アイドリングストップ搭載車は専用バッテリーが必要!違いや寿命について解説
アイドリングとは、エンジンを駆動したまま停車している状態を指します。
アイドリングは、少しずつガソリンを消耗し排気ガスを放出しつづけているため環境に悪いです。
そのため最近の車の多くにアイドリングストップが搭載されています。
アイドリングストップ搭載車には、専用のバッテリーが設置されていることを知らない人もいるでしょう。
この記事では、アイドリングストップ搭載車に設置されている専用バッテリーと一般的なバッテリーの違いや寿命などを解説します。
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INDEX
アイドリングストップについて
アイドリングストップは、車が停止した際にオートコントロールでエンジンを停止させる機能です。
アイドリングストップは、アイドリングによって消耗するガソリンや放出する排気ガス、エンジン音などを抑制します。
ここでは、アイドリングストップ機能について紹介します。
アイドリングストップが作動しない一定の条件
アイドリングストップ機能は車が停止した際に作動しますが、一定の条件を満たすと作動しない場合があります。
一定の条件は、運転席のシートベルトが装着されていないときやエアコンの風量が最大のとき、急な坂道で停車したときなどが挙げられます。
車によって作動しない条件は異なるため、確認が必要です。
アイドリングストップの切り替え
アイドリングストップ搭載車は、アイドリングストップ機能のon・offを切り替えられることが一般的です。
そのため、車が停止してもアイドリングストップ機能が作動しない場合は、スイッチがoffになっている可能性があります。
アイドリングストップのデメリットとして挙げられるのが、エアコンの停止や発進タイミングの遅れです。
エアコンが停止したり発進時にズレを感じたりする場合は、アイドリングストップをoffにするとよいでしょう。
アイドリングストップによるバッテリーへの負荷は大きい?
アイドリングストップ搭載車は、エンジンが頻繁に始動と停止を繰り返すのが特徴です。
ここでは、アイドリングストップによるバッテリー負荷について解説します。
アイドリングストップとエンジンについて
車のエンジンが始動する際に必要な部品がセルモーターです。
セルモーターは、バッテリーからの電力供給により作動します。
セルモーターの作動は電力の消費量が多く、その分バッテリーへの負荷も大きいです。
アイドリングストップ搭載車は停止するごとにエンジンが停止するため、非搭載車に比べてセルモーターの作動回数が増えます。
作動回数が増えるとバッテリーからの電力供給回数も増え、バッテリーに負荷がかかりやすい状態になります。
そのため、アイドリングストップはバッテリーへの負荷が大きくなりやすい機能といえるでしょう。
バッテリーの役割について
車のバッテリーはほとんどの場合、ボンネットの中に搭載されています。
バッテリーはエンジンが始動する際への電力供給のほかに、さまざまな役割を持っている重要な部品です。
ヘッドライトやランプ、カーナビ、ワイパーなどの車を運転する上で欠かせない部品は、バッテリーからの電力供給によって作動します。
バッテリーは電力供給先が多いため、電力を消費する部品の機能をつけたままにしておくとバッテリーが上がる可能性があります。
ヘッドライトや室内灯がつけっぱなしのままエンジンを切るとバッテリーが上がりやすいため注意が必要です。
またバッテリーは経年劣化するため定期に交換しなければなりません。
交換時期の目安は3年前後といれています。
アイドリングストップ搭載車のバッテリー
アイドリングストップ搭載車はバッテリーへの負荷が大きいため、専用のバッテリーを搭載しなければなりません。
ここでは、アイドリングストップ搭載車専用のバッテリーについて解説します。
従来のバッテリーとの違い
アイドリングストップ搭載車のバッテリーは従来のバッテリーと比べて充電受入性と耐久性に優れているのが特徴です。
充電受入性とは、短時間で効率的に充電できる性能を指します。
この性能を高めることで、エンジンの始動と停止を頻繁に繰り返してもバッテリー負荷の抑制が可能です。
また、従来のバッテリーと区別するために、電池工業会規格によってアイドリングストップ専用バッテリーの形式が規定されています。
バッテリー本体にも「アイドリングストップ車用」と明確に記載されているため、容易に見分けがつくでしょう。
アイドリングストップ搭載車での従来のバッテリー使用について
アイドリングストップ搭載車では、従来のバッテリーの使用は控えた方がよいでしょう。
日産は公式ホームページに、アイドリングストップ搭載車には専用バッテリーを使用するように記載しています。
専用バッテリー以外を使用することによって、バッテリーの早期劣化やアイドリングストップが正常に動作しない可能性があるでしょう。
車のバッテリーの寿命や交換方法
車のバッテリーは重要な部品です。
しかし、自身の車のバッテリーの寿命がどれくらいなのか、いつ交換すればよいか分からない人もいるでしょう。
ここでは車のバッテリーの寿命や交換方法について解説します。
車のバッテリーの寿命
車のバッテリーの寿命は、車の使用頻度や使用方法、使用環境等により大きく異なります。
目安としては2年から3年程度です。
使用頻度が少ない車や、短い距離しか走行しない車、バッテリーが上がったことがある車などは、バッテリーの寿命が短くなる傾向があるといわれています。
また、パワーウィンドウの開閉スピードが遅くなったり、ヘッドライトが暗くなったり、エンジンがスムーズに始動しなくなったりするなどの症状が現れれば、バッテリーの寿命が近いと考えられるでしょう。
アイドリングストップ搭載車のバッテリーの寿命の目安として、アイドリングストップが作動しなくなったときが挙げられます。
ディーラーや整備工場、カー用品店では、バッテリーの無料点検を実施している店舗もあります。
気になる症状が現れたり、バッテリー交換からある程度の年月が経っていたりする場合は点検するとよいでしょう。
車のバッテリーの交換方法
車のバッテリー交換は、業者への依頼か自身で行うかの方法があります。
業者へ依頼する場合は、ディーラーや整備工場、ガソリンスタンドなど、依頼先によって費用が異なるのが特徴です。
予算を考えて依頼先を選ぶとよいでしょう。
自身で行う場合は、必要な準備物や注意点があります。
必要な準備物は、ゴム手袋や保護メガネ、スパナなどです。
注意事項としては、バッテリーに触れる前に静電気を逃しておく必要があります。
自身で交換する場合は、正しい交換方法を確認した上で作業を行いましょう。
まとめ
アイドリングストップは、排気ガス量、ガソリンの消耗、騒音を抑えるというメリットがあります。
一方で、エンジンの始動と停止が頻繁に行われるためバッテリー負荷が大きい点がデメリットです。
そのためアイドリングストップ搭載車には、従来のバッテリーより充電受入性と耐久性に優れている専用のバッテリーが搭載されています。
また、アイドリングストップ搭載車には従来のバッテリーを使用するのは控えましょう。
バッテリーの劣化を早め正常に動作しない可能性があります。
車のバッテリーの寿命は使用環境によって異なりますが、おおよそ2~3年程度です。
アイドリングストップ搭載車のバッテリーの寿命の目安として、アイドリングストップが作動しなくなったときが挙げられます。
ディーラーや整備工場の中にはバッテリーの無料点検を実施している店舗もあるため、気になる場合は依頼するとよいでしょう。