法定速度は何km?制限速度との違いや違反した場合の罰則について解説

法定速度は、安全運転を行うためには知っておかなければいけない知識の一つです。

自動車教習所における学科講習で一度は学んだものの、法定速度の定義や法定速度を違反した場合の処分について曖昧な人もいるでしょう。

この記事では、法定速度の定義や制限速度との違い、法定速度を違反した場合の処分などについて解説していきます。

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法定速度の定義

法定速度とは、政令にて定めている最高速度のことです。

道路標識にて最高速度の明示がない道路に法定速度が適用されます。

道路標識にて最高速度の明示がある場合は、道路標識に表示されている最高速度以内での走行をしなければなりません。

政令にて定まっている最高速度とは、道路交通法施行令・第11条第1項、並びに第27条第1項にて定まっている車速のことです。

道路交通法施行令・第11条第1項にて、高速自動車国道の本線車道、および、加速車線、減速車線を除く道路(いわゆる一般道路や自動車専用道路が該当)を運行する際の最高速度は60km/hと定まっています。

また、道路交通法第27条第1項では、高速自動車国道・本線車道、および、加速車線、減速車線を運行する際の最高速度は100km/hとなっています。

法定速度は最低速度も定まっている

法定速度は、最高速度以外に、車速の下限数値である「最低速度」も道路交通法にて定まっています。」

道路交通法で定まっている最低速度は、道路標識にて最低速度が定められていない高速自動車国道・本線車道を走行する際に適用されます。

道路交通法で定まっている最低速度(法定速度)は、道路交通法施行令第27条の3第1項にて定まっており、速度は50km/hです。

ただし、道路標識や標示にて最低速度の明示がある場合は明示された最低速度以上で走行しましょう。

一般道路は、道路標識で最低速度の明示がある場合は最低速度以上で走行し、明示がない場合は最低速度はありません。

道路標識で最低速度の明示がある道路を走行する際は、道路標識で示す最低速度以上で走行しましょう。

ただし、渋滞や悪天候などの影響で最低速度以上の走行が難しい場合は、最低速度以下での走行が可能です。

法定速度と制限速度の違い

法定速度と同じ意味合いで使用することがある言葉に制限速度があります。

制限速度とは、道路標識で明示された最高速度のことです。

優先度は法定速度よりも制限速度のほうが高くなります。

そのため、制限速度を表示する道路標識を見落とすことのないように運転することが重要です。

最高速度と最低速度を示す道路標識の形は、ともに丸型であり、類似性の高いデザインなため、見間違えないように注意しましょう。

最高速度を示す道路標識のデザインは、赤色の細い線と赤色の太い線の二重丸に囲まれており、青色の数字で最高速度を表示しています。

最低速度示す道路標識のデザインは、赤色の細い線と太い線の二重丸で囲まれており、最低速度の数字が青色で、数字の下に青色の線があります。

最高速度と最低速度を示す道路標識の相違点は、数字の下に青色の線の有無です。

また、最高速度と最低速度の道路標識と類似しているものはほかにもあるため、見違えないようにしましょう。

法定速度を守らなかったらどうなる?

法定速度を守らなかった場合には、どのような罰を受けるのでしょうか。

ここでは、法定速度を守らなかった際の処分について解説していきます。

行政処分と刑事処分

法定速度や制限速度を超えた速度での走行は速度超過違反にあたり、超過した速度に即した行政処分もしくは刑事処分を受けます。

行政処分は、法定速度や制限速度を超過した速度に該当する反則金を支払う処分です。

また、刑事処分は6ヵ月以下の懲役、または、10万円以下の罰金に処されます。

一般道走行時の場合は、超えた速度が30km/h未満は行政処分、30km/h以上は刑事処分の対象になります。

高速道路走行時は、40km/h未満は行政処分、40km/h以上は刑事処分を受けます。

速度超過違反による違反点数

速度超過違反の違反点数の基準は、一般道路と高速道路で異なります。

一般道路の違反点数の基準は以下の通りです。

速度超過違反点数
20km/h1点
20km/h以上25km/h未満2点
25km/h以上30km/h未満3点
30km/h以上50km/h未満6点
50km/h以上12点
※参考元:e-GOV|道路交通法施行令

高速道路の違反点数の基準は以下の通りです。

速度超過違反点数
20km/h1点
20km/h以上25km/h未満2点
25km/h以上40km/h未満3点
40km/h以上50km/h未満6点
50km/h以上12点
※参考元:e-GOV|道路交通法施行令

1度の違反で免許停止処分になることもある

超過した速度によっては、1度の速度超過違反で免許停止処分になる場合もあります。

これは、自動車運転免許点数制度によって定められています。

自動車運転免許点数制度は、犯した交通違反に即した違反点数が累積されていき、過去3年間に累積した点数に則り、自動車運転免許の停止処分や取消処分を受ける制度です。

過去3年間に科された行政処分の前歴により、累積違反点数が減少することや、免許停止期間が長くなることがあります。

過去3年間に行政処分の前歴がない場合は、違反点数が6点~8点の追加で、30日の免許停止処分に、9点~11点の追加で60日の免許停止処分、12点~14点の追加では90日の免許停止処分が科さられます。また、違反点数が15点以上となれば、免許取消処分です。

そのため、一般道路では30km/h以上、高速道路では40km/h以上の速度超過違反をした場合は、この1度の違反で免許停止処分になります。

過去3年間に行政処分の前歴が1回ある人は、違反点数が4点追加されると60日の免許停止処分、10点以上で免許取消処分になります。

速度超過違反での反則金

速度超過違反の反則金は、違反点数と同様、超過した速度に即して定まっています。

しかし、高速道路運行時のほうが反則金が多く設定されています。

速度超過別の反則金は以下の通りです。

一般道路高速道路
15km/h未満9,000円
15km/h以上
20km/h未満
12,000円
20km/h以上
25km/h未満
15,000円
25km/h以上
30km/h未満
18,000円
30km/h以上
35km/h未満
6ヵ月以下の懲役、または10万円以下の罰金25,000円
35km/h以上
40km/h未満
35,000円
50km/h以上6ヵ月以下の懲役、または10万円以下の罰金
※参考元:e-GOV|道路交通法
※参考元:e-GOV|道路交通法施行令

まとめ

高速道路、速度 (2)

この記事では、法定速度の定義や制限速度との違い、法定速度を違反した場合の処分について解説しました。

法定速度は、道路交通法並びに道路交通法施行令にて制定されている速度です。

一般道路や自動車専用道路の場合は最高速度が60km/h、高速自動車国道・本線車道および、加速車線、減速車線の場合は最高速度が100km/と定められています。

また、高速自動車国道・本線車道は、最低速度も法定速度として定まっており、50km/h以上で走行しなければなりません。

道路標識にて明示されている最高速度は制限速度とよばれており、制限速度が定められている場合は、優先的に守りましょう

法定速度を守らなかった場合、速度超過違反にあたります。

超過した速度に即した自動車運転免許の違反点数を背負うとともに、反則金が科されるケースや、6ヵ月以下の懲役、または、10万円以下の罰金に処されるケースがあります。

法定速度を超えた速度での走行は、行政処分や刑事処分が科せられるだけでなく、交通事故を起こす可能性が高く危険です。

そのため、法定速度や制限速度を守って安全に運転しましょう。

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