車の一括払いは嫌がられる?現金で買うなと言われる理由とは
車を購入する際に現金一括とカーローン、どちらの支払い方法を選択するかを悩む人は多いです。
カーローンは毎月の支払額を抑えられますが、金利を支払う必要があるため、現金の一括払いで購入する人もいます。
しかし「車は現金で買うな」と聞いたことがある人も、いるのではないでしょうか。
本記事では、車を現金で購入しないほうがよい理由や、適切な購入方法について詳しく解説します。
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車を現金で買う人の割合
車を購入する際の支払い方法として、現金一括やカーローンのどちらかが挙げられます。
このような支払い方法があるなかで、現金で車を購入しているという人はどの程度いるのでしょうか。
株式会社キュービックでは、2022年6月30日に「ガソリン価格高騰に関するドライバーの意識調査」を発表しました。
同調査より車を現金で購入する人の割合は、下記のような結果となっています。
- 現金一括購入:77%
- ローン:21%
- 譲渡:2%
この結果を見ると、7割以上の人が車を現金で購入していることがわかります。
一方、ローンを組んで購入している人は2割程度です。
なお「ローンの返済期間」についての回答は、下記のようになっています。
- 5年:45%
- 3年:19%
- 10年:11%
- 10年以上:3%
約半数の人が「5年」と解答しています。
また、10年や10年以上の長期ローンを組んでいる人は10%前後という結果になりました。
このように、車の購入方法には現金やローンといった支払い方法があるなかで、現金で車を購入しているという人は約8割に達しているというのが現状です。
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引用元:株式会社キュービック|都道府県別のガソリン事情に関する意識調査レポート
現金一括払いがディーラーに嫌がられる理由は?
車を購入する際に現金による一括払いを選択する人は少なくありません。
しかし、現金による一括払いは仲介手数料が発生しないため、ディーラーが嫌がる傾向にあるのです。
現金での一括払いをされるとローンで発生するはずのバックマージン(仲介手数料)が発生せず、自分たち(ディーラー)の懐に入る利益が減少してしまいます。
現金一括払いでは、ディーラー側は車両やオプション品の利益しか得られません。
一方、購入者がディーラーローンを利用すれば、信販会社からのバックマージンが入り、ディーラーの利益が増える仕組みがあります。
逆に購入者側がこの仕組みを生かし、車の値引きを交渉することもあるでしょう。
もし車の値引きを希望するのであれば「現金一括払いにするから安くしてほしい」と頼むのではなく「ディーラーローンを組むので本体価格を下げてほしい」または「金利を下げてほしい」と交渉したほうが、値引きに成功する可能性が高まるでしょう。
ディーラーが現金一括払いを嫌うその他の理由
ディーラーが現金一括払いを嫌う理由には、ニーズの変化も関係しています。
以前は、新車の販売そのものが収益でしたが、近年では少子高齢化による顧客の減少や、他社との競争激化によって、新車販売の収益が減少しています。
このような問題を解決するために、多くのディーラーがカーローンを積極的にすすめています。
国産車と比べて付加価値が高い輸入車は、新車の販売だけでも十分な収益を確保できるでしょう。
しかし、輸入車は車両価格が高額になる車が多く、低金利のカーローンを用意して購入のハードルを下げています。
そのため、国産車を購入する場合に現金一括払いを選択すると「ディーラーに嫌がられる」「値引きが少なくなる」といった傾向があると考えていいでしょう。
関連記事:ディーラーで値引きできる限界はどこまで?交渉のコツや値引きしやすい時期を紹介
車をカーローンで買うメリット
カーローンで車を購入するメリットには「購入資金不足でも購入できる」という点が挙げられます。
資金に余裕がない人や、貯金を減らしたくない人は、カーローンの利用を選択したほうがよいでしょう。
返済総額は現金一括払いよりも多くなりますが、月額払いで理想の車を購入できます。
無理のない返済プランを組めば、家計へ大きな影響を与える心配がありません。
返済期間やローンの種類などは設定できるため、柔軟に予算を組むこともできます。
ガソリン代などの維持費として使える予算が決まっているという人も、カーローンを選択したほうがよいでしょう。
また、初めから現金一括での購入を考えている人も、カーローンを利用することで、手元に現金を残したまま車を購入できます。
万が一、車を購入後に多額の出費が発生した場合には、車を手放すこともあるでしょう。
しかし、カーローンを選択しておくことで、このような不測の事態を回避できます。
関連記事:車のローンの平均年数はどのくらい?返済額や購入の流れも紹介
車の購入に使えるローンの種類
車の購入に使えるローンには、主に次の2種類があります。
通常のローン
「頭金+借入金」で車両代金を支払う方法です。
仕組みとしては、一般的なローンと変わりません。
車を購入する際に使用できるローンには、ディーラーローンだけではなく、メガバンクや地方銀行、ネット銀行、労金、信金などでも用意されています。
なお、消費者金融のローンも使用可能です。
しかし、金利や審査の難易度はローンの種類によって異なることを理解しておきましょう。
関連記事:審査に必ず通るオートローンは存在する?審査に通るためのポイントを紹介!
残価設定ローン
将来的に車を乗り換えることを前提として借りるローンです。
「残価」とは、数年後に車を下取りとして出す際の価値を指します。
下取り価格は借入金額から据え置き、その差額を分割で返済します。
残価は差し引くのではなく「据え置く」という点に注意が必要です。
具体的には、下取り価格はローン最終回の返済に据え置き、残価を除いた金額を契約月数で分割するという流れになります。
例えば、400万円の車で36回払いの残価設定ローンを組んだケースを考えてみましょう。
3年後の残価が100万円に設定された場合、この100万円が36回目の返済に据え置かれることになります。
35回目までは300万円を分割して支払うため、毎月の支払額を抑えることが可能です。
返済完了後は「車の売却」か「残価を払って買い取る」のどちらかを選択します。
関連記事:残クレとは?仕組みや注意点について初心者向けにわかりやすく解説!
カーリースという選択肢も検討しよう
車の購入には現金払いやローンのほかに「カーリースを利用する」という方法もあります。
カーリースとは、契約者が購入したい車をリース会社が購入し、毎月定額の料金で利用できるサービスです。
リース期間中はマイカーと同様に扱えるため、好きなときに好きな時間だけカーライフを楽しめます。
しかし、車の所有権は契約した会社が得ているため、許可なく売却しないように注意しましょう。
カーリースの月額料金には、車両本体価格のほかに下記のような費用が含まれます。
- 自動車税(種別割)
- 自動車重量税
- 自賠責保険料
- 各種手数料 など
車の維持にはさまざまな経費が必要となりますが、カーリースであれば、そのような費用も含めて定額化できます。月々の支出額を抑えながら、希望の車を維持できることがカーリースの魅力といえるでしょう。
なお、カーリースの月額料金は、契約満了時の下取り想定価格(残価)を車両本体価格から差し引いた金額を基に計算されます。
総支払額を抑えて新車に乗りたいという人も、カーリースを検討してみるとよいでしょう。
先述した通り、所有者は契約者ではなくリース会社になります。
「名義」であるため外見的な問題はありませんが、自分名義にならないという点に不満を感じる人もいるでしょう。
そのような場合には、一般的なローンや残価設定ローンを利用しての購入をおすすめします。
まとめ
この記事では、「車は現金で買うな」といわれる理由について解説しました。
多くの人が車の購入時に「現金一括払い」を選択しています。
しかし、現金一括払いはディーラーに嫌われる傾向にあり、値引きも難しいといえるでしょう。
購入価格を少しでも抑えたいのであれば、残価設定ローンの利用をおすすめします。
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