ポンピングブレーキは時代遅れか?不要と言われる理由を解説!
教習所に通ったことのある人なら、「ポンピングブレーキ」という名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?
しかし、もはやポンピングブレーキというブレーキ技術は時代遅れだとされています。
自動車技術は常に進化しており、新しい技術が登場しているからです。
この記事では、ポンピングブレーキが何であるか、なぜそれが時代遅れなのかについて詳しく説明します。
INDEX
ポンピングブレーキとは
自動車技術の向上により、不要とも言われることが多いポンピングブレーキ。
ここではポンピングブレーキとはどのようなブレーキなのか、やり方も合わせて解説します・
ポンピングブレーキとは何か
ポンピングブレーキは、一気にブレーキを踏まずに、繰り返しブレーキペダルを踏むことで減速させ、ゆっくり停車する方法です。
急ブレーキにより、タイヤがロックされてしまうことを避けるためのブレーキ技術です。
また、数回に分けて踏むことで制動を後続車に伝えることができます。
特に路面状況の良くない雪や雨の日のスリップ防止に有効です。
ポンピングブレーキのやり方
ポンピングブレーキは、「急ブレーキにならない程度に踏みこみ、徐々に踏み込むのを弱くする」のが上手なやり方です。
反対に「最初は弱く、徐々に強く踏みこみ停止させる」というやり方では、車が前後にカクカク動いてしまいます。
急ブレーキを踏まないように丁寧にブレーキを踏むことで、安全運転が可能になります。
上手なポンピングブレーキを行うと、停止線で綺麗に停まれたり、同乗者に安心感を持ってもらえたりするでしょう。
逆に下手にポンピングブレーキを行うと、前後にカクカク動いて酔いそうになったり、後続車をイライラさせてしまうかもしれません。
ポンピングブレーキが不要と言われる理由
ポンピングブレーキは、ABSが普及した現代では、不要と考えられることもあります。
ポンピングブレーキを使用することの問題点には、下記のようなものが挙げられます。
- 制動距離が延長され、停止するまでの距離が長くなり、交通事故のリスクを高める
- 制動力の低下やブレーキ効果の喪失につながる
- 煽っていると思われる
それぞれ解説します。
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交通事故のリスクが高まる
ポンピングブレーキは、繰り返しブレーキを踏むことで車両を停止させるテクニックです。
停止するまでの距離が長いため、タイミングを誤ると前の車と衝突してしまうリスクが高まります。
また運転手の踏み方や状況によって、制動力が異なりますので、前後を走る車の車間距離が十分にない場合にも、交通事故のリスクが高まります。
ポンピングブレーキによる車両の制御は、非常にアバウトなコントロールのもと行われているのです。
ブレーキ効果の低下
ブレーキは「遊び」の部分がありますが、その遊びがすり減るとブレーキの効きが悪くなります。
ポンピングブレーキは、繰り返しブレーキを踏むためブレーキパッドを摩耗させてしまいます。
ブレーキペダルへの負荷が多く、ブレーキの機能低下が早く起こってしまいます。
煽り運転と思われる
ポンピングブレーキは、繰り返しブレーキを踏んで車両を停止させるため、その度にブレーキランプが点きます。
その行為により、後続車から「煽っている」と思われる可能性があります。
ポンピングブレーキは、早い段階からブレーキを踏むため、「停止線まで距離があるのに何度もランプを光らせて鬱陶しい」と思われることも避けられません。
完全に停止するまでが長く、ブレーキを踏んで近づいたかと思えば前に進んで遠のき、と繰り返されることは、まさに煽り運転と間違われても仕方ないでしょう。
ポンピングブレーキは本当に時代遅れ?
ポンピングブレーキは本当に時代遅れでしょうか?
なぜ「時代遅れ」と言われてしまうのか、今でも有効なのかを説明します。
ポンピングブレーキは時代遅れ
「ポンピングブレーキは時代遅れ」と言われる大きな理由の一つに「ABS」が挙げられます。
ABS(アンチタイヤロックシステム)は今やほとんどの車に搭載されており、そう簡単にはタイヤがロックされて制御不能になるということはありません。
「ABSが搭載されていない車は、過去の産物であり、ポンピングブレーキは昭和のテク」と思われているようです。
ポンピングブレーキが有効な時もある
ポンピングブレーキは、雨の日や雪の日のスリップ防止に有効です。
特に路面が凍結しているような時には、スリップによる前の車への衝突を回避することができます。
また渋滞時の車の停止時に使用することで、衝突を回避することができます。
特に動いているか動いていないのかわからないような渋滞の真っ只中では、「停止している」と後続車に伝えることが大事です。
そのため「停止しようとしている」という合図になるポンピングブレーキは有効です。
まとめ
本記事では、「ポンピングブレーキは時代遅れなのか」を解説しました。
日々進化する自動車技術を反映している車でも、交通事故のリスクは避けられません。
ポンピングブレーキは時代遅れと言われることがありますが、雨の日や雪の日、渋滞の真っ只中など、有効な時もあります。
緊急停止の場合はABSが役に立ちますが、通常の停止は急ブレーキを避けるべきでしょう。