車のバッテリーの寿命はどのくらい?長持ちさせる6つのコツを紹介!
バッテリーは車に電力を供給する重要なパーツです。
バッテリー上がりのトラブルを防ぐためには、適切なタイミングでバッテリーを交換しなければなりません。
しかし、バッテリーの寿命がどの程度なのか分からない人も多いでしょう。
そこで、この記事ではバッテリーの寿命や寿命を知らせるサイン、バッテリーを長持ちさせる方法について解説します。
バッテリーの正しい管理方法を知った上で、より長く安全に車を利用できるようになりましょう。
INDEX
バッテリーの寿命は2~3年が一般的=交換頻度も2〜3年
バッテリーの寿命は2〜3年が目安です。
車を運転する頻度や走行距離などによってバッテリーの寿命は変わるため、半年での交換や5年以上交換しないケースもあります。
まずは、基準として2〜3年という期間を記憶しておくとよいでしょう。
ただし、アイドリングストップ車の場合、アイドリングストップでエンジンを再始動させる際にバッテリーに負荷をかけるため、バッテリーの寿命は短くなる傾向があります。
また、ハイブリッド車の場合、メインの駆動用バッテリーとサブの補機バッテリーの2種類を搭載しているため、別々に寿命を把握しておかなければなりません。
補機バッテリーの寿命は一般車と同様に2〜3年ですが、駆動用バッテリーは高性能なため5年ほどは長持ちします。
バッテリー交換を定期的に行うには、初年度を除いて2年ごとに行われる車検に合わせるのがおすすめです。
車検に合わせてバッテリーを交換することにより、タイミングを管理する手間が省けるでしょう。
関連記事:車のバッテリーの交換時期は?寿命や劣化のサイン、長く使うコツまで解説
2〜3年より早いタイミングで交換しないといけないパターンも
普段あまり車に乗らない場合、先述の「2〜3年」よりも早いタイミングでバッテリーの寿命を迎えてしまい、より短いサイクルでバッテリー交換を行う必要があるかもしれません。
車によく乗る方がバッテリーの寿命は早く尽きそうですが、何が原因なのでしょうか。
これにはバッテリーの仕組みが関連しています。
バッテリーの仕組みとは
バッテリーはエンジンがかかっている時の余剰電力を利用して自動的に電気をためます。
逆をいえば、エンジンがかかっていないとバッテリーは充電をすることができないのです。
充電ができないだけではなく「自己放電」という勝手に放電してしまう自然現象によって、何もしていないのに充電が減ってしまいます。
スマートフォンやゲーム機など、充電は満タンだったのにいつの間にかパーセンテージが減少していたことはありませんか?
これが自己放電です。
車のバッテリーにも同じ現象が起こっているのです。
バッテリーは、中にある電力が0になってしまうとどんどん劣化が進んでしまいます。
充電が0となってしまった場合、劣化のスピードは相当なものです。
多くの場合、一度の完全放電でバッテリーが使えなくなってしまいます。
こういったバッテリーの仕組みがあるため、車に乗るわけではない人の方がそうでない人よりもバッテリー交換の頻度が高くなる傾向があるのです。
バッテリーの寿命を知らせるサイン
バッテリーが劣化してくると、車の電装品に十分な電力を供給できず、さまざまな症状が出てきます。
車を運転しているときに電力不足の症状が表れやすいパーツが、エンジンやヘッドライト、パワーウィンドウなどです。
また、バッテリー本体の外観を確認することで、バッテリーの劣化具合を確かめることもできます。
ここでは、バッテリーの寿命を知らせるサインを4つ紹介します。
エンジンがかかりにくい
バッテリーが劣化すると、エンジンを始動させるためのセルモーターに十分な電力を送れなくなり、エンジンがかかりにくくなります。
エンジンのかかりにくさやエンジン音に異変がある場合、バッテリーの寿命が近いことを認識しておきましょう。
関連記事:車のエンジンがかからない!対処法と修理費用の相場を紹介
ヘッドライトが暗くなる
バッテリーは、ヘッドライトやブレーキランプなどにも電力を供給しています。
そのため、バッテリーが劣化してくると、電力不足でヘッドライトが通常より暗くなりがちです。
ヘッドライトの光量の確認は、停車時に行うようにしましょう。
走行時はバッテリーが充電されることによって十分な光量が戻ってしまい、正しくバッテリーの劣化状態を確認できません。
停車させた状態でヘッドライトを点灯させ、いつもより暗くなっていないか確認しましょう。
パワーウィンドウの速度が遅い
パワーウィンドウに電力供給しているのもバッテリーです。
そのため、電力が足りなくなるとパワーウィンドウが開閉する速度が遅くなります。
パワーウィンドウの速度に異変を感じたら、原因の1つとしてバッテリーの寿命を疑ってみてください。
バッテリー本体に異常がある
バッテリー寿命を推測するには、バッテリー本体の外観を見る方法もあります。
バッテリー本体の膨らみやバッテリー液の減少・漏れ、バッテリー液の変色などの異常が生じていないか確認しましょう。
また、バッテリー端子の周辺に粉がふいていないかも併せて確認してください。
バッテリーの寿命を確認する方法
続いては、バッテリーの寿命を確認する方法を紹介します。
バッテリーの寿命は、電圧・電流・比重を調べることによって客観的な判断ができます。
ディーラーやガソリンスタンドへの依頼もできますが、自分で点検することも可能です。
バッテリーの電圧を調べる
バッテリーの電圧は通常12.5〜13Vが正常値です。
測定した電圧が12.5Vを下回る場合、バッテリーが劣化している可能性があります。
また、走行直後は電圧が高い値を示しますが異常ではありません。
エンジンをかけているときは、オルタネーターが起動して通常よりも電圧が高くなるため、13.5〜14.5V程度の値を示します。
バッテリーの電流を調べる
電流を利用した指標の1つに、コールドクランキングアンペア(Cold Cranking Ampere:CCA)があります。
この値は、バッテリーにエンジンを起動させる能力がどれだけあるかを測る性能基準値です。
CCAでバッテリーの劣化状態そのものが分かるわけではありませんが、バッテリーのパフォーマンスを把握できるため、交換時期の目安を把握できます。
バッテリーの比重を調べる
バッテリーに入っているバッテリー液の状態で、寿命を判断することが可能です。
バッテリー液の比重というのは、水とバッテリー液の重さの相対的な比率を表しています。
バッテリー液の比重は、完全に充電された状態で1.280が正常値です。
しっかり充電した状態で計測しても1.280に戻らない場合、バッテリーの寿命が近いと判断できます。
バッテリーの寿命を長持ちさせる6つのコツ
バッテリーの寿命は普段の運転方法や適切なメンテナンスで、長持ちさせることが可能です。
これから紹介する方法はどれも手軽に実践できるため、意識して取り入れるようにしてみましょう。
バッテリー上がりの原因を作らない
バッテリー上がりの原因としてよくあるのが、半ドアやルームランプの点けっぱなし、停車中のエアコン使用などです。
また、長期間にわたって車に乗っていない場合もバッテリー上がりは起きやすくなるため、意識して車に乗る機会を作るようにしましょう。
関連記事:バッテリー上がりが起きた車、どのような対処法がある?症状や原因を解説!
定期的に長距離ドライブをする
自宅から数分の短距離しか車を利用しないなど短距離走行を繰り返すことで、バッテリーは上がりやすくなります。
その原因は、短距離走行の場合、バッテリーが十分に充電されないためです。
バッテリーの寿命を長持ちさせるには、週に一度30分以上車を運転するなど、定期的に長距離ドライブをするようにしましょう。
バッテリー液の状態の点検をする
バッテリー液は徐々に減少していくため、定期的に確認することが大切です。
バッテリー本体の外側面には、適切な液量を確認できるように「UPPER LEVEL」「LOWER LEVEL」と記載されています。
液面が「LOWER LEVEL」を下回っている場合、バッテリー液が基準量より減少していることを意味するため交換が必要です。
停車中に電装品を使用しすぎない
停車中にルームランプなどの電装品を使用する場合、バッテリーに充電された電力が供給されて残量が減少していきます。
バッテリーに蓄電されることなく残量だけが減少していくため、この状態で電力を使用し続けるとバッテリー上がりを起こします。
停車中に電装品を使う場合は、一時的な使用にとどめておくなど消費量に注意しましょう。
関連記事:車中泊でエアコンのつけっぱなしはバッテリーが上がる?対処法を解説します!
夜間走行を減らす
夜間走行では、ヘッドライトやテールランプなど昼間より多数の電装品を使用するため、バッテリーへの負荷が大きくなってしまいます。
夜間走行をする機会が多い人は、電気の使用量が蓄電量を上回る過放電になりやすいため注意が必要です。
夜間走行が多い人は、消費電力が少ないLEDライトに取り替えるなどの対策を行いましょう。
寒い時期の性能低下に対応する
車のバッテリーは外気温の影響を受けやすく、寒い磁気には性能が下がりやすい特徴があります。
バッテリー液は、化学反応を起こすことにより充電・放電を繰り返していますが、気温が下がることで化学反応が鈍くなるため、気温が低いとバッテリーの性能は低下しがちです。
冬は車にカバーをかけて、外気温の影響をできるだけ少なくする工夫を行いましょう。
まとめ
今回は、車のバッテリー寿命について解説しました。
車のバッテリー寿命は2〜3年が目安です。
バッテリー上がりを回避するためには、バッテリーが劣化して寿命が近づいているサインを見逃さないようにしましょう。
エンジンがかかりにくい、ヘッドライトが暗くなる、パワーウィンドウの速度が遅いなど、普段の運転で気づける点が多いです。
定期的に長期間運転したり夜間走行を減らしたりと、乗り方でバッテリーを長持ちさせることもできます。
適切な管理方法を知り、安全・安心にバッテリーを利用できるようにしましょう。