左ハンドル車は不便なの?左ハンドル車のデメリットと運転のコツを解説
心惹かれるデザインと高い走行性能が特徴的な左ハンドル車。
しかし、左ハンドル車に乗ってみたい方の中には、「左ハンドル車の運転は不便そう。運転が難しそう」などのイメージがある方もいらっしゃるでよう。
確かに左ハンドル車の運転では、右ハンドル車の運転時と比較し、不便なシチュエーションもあります。
この記事では、
- 左ハンドル車が不便なシチュエーション
- 左ハンドル車が不便な理由
- 左ハンドル車のデメリット・メリット
- 左ハンドル車の運転のコツ
を解説します。
「左ハンドル車に乗ってみたい」「左ハンドル車に乗る機会がある」方は、最後までお読みください。
INDEX
左ハンドル車が不便なシチュエーション
日本で左ハンドル車を運転するとき、以下のシチュエーションにおいて、不便さを感じてしまうかもしれません。
- ドライブスルー
- 高速道路
- パーキングや駐車場
- 車庫入れ
それぞれのシチュエーションにおいて、なぜ不便さが生じてしまうのか、その理由を解説します。
シチュエーション①:ドライブスルー
左ハンドル車の場合、ドライブスルーの注文や会計時に手間が生じてしまうでしょう。
基本的に注文口や受け渡し口が右側にあります。
したがって、左ハンドル車の場合、車から降りて注文やお支払いをしなければなりません。
右ハンドル車であれば、座ったままで手続きを完了可能でしたが、左ハンドル車の場合、車から降りずに利用することは難しいケースがほとんどでしょう。
シチュエーション②:高速道路
左ハンドル車の場合、高速道路の料金所においても、ドライブスルーと同様の手間が発生するでしょう。
高速道路の入り口のゲートにおいて、料金を支払う機械は右側にあります。
したがって、高速道路を現金払いで利用するとき、左ハンドル車であれば車から降りなければなりません。
シチュエーション③:パーキングや駐車場
パーキングや市営駐車場などでも、左ハンドル車の場合、不便さが生じてしまうでしょう。
ドライブスルーや高速道路と同様に、パーキングにおいても料金を支払う機械は、右側にあります。
左ハンドル車での入庫時と出庫時は、車から降りて機械の操作をしなければなりません。
シチュエーション④:車庫入れ
左ハンドル車は、右ハンドル車よりも車幅を広く感じやすいという意見があります。
左ハンドル車を運転される方で「車幅が広く感じる」場合は、車庫入れや狭い道路を運転するとき、「接触したらどうしよう」という不安が生じ、やりにくさを感じてしまうでしょう。
日本で左ハンドル車が不便な理由
日本での左ハンドル車の運転時に、不便さが生じてしまう理由は、
- 日本が左側通行である
- 右ハンドル車が主流。各設備は右ハンドル車に合わせて設計
になります。
日本では、右ハンドル車が一般的です。
そのため、右ハンドル車の運転手の利便性を考慮した上で、各設備は設計されています。
これらの理由により、左ハンドル車の利便性はどうしても悪くなってしまうのです。
左ハンドル車のデメリット
左ハンドル車を運転する主なデメリットは、以下です。
- ドライブスルー・高速道路・パーキングで手間が生じる
- 操作性が異なるため、事故のリスクが上がる
- 修理費用が高額
- 狭い道での運転が難しい
- 車種が少ない
デメリット①:ドライブスルー・高速道路・パーキングで手間が生じる
左ハンドル車の運転において、上述したように、ドライブスルー・高速道路・パーキングなどで手間が生じてしまうでしょう。
ドライブスルーの注文口・受け取り口、高速道路の料金所、パーキングでの料金支払いの機械は、右側に設置されています。
したがって、左ハンドル車の場合、車から降りて手続きをしなければなりません。
デメリット②:操作性が異なるため、事故のリスクが上がる
左ハンドル車は右ハンドル車と操作性が異なるため、運転に慣れない期間は、事故のリスクが上がってしまうでしょう。
左ハンドル車と右ハンドル車では、ウィンカーレバーの位置、運転時の死角、視線確認の位置が異なります。
したがって、運転に不慣れな間は、操作を誤ったり、トラブルが生じた際の判断が遅れてしまう可能性が高いです。
左ハンドル車の運転に慣れていない方は、広い駐車場や広場などで操作性を確認しておきましょう。
デメリット③:修理費用が高額
左ハンドルの輸入車は、国産車と比べて車の修理費用や部品交換が高額になりやすいです。
部品交換費用や車検代を考慮すると、左ハンドル車は車の保有における維持費が高額になってしまう可能性が高いです。
デメリット④:狭い道での運転が難しい
輸入車は、右ハンドル車よりも車幅を広く感じやすいという意見があります。
ハンドル操作に慣れていない場合、狭い道での運転時には十分な注意が必要です。
デメリット⑤:車種が少ない
右ハンドル車と比べて、左ハンドル車の在庫は少ない可能性があります。
したがって、あなたが希望する車種がなかなか見つからず、購入できない可能性も。
左ハンドル車を探すときには、あらかじめ所要時間を長めに見積もっておきましょう。
左ハンドル車のメリット
左ハンドル車を運転する主なメリットは、以下です。
- 心惹かれるデザイン
- スポーツカーのような運転感覚
メリット①:心惹かれるデザイン
左ハンドルの輸入車の魅力は、なんといっても心惹かれるデザイン性にあるでしょう。
イタリアの小型車FIATのように、楕円気味の独特なフォルムが可愛らしい車もあれば、
フォルクワーゲンのザ・ビートルのように、レトロ感のあるフォルムで懐かしさと親しみやすさのある車など。
心惹かれるデザインの種類は、さまざまです。
本当に好きな車を手に入れて運転することで、所有欲も満たされます。
街乗りやドライブが、さらに楽しいものになるはずです。
メリット②:車との一体感のある運転感覚
左ハンドル車の車体は重心が低く、運転しながら車との一体感を感じることができるでしょう。
走行性能も高く、運転に爽快感が生まれます。
左ハンドル車の運転が難しい理由
左ハンドル車の運転が難しい主な理由は、以下の4つです。
- 運転操作が異なる
- 死角の位置が異なる
- 視線確認の位置が異なる
- 車幅感覚が異なる
理由①:運転操作が異なる
左ハンドル車と右ハンドル車では、運転操作が異なります。
右ハンドル車であれば、基本的に右手もしくは両手でハンドルを操作します。
ウィンカーレバーもハンドルの右側に設置してあるため、右手で操作するでしょう。
そして、左手でシフトレバーを操作します。
しかし左ハンドル車の場合、ウィンカーレバーがハンドルの左側に設置されています。
そのため、左手もしくは両手でハンドルを操作し、左手でウィンカーレバーを操作しなければなりません。
余った右手でシフトレバーを操作になります。
このように左ハンドル車と右ハンドル車では、ウィンカーレバーの設置箇所が異なることもあり、操作性が異なります。
左ハンドル車に乗る場合、事前にシフトレバーの位置、ウィンカーレバーの位置を把握し、運転操作のイメージトレーニングを行っておきましょう。
理由②:死角の位置が異なる
左ハンドル車と右ハンドル車では、運転時の死角が異なります。
右ハンドル車の運転時、右側の車線変更や右折時に死角になりやすいのは、車体左側の後方です。
一方、左ハンドル車の運転時、左側の車線変更や左折時に死角になりやすいのは右側の後方です。
運転時の死角を正確に把握していないと、不意に飛び出してきたバイクや自転車と接触してしまう可能性が高くなります。
事故を防ぐためにも、左ハンドル車を購入する際には、運転時の死角を把握しておきましょう。
理由③:視線確認の位置が異なる
右ハンドル車と比較して、運転時の死角が異なる左ハンドル車。
左ハンドル車の場合、死角が異なるため、視線確認の位置も異なります。
運転時において、事故を起こさないためにも、正しいタイミングで正しい位置を視線確認することが大切です。
左ハンドル車の運転の前には、ドアミラー・ルームミラーを正しい角度に調整しましょう。
理由④:車幅感覚が異なる
左ハンドル車は、右ハンドル車よりも車幅が広く感じるという意見もあります。
もし左ハンドル車の車幅が広く感じる方は、駐車や狭い道の走行の際、障害物と接触しないよう十分気をつけましょう。
左ハンドル車の運転のコツ
左ハンドル車の運転において、安全な走行を実現するためのコツは以下です。
- 慣れるまで練習
- ミラーの角度の調整
- 走行スピードを落として運転
コツ①:慣れるまで練習
まずは、やはり左ハンドル車の運転に慣れることが重要です。
人通りが少ない広い駐車場や運転がしやすい場所、見晴らしがよく交通量が少ない道路などが近所にある方は、周囲に十分注意をしながら試運転を行いましょう。
実際に運転席に座ってハンドルを握ることで、最適なミラーの角度、運転時の死角、バック駐車・縦列駐車時の注意点など、運転における重要ポイントが判明するはずです。
コツ②:ミラーの角度の調整
事前に、ドアミラーとルームミラーの角度を調整し、運転時の死角をなるべく減らしておくことは、事故を起こさないためにも大切です。
正しいミラーの角度は、人、車、バイク、自転車の行動の予想につながります。
急な飛び出しに対して冷静に対処するためにも、ドアミラーとルームミラーを最適な角度に保っておきましょう。
コツ③:走行スピードを落として運転
左ハンドルの運転に慣れていない方は、走行スピードを落として運転しましょう。
走行スピードを落としておけば、バイクや自転車の飛び出しなど予期せぬ事態にも対応しやすくなります。
住宅街や学生の通学路など、人通りが多い地域は、特に要注意です。
左ハンドル車の運転に慣れない期間は、走行スピードを落として走行し、交通事故のリスクを減らしましょう。