車検シールの見方とは?車検シールで確認できることについても解説
車検シールは車の前方に必ず貼っておかなければならないもので、数字が記載されています。
なかには、見方が分からない人や数字が何を表しているのか分からない人もいるのではないでしょうか。
この記事では、車検シールの見方や貼り方などについて解説します。
関連記事:車検シールの位置の変更はどうなったのか?国土交通省に問い合わせた結果を解説
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車検シールとは
車検シールとは、正式名称を「検査標章」といい、車が車検に通ったことを証明するものです。
基本的に車のフロントガラス中央上部に貼られています。
道路運送車両法第66条により、自動車を運転するときは国土交通省令で指定されている場所に車検シールを貼らなければならないと定められています。
万が一、車検シールを貼らずに公道を走行すると、道路運送車両法第109条9号により50万円以下の罰金が科されるため注意しましょう。
車検シールは2種類ある
車検シールには、「軽自動車用」と「普通車用」の2種類があり、それぞれデザインが異なります。
軽自動車用の車検シールは黄色の台紙に黒色の数字です。
また、上部の数字が丸で囲われている点も特徴として挙げられます。
一方で、普通車用は、サイズや数字の色は同じですが、台紙の色が青色です。
また、車検シールのサイズは、40mm×40mmとなっています。
デザインが違うだけで、記載されている数字の意味や内容は同じです。
関連記事:軽自動車の車検では納税証明書が必要?
【種類別】車検シールの見方・記載内容の意味
車検シールは軽自動車と普通車でデザインが異なるため、確認する際に戸惑ってしまう人も多いのではないでしょうか。
ここでは、軽自動車用と普通車用の車検シールの見方とともに、確認できることについて解説していきます。
軽自動車用の車検シール
軽自動車用の車検シールは、中央の大きい数字が車検の満了月を表しており、上部の丸に囲われた数字は満了年を表しています。
たとえば、中央の数字が10、丸に囲われた数字が6だった場合、車検満了日は令和6年の10月です。
また、車検シールの裏面(車内側)には車検満了の日にちまでが記載されています。
普通自動車用の車検シール
普通自動車用の車検シールは大きい数字が車検の満了月を表しており、四隅の小さい数字が満了年を表しています。
普通自動車用の車検シールも裏面に車検満了の日にちまでが記載されています。また、普通車用の車検シールは満了年を表す数字の位置が年度ごとに時計回りに変化するため、注意しましょう。
たとえば、令和5年の数字が車検シールの右下に記載されている場合、翌年の令和6年は左下へ、さらに翌年は左上へと時計回りに回るようになっています。
車検を受ける年により位置が変わるため、困惑するかもしれませんが、四隅にある小さい数字が満了年を表していると覚えておけば問題ありません。
車検シールの貼り換え方
車検シールは一般的なシールと比べて、貼り方が少し複雑です。
また、令和5年1月から車検シールの台紙が2つ折りから3つ折りに変更され、貼り方が変わっています。
車検シールの貼り方は以下の通りです。
- 透明シール側の中央を折り曲げて、半分透明シールを剥がす
- そのまま中央の台紙へ折り曲げて、貼り付ける
- 青シール側も同様の手順で行い、中央の透明シールの上へ重ねて貼り付ける
- 完成した車検シールをフロントガラスの内側(車内)から貼り付ける
車検シールの剥がし方
車検シールを貼る際は、もともと貼ってある古い車検シールを剥がす必要があります。
車検シールは粘着力が強いため、シール剥がしやスクレーパーを使用して剥がしましょう。
車検シールの剥がし方は以下の通りです。
- シール剥がしを車検シールへ塗布し、ラップをかけて10分程放置する
- 10分後、ラップを剥がし、スクレーパーで車検シールを剥がしてティッシュやタオルなどで拭き取る
このとき、スクレーパーでフロントガラスを傷つけないように、注意しながら作業しましょう。
車検シールを貼る場所
車検シールを貼る場所は、基本的にはフロントガラス中央の上部です。
ただし、バックミラーが付いていない車の場合、運転席から最も遠い場所(助手席側の左上部)へ貼ります。
また、フロントガラス上部が遮光のため着色されている場合は、車検シールが外から確認できる位置まで下げて貼り付けましょう。
車検シールを紛失や破損した場合には?
万が一、車検シールが紛失や破損した場合はどのように対処すればよいのでしょうか。ここからは、車検シールを紛失・破損した際の対処法について解説します。
車検シールの再発行を行う
車検シールを紛失してしまった場合、必要書類の提出と手数料(300円)を支払うことで再発行が可能です。
車検シールを再発行する場合は、軽自動車と普通車では手続きを行う窓口が異なります。
軽自動車の場合は軽自動車検査協会、普通車の場合は運輸支局もしくは運輸局での手続きが必要です。
軽自動車の手続きの際に用意するものは、車検証(原本のみコピーは不可)、検査標章再交付申請書、車検シールが破損した場合は、破損した車検シールです。
検査標章再交付申請書は、手続きを行う窓口で貰うもしくは、軽自動車協会のホームページでダウンロードができます。
普通車の手続きの際は、車検証(原本のみコピーは不可)、申請書、理由書、手数料納付書、が必要です。
理由書や手数料納付書、申請書は手続きする窓口もしくは運輸支局のホームページからダウンロードができます。
車検シールを紛失しても罰則はない
万が一、車検シールを紛失してしまった場合でも、罰則などはないため安心してください。
しかし、車検を受けていても車検シールを貼らずに車を運転していると、道路運送車両法の違反となり、罰則が科せられるため注意しましょう。
万が一、車検シールを紛失してしまった場合は、速やかに再発行の申請を行うことが大切です。
車検シールに関してよくある質問
ここでは車検シールに関して、よくある質問に回答していきます。
有効期限が過ぎていたらどうなる?
車検の有効期限が切れている状態で運転すると、道路運送車両法の無車検運行に当たり、違反点数6点と30日間の免許停止処分が科せられます。
また、道路運送交通法の第108条に該当するため、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられるでしょう。
車検切れの車はそのまま運転することができません。
そのため、車検切れの車を車検に出すには、仮ナンバーを取得するか、引取り納車に対応している業者へ依頼するかを選択する必要があります。
仮ナンバーは地方自治体の役所へ「自動車臨時運行許可申請書」を提出することで、取得できます。
自動車臨時運行許可書を提出する際には、運転免許証、自賠責保険証、車検証、印鑑が必要です。
また、仮ナンバーを取得するには、出発地や経由地、目的を明確にする必要があります。
これらが申請時に不透明な場合は仮ナンバーを取得できません。
そのほかにも、仮ナンバーは取得後、5日間の有効期限が設定されています。
仮ナンバーを取得するには、ルールが設定されているため、事前に確認してから申請を行いましょう。
関連記事:車検が切れた際につける仮ナンバーとは?入手の仕方や車検切れの罰則を紹介!
車検シールが送られてこない場合はどうすればよい?
車検シールがない間は、保安基準適合標章といった車検シールの代わりになるものを貼り付けているため運転は可能です。
しかし、保安基準適合標章の有効期限は15日と定められているため、10日経っても車検シールが届かない場合は車検業者へ確認をしましょう。
まとめ
車検シールは、車が車検に通ったことを証明するものです。
軽自動車用と普通車用の2種類があり、それぞれデザインが異なります。
車検シールに記載されている数字は、車検の満了年と満了月を表しているため、車検の時期が一目で分かるでしょう。
また、車検シールを破損や紛失した場合の罰則はなく、運輸支局で手続きすれば再発行できます。
車検シールには車検の満了年や満了月が記載されているため、自身が乗っている車の車検シールを確認してみてはいかがでしょうか。