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諸星 陽一もろほし よういち

メルセデス・ベンツのAクラス・Bクラスのデザインや走りを解説![MJ]

○文:諸星陽一

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ポチモバナー青
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メルセデス・ベンツ Aクラスの概要

メルセデスベンツA200d。写真:諸星陽一
Mercedes-Benz A200

Aクラスはメルセデス・ベンツブランドとして初の量産FFモデルで、1997年に登場しました。

全幅は1720mm、全長は3600~3700mm程度でBセグメントに属し、ボディタイプは背の高い5ドアハッチバックでした。

ガソリンエンジンモデルとディーゼルエンジンモデルを設定していました。

2004年にフルモデルチェンジを受け、2代目に移行。

初代同様にBセグメントのモデルで、パワーユニットは初代同様にガソリンとディーゼルでした。

2012年に登場した3代目は全幅が1780mmに拡幅、全長は4mを超えてCセグメントにシフトします。

2代目までは2リットルが上限だったエンジンも2.2リットルディーゼルが加わり、シリーズ初となる4WDモデルも追加されます。

現行モデルは2018年のフルモデルチェンジで登場します。

Mercedes-BenzA180sedan/。写真:諸星陽一
Mercedes-Benz A180 sedan

従来、5ドアハッチバックのみだったボディですが、現行モデルからセダンが加わります。

ボディ全幅は1800mmまで拡幅。全長は4500mm程度で、Cセグメントモデルであることは変わりません。

メルセデス・ベンツ Bクラスの概要

Mercedes-BenzB200。写真:諸星陽一
Mercedes-Benz B200

BクラスはAクラスをベースにしたモデルです。

初代Bクラスは2代目Aクラスがベースで、ホイールベースを延長しAクラスよりもユーティリティ性をアップしたモデルです。
とはいえ、Cセグメントには届かず、Bセグメントのボディサイズとなっています。

2代目、3代目のBクラスもそれぞれ3代目、4代目Aクラスがベースとなっています。
いずれもBセグメントモデルで、全長は4500程度にとどまっています。

今回は現行モデルである4代目Aクラスと3代目Bクラスの2023年のマイナーチェンジモデルを取り上げます。

メルセデス・ベンツAクラス、Bクラスの外装

2023年のマイナーチェンジによってAクラス、Bクラスともに内外装に手が加えられています

Aクラスは、ボンネットにはパワードームと呼ばれる膨らみを追加。

また、フロントエンドには鮫の尖った鼻先を思わせる前傾したノーズが与えられています。

メルセデスベンツA200d。写真:諸星陽一
Mercedes-Benz A200

これらの組み合わせにより、新型Aクラスはより力強いフロントスタイリングを手に入れました。

リヤは新デザインのリヤディフューザーやLEDコンビランプの採用によって、水平基調を強調。
スッキリしつつ安定感のあるスタリングとなっています。

Mercedes-BenzA200。写真:諸星陽一
Mercedes-BenzA200
Mercedes-BenzA180sedan。写真:諸星陽一
Mercedes-Benz A180 sedan

Bクラスはヘッドライトをシャープなイメージのものに変更。

リヤディフューザーを新デザインとしたほか、リヤコンビランプを上下二分割のLEDタイプとすることで、ワイド感を強調しています。

Mercedes-BenzB200。写真:諸星陽一
Mercedes-BenzB200

Aクラス、BクラスともにAMGラインを選ぶとグリルに無数のスリーポインテッドスターが装着され、よりスポーティな印象となります。

メルセデス・ベンツAクラス、Bクラスの内装

Mercedes-BenzA180sedan。写真:諸星陽一
Mercedes-BenzA180sedan

Aクラス、Bクラスともにステアリングが新世代のものとなりました。

とにくAMGライン装着車の場合は、T字型ステアリングスポークの横バー部分が2本の仕様となり、従来の見慣れたステアリングとは一風ことなる独特の雰囲気を実現しています。

Mercedes-BenzA200。写真:諸星陽一
Mercedes-Benz A200
Mercedes-BenzB200。写真:諸星陽一
Mercedes-BenzB200

シートはメルセデス・ベンツの目指すカーボンニュートラル政策である「アンビジョン2039(2039年までにライフサイクルの全体でカーボンニュートラルな商品を投入する目標)」に向い、レザーARTICO/ファブリックのシート中央部には、100%リサイクルから得られた原料を使用したファブリックを採用。

Mercedes-BenzB200。写真:諸星陽一
Mercedes-Benz B200

レザーARTICO/MICROCUTの場合、この比率はシート表面で65%、内部材料で85%となっているとのこと。環境意識の高いユーザーには非常に興味があることでしょう。

Mercedes-BenzA200。写真:諸星陽一
Mercedes-Benz A200
Mercedes-BenzA180sedan。写真:諸星陽一
Mercedes-Benz A180 sedan

インフォテインメントシステムには最新型の「MBUX」を採用。ナビゲーションはMBUX ARとなり、クルマの前面に現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印が表示されるので、よりわかりやすいものとなりました。

メルセデス・ベンツAクラス、Bクラスのグレード構成と装備差

Aクラスは5ドアハッチバック、Aクラスセダンは4ドアセダンのボディタイプとなります。

用意されるパワーユニット&基本グレードは、1.3リットル(メルセデス・ベンツは1.4リットルターボとしていますが1331ccなので、四捨五入すると1.3リットルです)のガソリンターボエンジンを搭載するA180と、1.9リットルディーゼルターボエンジン(メルセデス・ベンツは2リットルターボとしていますが1949ccなので、四捨五入すると1.9リットルです)を搭載するA200dの2種です。

Mercedes-BenzA200。写真:諸星陽一
Mercedes-Benz A200

Bクラスは5ドアハッチバックのみの設定で、用意されるパワーユニット&基本グレードはAクラスと同一です。

Aクラス、Aクラスセダン、Bクラスともに細かいグレード分けありません。

Aクラス

Aクラスの場合をみていきましょう。

まず、それぞれの車両本体価格です。

ハッチバックはA180が498万円、A200dが558万円で60万円差。
セダンはA180が505万円、A200dが570万円で価格は65万円にもなります。

ディーゼルモデルはエンジンを頑丈に設計する必要があり、価格が高くなることもありますが、Aクラスの場合はそれ以外にも装備に大きな差があります。

オプションについては、ハッチバックとセダンで価格差はありません。

A200dはA180ではオプションとなる31万9000円のナビゲーションパッケージが標準で装備されます。
ナビゲーションパッケージの内容は以下のものです。

  • トラフィックサインアシスト
  • 自動再発進機能
  • 運転席&助手席パワーメモリーシート
  • アドバンスドサウンドシステム
  • MBUX ARナビゲーション
  • イルミネーテッドステップカバー
  • MBUXナビゲーションプレミアム
  • MBUXエンターテインメントパッケージ

A180、A200dともにAMGラインパッケージというドレスアップ系装備のパッケージオプションも用意されます。

このAMGラインパッケージは、ナビゲーションパッケージとのセットで選ぶ必要がありますが、A200dはすでにナビゲーションパッケージが装備されているので、AMGラインパッケージのみを装着可能。

A180の場合ナビゲーションパッケージとのセットとなります。

AMGラインパッケージの価格は39万2000円です。AMGラインパッケージの内容は以下のものです。

  • レザーARTICO/MICROCUTシート
  • ダイレクトステアリング
  • ロワードコンフォートサスペンション
  • アダプティブハイビームアシストプラス
  • プライバシーガラス
  • スポーツブレーキシステム
  • AMGライン(エクステリアのドレスアップキット)
  • スポーツシート
  • 本革巻スポーツステアリング
  • 18インチAMG5ツインスポークアルミホイール

さらにブラックまたはクラシックレッド&ブラックの本革内装とアルミニウムインテリアトリムを組み合わせた「AMGレザーエクスクルーシブパッケージ」(22万9000円)と、
360度カメラシステム、パノラミックスライディングルーフ、ヘッドアップディスプレイ、MBUXインテリアアシスタントがセットになった「アドバンスドパッケージ」(45万7000円)も設定。

AMGレザーエクスクルーシブパッケージ、アドバンスドパッケージともにAMGラインパッケージと同時装着でないと装着ができない設定となっています。

Bクラス

Bクラスはハッチバックのみの設定で、B180が537万円、B220dが573万円で36万円の価格差です。

B180、B220Dともにナビゲーションパッケージが標準で装備となっています。

AMGラインパッケージは39万8000円、「AMGレザーエクスクルーシブパッケージ」は23万2000円ですがアルミニウムインテリアトリムは含みません。

「アドバンスドパッケージ」は46万4000円です。
「AMGレザーエクスクルーシブパッケージ」、「アドバンスドパッケージ」ともにAクラス同様にAMGラインパッケージと同時装着が必要です。

メルセデス・ベンツAクラス、Bクラスの走り

試乗したのはA180セダン、A200d、B200dの3種です。

セダンはリヤまわりのボディ剛性が高いので、ハンドリングが上質でコーナリングが楽しめる印象です。

このボディのしっかりさは長距離ドライブの際にはより楽さとなって現れてくるでしょう。
ガソリンエンジンは排気量が少ないこともあり、負荷が大きくなるとちょっとエンジン音が大きくなる傾向にありますが、それでもやはり4気筒エンジンということもあり、国産の4気筒勢とくらべると落ちついた感じを受けます。

A200dのディーゼルエンジンは低速からしっかりとしたトルクがあり、クルマをグイグイ引っ張っていく様子を感じることができます。

ディーゼルノイズは若干感じますが、排ガスはクリーンでディーゼル車特有の匂いを感じることもありません。
ミッションが8速と多段なことも手伝って、変速ショックもよく押さえられています。

B200dはA200dと比べると車重も重く、全高も高いため、走りのシャープさは若干スポイルされていますが、そのかわりにAクラスよりもずっと容量のあるラゲッジルームを確保しています。

Aクラスは定員乗車状態で355リットル、最大で1195リットルのラゲッジルーム容量ですが、Bクラスは定員乗車で455リットルと100リットルも大きくなっています。

Mercedes-BenzA200。写真:諸星陽一
Mercedes-Benz A200

さらに最大容量は1540リットルと345リットルも大容量となります。

Mercedes-BenzB200。写真:諸星陽一
Mercedes-Benz B200

メルセデス・ベンツAクラス、Bクラスのまとめ

メルセデス・ベンツのラインアップのなかではもっともコンパクトなモデルですが、1800mmという全幅は若干使いにくさを生むこともまた事実です。

東京の住宅街などに見られる狭い道はもちろんですが、どの地域にいっても市役所や区役所の駐車場枠は狭めで止めにくいことも多くあります。

とはいえAクラス、Bクラスともに最小回転半径は5mと意外なほど小回りが効きます。
最小回転半径というのはタイヤの軌跡を計測した数値なので、ボディの四隅はもっと外側を通ることになりますが、ボディそのものの見切りもよく、いざとなれば自動駐車機能のアクティブパーキングアシストも標準装備されています。

ナビゲーションパッケージの装着を考えると、標準装備となっているA200dかBクラスに買い得感を感じます。
とはいえ、500万円オーバーのクラスとなるので、慎重な買い物となるのは必至でしょう。

メルセデス・ベンツ車は新車登録から3年間は定期交換部品、油脂類、主要消耗部品などの交換や補充については無料となるメルセデスケアが標準で付帯。

メルセデスケアの期間が過ぎても、Aクラス、Bクラスともにガソリン車なら20万3500円、ディーゼル車なら23万6500円で延長が可能です。

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この記事を書いた人

モーター・フォト・ジャーナリスト

諸星 陽一もろほし よういち

モーター・フォト・ジャーナリスト。東京生まれ、東京育ち。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ボッシュ認定CDRアナリスト。

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