車を全塗装するにはいくらかかる?全塗装するメリット・デメリットについて

車の全塗装は、愛車の外観を刷新し、傷や色あせを修復するのに効果的な方法であるため、全塗装を検討している人は多く見られます。

しかし、全塗装に必要な費用や、その利点と注意点について疑問を持つ人もいるでしょう。

この記事では、全塗装の費用相場や、必要な時間などについて解説します。

さらに、自身で全塗装する手順についても説明するため、全塗装を考えている人は、この記事を参考にして、検討してみてください。

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車の全塗装にはいくらかかる?

塗装された車

全塗装は愛車の外観をリニューアルできますが、その費用はさまざまな要因によって大きく変動します。
ここでは、全塗装に必要な費用の相場と、その費用を左右する主な要因を詳しく見ていきましょう。

全塗装の費用相場は幅広い

全塗装の費用は、安価な場合で20万円~30万円程度から依頼できますが、どのくらいこだわるのかによって費用は大きく変わります。

細かな部品を取り外しての作業といった、より詳細な作業を要求する場合、費用は比較的高額になるのが一般的です。

車体の細部まで丁寧に塗装を行い、仕上げにもこだわる場合、それに伴う手間と時間が費用を上げる要因となります。

車によって価格差がある

車の種類によっても費用は変動します。
車が大きく、塗装する面積が広い場合、使用する塗料の量が増え、それに伴いコストや塗装時間も増加して費用は高額になるでしょう。

たとえば、コンパクトカーとSUVでは、必要な塗料の量が異なり、それが直接的に費用に反映されます。

また、車体の形状が複雑で塗装が難しい車種の場合も追加の費用が必要になる要因となり得るでしょう。

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使用する塗料で価格が変わる

塗料の種類によっても費用は変動します。新車時のオプションカラーや特殊な色(キャンディ色、メタリック/マイカ色など)は、一般的な塗料よりも高価です。

塗料の価格は2~3倍の差があることも珍しくありません。

たとえば、標準的な色の塗料が1缶あたり2~3万円であるのに対し、特殊な色の塗料は1缶10万円近くすることもあります。

塗料の種類は、全体の費用を大きく左右します。

塗装工程でコストが変動する

費用の大部分は、業者の工賃によるものです。

全塗装は時間と労力を要する作業であり、工数が費用に大きく影響します。
細かいパーツの取り外し、下地処理にかける手間、塗装手順などの違いによって工数は大きく変わり、それが費用の違いにつながります。

下地処理を丁寧に行い、数回にわたる塗装を施す場合、それだけで費用は大幅に増加するでしょう。

また、特殊な塗装技術を要する場合や、細かい部品の取り扱いが多い車種では、それに応じた追加の工賃が発生することもあります。

車の全塗装にはどのくらいの期間がかかる?

車を塗装する外国人

車の全塗装に必要な期間は、選択する色や塗装工程によって異なります。
一般的には、2週間から1か月程度が目安です。特殊な色を選ぶと、その乾燥時間が全塗装の期間を延ばす可能性があります。

また、複雑な塗装技術や細かい下地処理が必要な場合も作業期間を長引かせる要因の一つです。塗装の各層が適切に乾燥するための時間も、全体の期間に影響を与えます。

したがって、全塗装を計画する際は、品質を確保するために必要な時間を考慮することが重要です。

車を全塗装するメリット・デメリット

全塗装には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。全塗装をして悔いを残さないためには、これらのポイントを把握することが大切です。

ここでは、全塗装に関する重要なポイントを解説します。

全塗装するメリット

全塗装の代表的な利点は、時間の経過で失われた色の鮮やかさを元の状態に復元できることです。
経年劣化を修復し、新車時の光沢を取り戻すこともできます。

また、自分の好みの色に変更することで、車に新鮮さをもたらし、個性を表現することも可能です。
さらに、好みが変わった場合にも、買い替えをせずに色を変更できる利点があります。

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全塗装によるデメリット

全塗装におけるデメリットの一つとして、高額な支出が必要となる点があります。

また、業者の技術レベルが品質に大きく影響するため、仕上がりに納得できない可能性もあるでしょう。
安価な塗装を選ぶと、品質が落ちるリスクもあります。

さらに、工程に時間がかかるため、作業中は車を使用できない点も考慮が必要です。

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車を全塗装する前に把握すべきこと

全塗装を決断する際は、車の価値に与える影響や、買い替えの選択肢などについて事前に考慮するべきポイントがいくつかあります。

ここでは、全塗装する前に把握しておきたいポイントを解説します。

車の価値が下がる可能性がある

全塗装は車の外観を劇的に変えられますが、それが必ずしも車の価値を高めるとは限りません。
特に、オリジナルの塗装から大きく変更する場合、将来的に車を売却する際に査定額が低下するリスクがあります。

これは、オリジナルの状態と質感に違いがあることから、中古車市場での評価が低くなるリスクがあるためです。

また、塗装の質や耐久性が新車時のものと比較して劣る場合、それも価値の低下につながります。

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買い替えを検討するのも方法の一つ

全塗装の代わりに、車の買い替えを検討するのも一つの選択肢です。
特に、車の外観に不満がある場合や、メンテナンスコストが増加している場合は、新しい車に乗り換えることで、これらの問題を解決できます。

買い替えには追加の費用がかかりますが、新車または新しい中古車を手に入れることで、最新の技術や改善された性能を享受できるでしょう。

また、新しい車は保証が付いていることが多く、メンテナンスや修理に関する心配が少なくなることも大きなメリットです。

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車の全塗装は自分でもできる?

全塗装をプロに依頼すると高額になることがあるため、DIYを考える人もいるでしょう。
しかし、全塗装は複雑な作業であり、適切な道具と手順を理解していなければなりません。

手順は以下の通りです。

  1. 必要な道具をそろえる
  2. 準備作業
  3. プライマー塗布
  4. 塗装
  5. クリアコート塗布
  6. 仕上げ作業

ここでは、DIYで行う際の必要な道具、準備作業、塗装の手順について解説します。

手順1.必要な道具をそろえる

車の全塗装を行う際は以下の道具が必要です。

  • 耐水ペーパー
  • シリコンオフ(脱脂材)
  • マスキングテープ
  • プライマー(サフェーサー)
  • 塗料用のカラースプレー
  • クリアコート用のスプレー

これらの道具は自動車関連の専門店や大型ホームセンターなどで入手できます。

また、塗装面のサイズや色の濃さに応じて、必要な塗料の量を見積もることが重要です。

手順2.準備作業

全塗装の成功は、適切な準備にかかっています。
まず、塗料が付着してほしくない箇所にマスキング処理を施しましょう。

次に、耐水ペーパーでボディの表面を磨き、塗料の密着性を高めます。
研磨後は、シリコンオフで脱脂し、塗装面を清潔に保ちましょう。

手順3.プライマー塗布

下地処理として、プライマーを塗布します。
プライマーは、塗装面の凹凸を埋め、上から塗る塗料の密着度を高める役割を果たす塗料です。

プライマーは数回に分けて塗り、適切に乾燥させましょう。

手順4.塗装

プライマーが乾燥したら、本塗装を行います。

カラースプレーを使用し、薄く均一に塗り重ねることがポイントです。一度に厚く塗ると、塗料が垂れたりムラができやすくなったりします。

塗装は乾燥を待ちながら、数回に分けて行いましょう。

手順5.クリアコート塗布

カラー塗装が完了したら、クリアコートを塗布します。
これは塗装を保護し、光沢を出すための仕上げ作業です。クリアコートも薄く均一に塗り、十分に乾燥させます。

手順6.仕上げ作業

すべての塗装が完了したら、最終的な仕上げ作業を行います。

内容としては、塗装面の微細な不均一を取り除くための研磨や、塗装面の清掃などです。
仕上げ作業を丁寧に行うことで、塗装の品質と耐久性を向上できます。

DIYで行う場合、適切な道具と手順を理解し、丁寧に作業を進めることが重要です。

また、プロに依頼する場合と比較して、時間と労力がかかることを理解しておく必要があります。

まとめ

全塗装の費用は、車の大きさ、使用する塗料の種類、塗装工程の複雑さによって大きく異なります。
費用は20万円~30万円程度からが相場ですが、業者や工程によって料金差が大きく、細部にこだわると費用は高くなるのが一般的です。

また、全塗装には2週間から1か月程度の期間が必要で、特殊な色や複雑な工程を選ぶと、必要な時間がさらに延びるケースがあります。

全塗装は、車のイメージを大きく変更できますが、高額な費用や、車の価値が下がるリスクがあるといったデメリットもあります。

検討する際は、これらの点を総合的に考慮しましょう。

この記事を書いた人

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カーナレッジ編集部

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