天ぷらナンバーとは?見分け方や罰則について

車における犯罪行為の一つとして、「天ぷらナンバー」が挙げられます。
かわいらしい名前がついているものの、法律で禁止されている犯罪です。
天ぷらナンバーとはどのような犯罪行為なのでしょう。

また、天ぷらナンバーは自分たちで見分けることはできるのでしょうか。

この記事では、そんな天ぷらナンバーの概要や見分ける方法、罰則などについて解説していきます。

天ぷらナンバーについて知っておくことで、自分のナンバープレートの盗難防止意識を高められるでしょう。

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天ぷらナンバーとは?

車ナンバープレート

天ぷらナンバーとは、他人の車から盗んだナンバープレートや、偽造したナンバープレートを別の車に取り付けることを指します。

ナンバープレートは、車の所有者や使用地域をすばやく把握するためのものです。
車の所有者を特定でき、交通事故の処理や犯罪捜査がスムーズに行えるよう取り付けられています。

ナンバープレートが所有者特定に役立つことから、天ぷらナンバーはスピード違反や交通事故、車の盗難などの犯罪が発覚しにくくなります。
車の交通違反やひき逃げ、盗難などの捜査はナンバープレートの情報が重要な要素です。

近年では、街中に防犯カメラが設置されていたり、道路に走行中のナンバープレートを読み取って警察の検問の代わりを果たす「Nシステム」が設置されていたりします。
これは、カメラの映像から犯罪に関わった車を探し出し、犯人にたどり着きやすくする仕組みです。

しかし、他人の車から盗んだり、偽造したりした天ぷらナンバーを取り付けている場合、ナンバーが特定できたとしても、本当の犯人にはたどり着けません。

このように、天ぷらナンバーは犯罪者の特定を妨げ、事件の解決を遅らせてしまうため、厳しく取り締まる必要があります

関連記事:ナンバーフレームとは?定められている規定や取り付け方について解説

天ぷらナンバーの由来

天ぷら

天ぷらナンバーを使用することは、犯罪です。

犯罪であるにもかかわらず、なぜ天ぷらナンバーといったかわいらしい名前がつけられているのか気になる人もいるでしょう。

天ぷらナンバーは、衣をまとって中身がわからない天ぷらに例えて名づけられています。

天ぷらは外観からは中身を特定することが難しく、食べてみなければ何の食材が衣に包まれているのかわかりません。

ほかの車から盗んだナンバープレートを取り付けることでカモフラージュし、本来の所有者を隠す、衣をまとうといった意味から天ぷらナンバーと呼ばれています。

また、かつて大学に制服があった時代に、制服を着て大学生に紛れ込み、授業を受ける学生ではない人のことを「天ぷら学生」と呼んでいたこともあります。

天ぷらナンバーは、このような理由からかわいらしい名前がつけられていますが、法律に違反する犯罪です。

天ぷらナンバーの見分け方

ナンバープレート取り付け

天ぷらナンバーは、交付された本来の車とは別の車に取り付けられますが、見た目だけで天ぷらナンバーであると判断するのは難しいとされています。

ここでは、天ぷらナンバーがどのように作られるのか、見分ける方法はあるのかを解説していきます。

天ぷらナンバーの作り方

天ぷらナンバーは、ほかの人の車から盗んだものを流用しているケースが多くあります

盗みだされたナンバープレートは、そのまま天ぷらナンバーとして使われる場合だけでなく、数字や文字を加工したり、型をとって模造品が作られたりするケースもあります

ねじ山を隠すような封印が施されていなければ、一般的なプラスドライバーでねじを緩めて、誰でも簡単に取り外すことが可能です。

実際に、引越しなどによって所有者の住所が変わった場合は運輸支局で新しいナンバープレートを交付してもらい、その場で工具を用いて自ら付け替え作業を行います。

このように工具さえあれば、誰でも簡単に取り外せることから、駐車場に停めている車のナンバープレートを盗まれてしまうケースもあります。

盗みだされたナンバープレートが天ぷらナンバーとして用いられ、犯罪に使われてしまうと、ナンバーの情報から所有者を特定した警察が盗まれた人のところに来る可能性もあるでしょう。

ナンバープレートを盗まれたうえに、犯罪者に間違われてしまわないためにも、盗まれないよう、自己防衛することが大切です。

近年では、プラスドライバーではなく、六角レンチでなければ回せないねじや、専用の工具を使わなければ取り外せない特殊な形状のねじなども販売されています。

インターネットで購入することも可能なため、特殊なねじに付け替えるなどの対策を行いましょう。

天ぷらナンバーは発覚しないのか

型をとって偽造されたものであれば、プレートの素材や文字の質感から天ぷらナンバーであると判断できる可能性があります

しかし、本物同様の質感に偽造されている場合や、盗んだものをそのまま別の車に取り付けている場合は、一目で天ぷらナンバーであると判断することは困難です。

3ナンバーの車に5ナンバーのプレートがつけられているといった、違和感のある場合はすぐに天ぷらナンバーではないかと判断できます。

天ぷらナンバーは、判断が難しいかもしれませんが、違和感のあるナンバープレートを見つけたら警察に連絡しましょう。

ただし、近年では軽自動車であっても黄色ではなく白色のナンバープレートも取り付けられるようになっているため、天ぷらナンバーと間違えないように注意しましょう。

天ぷらナンバーの見分け方

天ぷらナンバーは、違和感がなければ外観だけで判断することは難しいといえます。

また、他県ナンバーが駐車されていることも多いため、天ぷらナンバーを見分けるのは難しいでしょう。

天ぷらナンバーであるかを正確に判断するためには、警察が車検証や車体番号と照合するしかありません

もし、3ナンバーの車に5ナンバーのプレートがつけられているといった違和感のあるナンバープレートを見つけた場合は、すぐ警察に連絡しましょう。

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天ぷらナンバーの罰則

注意

天ぷらナンバーを使用することは犯罪です。

天ぷらナンバーは、犯罪行為をしたときに犯人として特定されることを避けるために使われます。

しかし、天ぷらナンバーを使用した場合、犯罪を起こしていなくても罰則が科せられるでしょう。

天ぷらナンバーを使用した場合は、道路運送車両法第98条に、ナンバープレートの不正使用を禁止する項目が記載されており、罰則が設けられています。

ナンバープレートの偽造や変造を禁止しており、違反すると3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます

また、交付された車両以外にナンバープレートを付け替えて使用してはならないと定められており、違反した場合は50万円以下の罰金刑です。

このように、天ぷらナンバーを使用すると、違反点数の加算や反則金の支払いではなく、懲役や罰金が科せられます。

天ぷらナンバーを使ったからといって罪を償うことから逃げられるわけではありません。

関連記事:信号待ちのスマホ操作は違反?ながら運転の罰則や危険性について解説

まとめ

この記事では、そんな天ぷらナンバーの概要や見分ける方法、罰則などについて解説しました。

天ぷらナンバーは、他人の車から盗んだナンバープレートを別の車に取り付けることです。

天ぷらナンバーというかわいらしい名前がついていますが、懲役や罰則が設けられている犯罪です。

天ぷらナンバーは、スピード違反やひき逃げ、盗難車の運搬などの犯罪を隠すために用いられます。

警察はナンバーの情報から車の所有者を特定するため、盗まれて悪用されると、警察から犯罪者に間違われる可能性があります。

天ぷらナンバーを用いた犯罪を防ぐためには、ナンバープレートを盗まれないように対策することが大切です。

専用の工具を使わなければ回せない特殊な形状のねじに付け替えるなど、自ら対策を行いましょう。

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