タンクとルーミーはどっちが人気?それぞれの違いについても紹介!
トヨタのコンパクトカー「タンク」と「ルーミー」は、ダイハツが製造・販売する「トール」のOEM車です。車内空間が広く、使い勝手のよいモデルとして人気があります。
兄弟車となる両車の基本的なスペックはほとんど同じのため、どちらを選べばよいのか悩む人もいるでしょう。
この記事では、タンクとルーミーの違いについて詳しく解説します。購入を検討している人はぜひ参考にしてください。
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INDEX
タンクとルーミーの概要
タンクとルーミーは、ダイハツトールのOEM車です。OEMとは「Original Equipment Manufacturer」の略称です。他社で開発製造された車を自社ブランドとして販売している車のことを指します。
2016年に販売が開始された両車ですが、タンクは2020年9月に生産終了となっています。以下ではタンクとルーミーの概要を紹介します。
すでに生産終了となったタンク
タンクは「広い空間」と「余裕の走り」を両立した車です。5ナンバーサイズに収まるボディサイズながら車内は広々としていることから、使いやすいといえます。またパワースライドドアや多彩なシートアレンジなど、さまざまな魅力があります。
さらに小回り性能に優れていることから、街乗りや狭い駐車スペースでも操作しやすいです。若者から小さなお子さまのいるファミリー層まで、幅広く支持されています。
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現在も販売されているルーミー
ルーミーは「動ける広い部屋」をコンセプトにしている車です。コンセプト通り、快適性や居住性に優れています。
室内高が1,355mmあるため、小さなお子さまであれば車内で立って着替えることも可能です。また前後席間や左右の横移動がしやすいスペースが確保されており、雨の日でも車外に出ることなく移動できます。
さらに運転席のアイポイントが高く広い視界が確保されているため、周囲の状況をしっかり見渡せます。
タンクとルーミーはどっちが人気?
兄弟車のタンクとルーミーですが、人気に差はあるのでしょうか。一般社団法人日本自動車販売協会連合会が公開している2019年の販売台数を見てみると、タンクが74,518台、ルーミーが91,650台でした。
2020年の1月から6月の販売台数を見てみると、タンクが28,458台・ルーミーが37,622台と、いずれもルーミーの方が上回っています。販売台数から見るとルーミーの方が、人気があるといえるでしょう。
※参考元:日本自動車販売協会連合会
タンクとルーミーは統合した?
タンクは、2020年9月のマイナーチェンジにて生産終了し、ルーミーに統合されました。ではルーミーに統合された背景には、どういった理由があるのでしょうか。
トヨタには多数の兄弟車が存在しますが、トヨタ系列の4つの販売チャネルによって取り扱いできる車の種類が異なるという特徴がありました。
例えばルーミーはトヨタ店・カローラ店、タンクはトヨペット店・ネッツ店で取り扱われているなどです。そのため、同じ販売店で両車を比較することができませんでした。
2020年5月、トヨタは全販売店で全車種併売化を開始します。以降、販売チャネルによる専売車種がなくなり、販売店は全車を取り扱えるようになりました。
なお同じ販売店で兄弟車の比較検討が可能になったことにより、売れ行きにも差が出始めます。販売台数の少ないタンクをマイナーチェンジのタイミングで終了し、ルーミーに統合したという流れです。
タンクとルーミーの違い
タンクとルーミーの基本的なスペックはほとんど変わりません。しかし、細かな部分まで見ていくと少し違いがあります。以下で違いをご紹介します。
ボディサイズ
まずはタンクとルーミーのボディサイズを見ていきましょう。両車のボディサイズは以下の通りです。
タンク | ルーミー | |
全長(カスタム車)(mm) | 3,700(3,715) | 3,700(3,705)mm |
全幅(mm) | 1,670 | 1,670 |
全高(mm) | 1,735 | 1,735 |
ホイールベース(前後ホイールの中心から中心までの長さ:mm) | 2,490 | 2,490 |
車両重量(kg) | 1,070~1,130 | 1,080~1,140 |
室内(長さ×幅×高さ:mm) | 2,180×1,480×1,355 | 2,180×1,480×1,355 |
乗車定員(名) | 5 | 5 |
カスタム車でやや違いがあるものの車両の基本骨格が共通のため、ボディサイズはほとんど同じです。
エクステリア
タンクとルーミーの大きな違いは、外観のデザインです。特にフロントフェイスに違いがあり、見比べたときの印象は異なります。
タンクはシャープなヘッドランプに台形状のフロントバンパーグリルが採用されています。低重心でスポーティーな走りを想起させるデザインです。
一方で、ルーミーは「品格と艶やかさ」をテーマに大型のフロントグリルを採用しています。重厚で落ち着きのあるラグジュアリーな仕上がりです。
なお2020年のマイナーチェンジによってタンクの生産は終了しましたが、デザインの一部はルーミーに残されています。好みに合わせて選ぶことが可能です。
インテリア
インテリアは、タンク・ルーミーともに機能性を重心したシンプルな設計になっています。水平に伸びたインパネの中央にマルチディスプレイやエアコンスイッチ類を配置していることから、最小限の視線移動で操作することが可能です。
また回転式のカップホルダーや買い物フックなど、多彩な収納スペースを備えています。整理整頓しやすい点も魅力といえるでしょう。
燃費性能
タンクではWLTCモードが公表されていないため、JC08モードで比較しています。数値に関しては以下の通りです。
- グレード カスタムG(2WD)
- JC08モード(km/L)
タンク(2016) | 24.6 |
ルーミー(2016) | 24.6 |
ルーミー(2022) | 21.9 |
この数値から、タンクの方が統合後のルーミーよりも燃費性能が高いことがわかります。ただし、ルーミーも低い数値ではないため、燃費が悪いわけではありません。
安全機能
安全面に関しては、両車とも優れているといえるでしょう。安全技術は年々向上されていき、2018年には「スマートアシストⅡ」から「スマートアシストⅢ」に移行しました。
2020年のマイナーチェンジにおいて、安全機能がより強化された最新の「スマートアシスト」が標準装備になっています。
まとめ
このページでは、タンクとルーミーの人気や違いについて紹介しました。タンクとルーミーは、ダイハツが製造・販売するトールのOEM車であり、基本的なスペックはほとんど同じです。両車ともに高い人気がありますが、販売実績ではルーミーの方が上回っています。
両車の大きな違いが、外観のデザインです。タンクはシャープなヘッドランプと台形上のフロントバンパーグリルを採用して、スポーティーなデザインに仕上げられています。対してルーミーは大型のフロントグリルを採用しており、重厚感ある仕上がりです。自分の好みに合わせて選ぶのも方法の一つといえるでしょう。
なおタンクは生産を終了しルーミーに統合されましたが、中古車市場ではタンクの購入も可能です。両車を検討している人は、今回紹介した内容をぜひ参考にしてください。