日産マーチが「ひどい」といわれている理由とは?魅力を解説して論破
運転のしやすいコンパクトカーを探している人であれば、日産マーチの評判を検索したことがある人もいるかもしれません。
マーチは、1982年から2022年まで日産から販売されていた取り回しの良さや、約130万円という破格の値段から人気のコンパクトカーです。
しかしネット上では、「マーチはひどい」という口コミを目にすることも少なくありません。
そこで今回は、日産マーチがひどいといわれる理由や、そもそもマーチがどのような車だったのかについて解説します。
コンパクトカーの購入を考えている人には参考になる内容なので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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INDEX
日産マーチの概要
日産が製造・販売していたマーチは、可愛らしいフォルムのコンパクトカーとして人気の高い車です。
日本でマーチの販売が開始されたのは、1982年まで遡ります。
それから40年のときを経て2022年に生産終了となりました。
マーチは、その取り回しのしやすさから、街乗りにぴったりの車です。そのため、若い年代のファミリー層から年配者まで、幅広い人気を誇りました。
2代目マーチは、日本とヨーロッパでカーオブザイヤーを受賞するといった名実ともに高い評価を受けていた車でもあります。
2010年に発表された4代目マーチからは、タイで製造されることになり、マーチを購入する場合は、タイから逆輸入が必要となりました。
ちなみに、日本のマーチはタイ製ですが、中国・インド・メキシコ・ブラジル・台湾など多くの国で生産は続きました。
しかし2023年7月にフランスでの生産終了とともに世界中で生産が終了しました。
日産マーチが「ひどい」といわれる理由とは
ここでは、日産マーチがひどいといわれる理由について解説します。
生産拠点がタイになったため
先述の通り、4代目マーチからは、生産拠点が日本からタイに移りました。このようになった背景には、日産が考えるグローバル戦略と、コスト削減の意図があります。
日本国内で作られていた車が外国で作られるとなると、その品質が心配という声も出てきます。実際そのような声が多くなった結果、「ひどい」という口コミにつながったともいわれています。
マーチは、タイの工場で生産するようになったことから、メインのターゲットは日本ではなく、東南アジアに移りました。
そのため、実質輸入車となったマーチを日本で購入する際は、オプションの自由度が低くなったり、納車が遅くなったりするなど不満が大きくなり、これも「ひどい」といわれる原因です。
ほかの車と比較して安全装備が不十分であるため
車に乗る上で、安全装備が充実しているかは大きなポイントです。日産マーチには、十分な安全装備があるとはいえませんでした。
2010年登場した4代目マーチは、当初「自動ブレーキ機能」「踏み間違い衝突防止アシスト機能」といった安全装備がない状態で販売されます。
2013年のマイナーチェンジでも、先進安全予防装備が追加されることはありませんでした。
2020年に登場したマーチは、車両や歩行者との衝突回避・衝突による被害軽減を支援する「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」や「踏み間違い衝突防止アシスト」が全車標準装備されます。
しかし、発売当初の安全装備の少なさの印象が残り、「ひどい」といわれる原因になりました。
外観のデザインがシンプルすぎるため
外観は、コンパクトでシンプルなデザインがよいという人もいますが、デザインが少し古めかしいという声もありました。
また、マーチのコンパクトさは「おもちゃのような車」といわれることもあり、マイナス面を感じる人もいるようです。その結果、「ひどい」という口コミがでたと考えられます。
車内が広くないため
車内空間が広く感じられないという声がありました。近年、人気のコンパクトカーは、車高が高かったり車内空間を広く確保していたりと、車内でゆっくりくつろげる点も重視されます。
その点マーチは、車内で足を伸ばしにくい点や、荷室空間が狭い点がマイナスと評価されています。これらの点から、マーチは「ひどい」といわれました。
日産マーチの魅力
マーチは、「ひどい」といわれることもありますが、魅力的な部分が多くある車です。ここではマーチの魅力について解説します。
パーソナライゼーション
マーチは2017年、マーチ誕生から35年を記念に「パーソナライゼーション」モデルを追加しました。
2024年現在パーソナライズは浸透してきており、ダイバーシティ(多様性)を認める社会へ向かっていますが、2017年当初は、Instagramなどの影響で浸透し始めた時で、YouTuberがある程度認められてきたかな、という時代でした。
いわばインフルエンサーと呼ばれるような方々が「個」を出し始めたばかりで、むしろあまりいい印象はなかった時です。
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今でも個人で活動する方に対して、本音はあまり良く思っていない方も多いでしょう。しかしその意見も、行き過ぎなければ、パーソナリティでダイバーシティの中では受け入れられるのです。
そのような中で「パーソナライゼーション」を全面に押し出したモデルを発表するというのは先見の明があまりにありすぎたと言わざるを得ません。
基本カラーは11色で、ドアミラーなどがカスタマイズできるようになっていました。
同様のことを2023年に5年遅れでマツダがMAZDA2で、レクサスがレクサスLBXで行なっていることからも時代を先読みしすぎたその目線が評価されるべきでしょう。
販売終了してしまった今は新車のように自由度は低いものの中古でマッチしているカラーがあるかもしれませんので、ぜひご覧ください。
運転のしやすさ
マーチは、コンパクトなボディを売りにしている通り、運転しやすい車です。特に、街中の細い道であっても、難なく対向車とすれ違いできる点は大きな魅力といえるでしょう。
また、運転席からの眺めも、周囲が広く見渡せるデザインに工夫されており、広く視界を確保できている点も運転がしやすい理由の一つです。
また、タイヤの向きを教えてくれる「タイヤアングルインジケーター」が表示され、運転が苦手な人にとって嬉しいポイントです。メーター内のディスプレイにタイヤの向きや進行方向が表示されるため、後ろ向き駐車の際にタイヤの方向が分からなくなってしまう人でも安心です。
燃費のよさ
2022年まで販売されていたマーチは、「頑張らなくてもエコできる車」をコンセプトにしており、高い燃費性能を実現しました。
スタート時や高速域での走行、渋滞での走行まで、走行スタイルに合わせてエンジンが適切に作動します。またアイドリングストップ機能も搭載されているため、信号待ちではブレーキを踏むだけでエンジンが停止し続けます。
2022年まで販売されていたマーチは、最も燃費のよいグレードでWLTCモード燃費が18.6km/Lとなっており、家計にも優しい車といえます。
グレード | S プラムインテリア/ S | G / X Vセレクション (パーソナライゼーション) |
WLTCモード(km/L) | 17.6 | 18.6 |
市街地(km/L) | 12.6 | 13.6 |
郊外(km/L) | 19.1 | 19.6 |
高速道路(km/L) | 20.0 | 20.8 |
また、マーチは、低燃費でありながら低中速走行時でのトルクの力強さにも定評があります。これにより、低速で走行することの多い街中でも、キビキビとドライバーの意図する走行ができる点も魅力です。
マーチのスペック
そのようなマーチですが、数値面での魅力はどうなのでしょうか。
以下に、マーチのスペックを表にしました。
メーカー | 日産 |
車名 | マーチ |
ボディタイプ | コンパクトカー・ハッチバック |
ドア数 | 5 |
全長×全幅×全高(mm) | 3,825×1,665×1,515 |
室内長×室内幅×室内高(mm) | 1,905×1,370×1,270 |
車両重量(kg) | 950 |
総排気量(cc) | 1,198 |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク(L) | 41 |
駆動方式 | 2WD |
トランスミッション | エクストロニックCVT(無段変速機) |
カラー(全11種) | ナデシコピンク ダークブルー スプリンググリーン プレミアムホライズンオレンジ チタニウムカーキ ブリリアントホワイトパール ラディアント レッド ピュアブラック カプリブルー ブリリアントシルバー ナイトベールパープル |
※参考元:日産公式サイト│マーチ
※紹介グレード:S
日産マーチはこんな人におすすめ
ここまで解説したように、日産マーチには「ひどい」といわれる側面がある一方で、魅力的な面もあります。
これらを総合して、マーチをおすすめできる人について解説します。
街中での走行をメインにする人
マーチはコンパクトなため、小回りのきく運転ができる車です。そのため、街中での走行がメインという人にとっては、ストレスなく運転しやすい車です。また、運転するのがあまり得意ではない人でも、安心してハンドルを握れる車といえるでしょう。
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普段2〜3人で使用する人
マーチはコンパクトな外観の見た目の通り、車内空間も決して広い造りにはなっていません。そのため、定員上限の5人で乗車する場合は、窮屈さを感じることもあるでしょう。
しかし、普段から2〜3人で使用する場合であれば、ゆったり座れます。例えば、夫婦2人で使用するケースであれば、日産マーチは便利に使えるでしょう。
実店舗型の業種で社用車として使う人
何気に社用車として人気があります。
特に大手ファミリーレストランチェーンのガストとジョイフルの社用車として使われていました。店舗間の行き来が多く、狭い道もあり、店舗から別の店舗へ荷物を急遽運ばないといけなくても、それなりに入る上に価格が安くて燃費も良い理想的な車でした。
社用車なので、あまりに可愛らしい色は選べませんがそこもパーソナライゼーションされており、しっかりと定番色のラインナップもあります。
ガストは白、ジョイフルは銀がメインでサブが白です。
このように日本全国でこの条件が通用するベストな車がマーチだったのです。
まとめ
今回の記事では、日産マーチが「ひどい」といわれる理由について解説しました。
日本での生産は2022年に終了したマーチですが、日産の人気車として40年にも渡って販売されてきました。マーチには、安全装備やデザインなどの面で「ひどい」という意見もありました。
しかし、若い年代のファミリー層から年配者まで、多くのニーズに応えたマーチは、優れた燃費性能や運転しやすいコンパクトサイズなどの魅力も多くあります。この記事を参考に、マーチの購入を検討してみてはいかがでしょうか。
画像出典:日産自動車