マツダがミニバンを生産終了した理由は?過去に販売していたミニバンも紹介
ミニバンは、内外装ともに迫力のある大きさが特徴的な車種です。
ファミリー層や、車内空間を広く使いたい人の利用に適しており、各自動車メーカーから多くの車が販売されています。
しかし、国内メーカーであるマツダは、2018年にミニバンの生産を終了しました。
そこでこの記事では、マツダがミニバンを生産終了した理由について解説します。
ミニバンの概要や、マツダで販売されていたミニバンの特徴についても紹介するため、気になる人はぜひ読んでみてください。
INDEX
ミニバンの概要
ここでは、まずミニバンがどのような車なのかについて解説します。
一般的にミニバンは、車高が高い3列シートを備えているワゴン車を指します。
日本では大型の車に分類され、乗車定員は7人~8人となることが多いでしょう。
大きな車内空間を確保しているため、家族やグループといった大人数での移動時間も車内で快適に過ごせるだけでなく、多くの荷物を運べるといった特徴もあります。
ミニバンには、「ミニ」という言葉が入っていることから、ボディサイズが小さな車と認識している人もいるのではないでしょうか。
しかし、実際の意味は異なります。
バンは、アメリカのキャラバン(キャンピングトレーラー)が由来の言葉であり、バンのミニサイズの車ということで「ミニバン」と呼ばれるようになりました。
またミニバンのボディサイズは、一般的に以下の5種類に区分されます。
- LLクラス
- Lクラス
- Mクラス
- Sクラス
- SSクラス
一番サイズが大きいLLクラスは、全長5m・全幅1.9m程度に迫る大きさの車で、内外装ともに豪華な仕様という特徴があります。
車内空間も十分な広さがあるため、快適にドライブを楽しめるでしょう。
Lクラスは、LLクラスよりも一回り小さい全長4.8m・全幅1.8m程度の大きさの車で、ミニバンとしても大きい部類の車です。
3列目に座っても十分な広さが確保されており、大人数でのドライブでも快適に過ごせます。
Mクラスは、全長4.7m・全幅1.8m程度の大きさの車です。
ミニバンのなかでも、このサイズからは比較的街中での取り回しがしやすいサイズになるため、普段から頻繁にハンドルを握らない人でも運転しやすい車といえるでしょう。
ファミリーカーとしても人気サイズのミニバンです。
Sクラスは、全長4.6m・全幅1.7m程度の大きさの車です。
このクラスでは全高も1.6m程度と低くなり、スポーティーな見た目の車も多く販売されています。
ボディサイズに合わせて車内空間も小さくなるため、普段は4~5人程度で乗る車になります。
最も小さいSSクラスは、全長4.2m・全幅1.7m程度の大きさの車です。
コンパクトカーのような大きさの車であるため、小回りの利きやすさが特徴といえます。
細い道が多い日本の道路事情を考えると、普段使いの車として運転しやすい車といえるでしょう。
マツダのミニバンが生産終了した理由
マツダは過去に「MPV」「プレマシー」「ビアンテ」などのミニバンを製造・販売していましたが、2018年に生産終了となっています。
ここでは、マツダのミニバンが生産終了した理由について解説します。
SUVの生産に力を入れた
マツダは「CX-30」「CX-5」「CX-8」など、人気のあるSUVを数多く販売しています。
SUVは、そのスポーティーな見た目や走破性の高さから、近年世界的に見ても人気の車種といえるでしょう。
また、マツダは2010年から「魂動(こどう)デザイン」というコンセプトで車を作っています。
マツダがミニバンの生産を終了したのは、SUVが世界的に人気になっている流れや、より魂動デザインのコンセプトに合ったSUVに力を入れていることが要因と考えられます。
スカイアクティブテクノロジーとの相性の悪さ
マツダ車では、走行性能をさらに高めるための技術として、スカイアクティブテクノロジーが採用されています。
この機能を最大限発揮するには、エンジン・トランスミッション・ボディなど、個々のユニットを統合的に制御して全体を最適化するような連携が必要です。
マツダ車では、スカイアクティブテクノロジーを最大限生かすために、車両重量の軽量化が図られています。
ミニバンのような大きなボディサイズでは、この機能を十分に生かせないことも、マツダのミニバンが生産終了した理由の1つと考えられるでしょう。
マツダが販売していたミニバン
ここでは、以前マツダが製造・販売していたミニバンの特徴について解説します。
MPV
MPVは、初代型が1988年に発売され、3代目が販売終了となる2016年までの28年間に渡り販売されていたミニバンです。
3代目のMPVは、スポーツカーの発想を取り入れたミニバンとして発表されました。
大型のボディサイズが特徴的であり、全幅は1,850mm(従前モデルは1,830mm)です。
プレマシー
プレマシーは1999年に発売された初代型から、2018年に販売終了となった3代目まで、約20年間に渡り販売されていたミニバンです。
初代プレマシーは、コンパクトな5ナンバーサイズのミニバンとして発売されましたが、2代目以降は全幅が大きくなり、3ナンバーサイズのミニバンとなりました。
2013年に行われた3代目プレマシーのマイナーチェンジでは、マツダを支える技術であるスカイアクティブテクノロジーが、ミニバンとして初めて導入されています。
ビアンテ
ビアンテは、2008年から2018年までの約10年間販売されていたミニバンです。
初代型モデルのみとなっており、数回のマイナーチェンジが行われています。
ビアンテは車内空間の広さを売りにしており、両側スライドドアといった便利な装備もあることで利便性が高いミニバンとして販売されていました。
プレマシー同様に、2013年に行われたマイナーチェンジでは、スカイアクティブテクノロジーが導入されています。
今回は、マツダで以前販売されていたミニバンを3つ紹介しましたが、いずれもマツダらしい走りの楽しさを追求した車といえるでしょう。
プレマシーやビアンテでスカイアクティブテクノロジーが導入された点からも、マツダはミニバンにおいても走破性にこだわっていることが窺えます。
ファミリー層に適したマツダのSUV
マツダは主力車として、多くのSUVを製造・販売しています。そのなかでも、ファミリー層に適したSUVを紹介します。
CX-5
CX-5は、大人5人が乗車しても快適な車内空間を誇るSUVです。
大きすぎるサイズ感ではないため、街中をメインに乗る車としても便利に利用できます。
また容量の大きいラゲッジルームや快適性の高いシートを備えていることから、家族での遠出の場面でも活躍できるでしょう。
CX-60
CX-5より一回り大きいCX-60は、より車内空間を広く使いたい家族におすすめできる5人乗りのSUVです。
CX-60は内装のデザインや質感にもこだわって作られており、乗るたびに心が満たされる車になっています。
マツダらしい走りのよさも兼ね備えており、ドライブ中は気持ちのよい時間を過ごせます。
CX-8
CX-8の魅力は、最大で7人が乗車できる車内空間の広さです。
マツダのホームページにも「ミニバンとは違う、3列シートの新しい選択肢」とあるように、ミニバンを購入するような大人数での利用を検討している人におすすめできる車です。
安全性の高さ・車内空間の使い勝手のよさ・走行性能の高さなども抜群の車であるため、5人以上での使用がメインという人は、安心・快適に利用できる車になっています。
まとめ
この記事では、マツダがミニバンを生産終了した理由について解説しました。
マツダではミニバンは生産終了になりましたが、ファミリーが快適に利用できるSUVが数多く販売されています。
車の利用人数や利用する場面などをシミュレーションし、より利便性が高い車を選びましょう。