シーケンシャルウインカーとは?車検に通るための保安基準について
シーケンシャルウインカーは、一般的なウインカーとは異なり、流れるように発光するため、魅力的に感じる人も多いのではないでしょうか。
高級感やスマートさを感じさせるシーケンシャルウインカーですが、後付けする場合には保安基準を満たしていないと車検に通らないため注意が必要です。
そこで本記事では、シーケンシャルウインカーの概要や、車検に通る保安基準、搭載している車などを紹介します。
シーケンシャルウインカーの取り付けを検討している、またはシーケンシャルウインカーが標準装備された車に興味がある人は参考にしてください。
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シーケンシャルウインカーとは?
シーケンシャルウインカーとは、内側から外側へと流れるように配光されたLEDのウインカーであり、正式名称は「連鎖式点灯方向指示器」です。
1960年代から存在していますが、道路交通法の保安基準によって長い間認められていませんでした。
しかし、2014年の法改正により、シーケンシャルウインカーが正式に認められ、一部の車両では照準装備あるいは、メーカーオプションとして採用されています。
シーケンシャルウインカーは見た目が美しいため、通常のウインカーから後付けで取り付けを検討している人もいるでしょう。
その場合には、ウインカーに関する保安基準を満たす必要があります。
ウインカー全般の保安基準としては、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示第137条に詳しく定められています。
まずは、一般的なウインカーに関する主な保安基準の項目について紹介します。
- 100m先の位置から昼間において点灯を確認できるものであること
- 灯光の色は橙色であること
- 毎分60回以上120回以下の一定の周期で点滅するものであること
- 車両中心線を含む鉛直面に対して対称の位置に取り付けられたものであること
- 明るさは15~60Wにすること
※参考元|国土交通省「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2009.10.24】〈第二節〉第 137 条(方向指示器)」
そもそも車のウインカーとは、車が左折や右折、車線変更などを行う際に使用するものです。
周囲の車に進行方向を知らせ、安全を確保するための役割を担っています。
シーケンシャルウインカーを後付けする場合の注意点
シーケンシャルウインカーに関する保安基準は以下の通りです。
- 内側から外側に向かって点灯すること
- 点灯の流れが左右対称であること
- 点灯周期が毎分60回以上120回以下であること
- ほかの電球の点灯周期と同じであること
- 点灯後、ほかのすべての電球が点灯するまで点灯し続けていること
シーケンシャルウインカーを後付けする場合は、このような保安基準を満たさなければ車検に通りません。
また、シーケンシャルウインカーを購入する際は、「Eマーク取得」「車検対応」「保安基準適合品」などと記載されているかも確認しておきましょう。
シーケンシャルウインカーに対する口コミ
実際にシーケンシャルウインカーを取り入れた人はどのように感じているのでしょうか。
SNSの口コミを見ると、以下のような良い口コミがありました。
「粒感がなく、発光が明るくてきれい」
「視認性が良い」
良い口コミのなかには、「見た目」に関する評価が多く見受けられています。
一方で、一部の人からは以下のような口コミもありました。
「車検に通るか不安」
「流行りが終わっている」
上記のように、一部否定的な口コミも挙げられています。
シーケンシャルウインカーは、見た目が良く視認性が向上すると評価されていますが、流行は終わっている、と感じている人も一定数いるようです。
シーケンシャルウインカー搭載車3選
ここからは、シーケンシャルウインカーが初期装備されている、またはオプション装備として搭載できる車を紹介します。
N‐BOX Custom
ホンダから販売されているN-BOXは、軽自動車の国内新車販売台数が2015〜2022年と8年連続第1位を記録している人気車で、派生モデルにN‐BOX Customがあります。
N‐BOX Customはすべてのグレードで「9灯式フルLEDヘッドライト」「フルLEDリアコンビネーションランプ」を装備し、外装・内装ともにワンランク上の仕様となっています。
メーカー | ホンダ |
車名 | N-BOX Custom |
ボディタイプ | 軽自動車 |
ドア数 | 5 |
全長×全幅×全高(mm) | 3,395×1,475×1,790 |
車両重量(kg) | 910~1030 |
総排気量(cc) | 658 |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク(L) | 25~27 |
駆動方式 | FF・4WD |
トランスミッション | 無段変速オートマチック(トルクコンバーター付き) |
カラー(全9種) | ・プレミアムサンライトホワイト・パール ・プラチナホワイト・パール ・メテオロイドグレー・メタリック ・クリスタルブラック・パール ・ミッドナイトブルービーム・メタリック ・プレミアムベルベットパープル・パール ・プレミアムクリスタルレッド・メタリック&ブラック ・プラチナホワイト・パール&ブラック ・ミッドナイトブルービーム・メタリック&シルバー |
※参考元|ホンダ N-BOX「主要諸元表」
C-HR
トヨタで販売されているC-HRは、SUVのなかでも高い評価を受けており、洗練されたデザイン性が特徴です。
数あるグレードのなかには、シーケンシャルウインカーが標準装備されているモデルがあります。
上級グレードである「G」と「GR SPORT」グレードでは、「ハイグレードタイプ」として「LEDテール&ストップランプ/LEDシーケンシャルターンランプ」が標準装備されています。
上記グレードのヘッドランプは、「Bi-Beam LEDヘッドランプ」「LEDクリアランスランプ」「LEDターンランプ」「LEDデイライト」といった装備です。
以下の表は、S GR SPORTのスペックについてまとめています。
メーカー | トヨタ |
車名 | C-HR S GR SPORT |
ボディタイプ | SUV |
ドア数 | 5 |
全長×全幅×全高(mm) | 4,390×1,795×1,550 |
車両重量(kg) | 1,450 |
総排気量(cc) | 1,797 |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク(L) | 43 |
駆動方式 | 2WD |
トランスミッション | 電気式無段変速機 |
カラー(全9種) | ・プラチナホワイトパールマイカ ・メタルストリームメタリック ・ブラックマイカ ・エモーショナルレッドⅡ ・イエロー ・ダークブルーマイカメタリック ・ブラック&プラチナホワイトパールマイカ ・ブラック&メタルストリームメタリック ・ブラック&エモーショナルレッドⅡ |
※参考元|トヨタ CH-R「主要諸元表」
※参考元|トヨタ CH-R「公式カタログ」
アルファード
高級ミニバンの代表存在であるトヨタのアルファードは、迫力満点の外装やラグジュアリーな内装で、他メーカーから販売されているミニバンのなかでも、独特な存在感があります。
ガソリン車の「S」「X」、ハイブリッド車の「X」以外のグレードにおいてフロント・リアともにシーケンシャルウインカー仕様となっており、より高級感を高めているといえるでしょう。
以下の表は、アルファード「Executive Lounge」のスペックについてまとめています。
メーカー | トヨタ |
車名 | アルファード Executive Lounge |
ボディタイプ | ミニバン |
ドア数 | 5 |
全長×全幅×全高(mm) | 4,945×1,850×1,950 |
車両重量(kg) | 2,240 |
総排気量(cc) | 2,493 |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク(L) | 65 |
駆動方式 | 2WD |
トランスミッション | 電気式無段変速機 |
カラー(全3種) | ・ホワイトパールクリスタルシャイン ・ブラック ・グラファイトメタリック |
※参考元|トヨタ アルファード「主要諸元表」
まとめ
この記事では、シーケンシャルウインカーについて解説しました。
標準装備されていない場合でも、市販のシーケンシャルウインカーを購入すれば後付け可能ですが、車検に通るように保安基準を満たす必要があります。
保安基準に満たしていない場合は、車検を通過できないため、この記事を参考に保安基準について確認してみてはいかがでしょうか。