトの在庫がない可能性があるため、事前に予約をしたほうがよいでしょう。

予約するにはスマホアプリから行うことも増えてきました。

中でも「ドライブオン」というアプリは、予約だけでなくメンテナンスの時期を通知してくれるおすすめのアプリです。

関連記事:ドライブオン(Drive On)とは?ダウンロード数圧倒的1位のカーメンテナンスアプリを紹介!

ファンベルトの交換費用

ファンベルトの交換費用は、車の種類やメーカーによって異なりますが、費用の目安は以下のとおりです。

車種調整費用交換費用(ベルト代含む)
軽自動車約2,500円約8,000円
普通自動車約3,000円約9,000円
大型車約3,500円約12,000円

ファンベルトを交換する場合は約10,000円程度の費用がかかります

しかし、ファンベルトの張りの調整であれば、3,000円程度で済みます。

上記の金額は目安であるため、詳しい金額はディーラーなどの依頼先に確認しておきましょう。

関連記事:ファンベルトの交換費用はどのくらい?交換の目安や交換できる場所について解説

まとめ

この記事では車のファンベルトを交換するタイミングと自分で交換する方法や注意点、専門業者に交換を依頼する場合について解説しました。

ファンベルトは車の重要な部品であり、劣化した場合さまざまな不具合が生じます。

そのため、劣化した際にはすみやかに交換しなければいけません。

ファンベルトの交換は自分で行うことが可能です。

しかし、ファンベルトの交換には、車の修理経験がなければ難しいため、専門業者に依頼したほうがよいでしょう。

この記事を書いた人

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カーナレッジ編集部

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