タイヤの空気圧の単位多くない?kPaとかkgfとかの違いや換算方法を表付きで解説
タイヤの空気圧を適正にしようと思って調べてみると、kPaや、kgf/cm2など色々出てきて単位からすでにややこしいという問題があります。
もっと詳しく調べようとしたらpsiやbarなどの単語も出てきて、単位ぐらい統一してほしいと思った方や単位の時点で挫折した方も多くいらっしゃるでしょう。
今回は、この問題に終止符を打つべく、それぞれの単位の違いや換算方法について解説します。
タイヤのメンテナンスなどの時に、参考にしてください。
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INDEX
タイヤの空気圧の単位一覧
まずは、タイヤの空気圧の単位を洗い出しましょう。
差し当たって、どのような単位があるのかを知ることが大切です。
タイヤの単位として使われているものには以下のようなものがあります。
- kPa
- kgf/cm²
- psi
- bar
上記の4種類があります。
次にこれらの単位の違いについて解説します。
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kPaとは
kPaとは、「キロパスカル」と呼び、国際単位であるSI単位に基づく空気圧表示です。
日本では1999年の新計量法の施行から使用され始め、1Pa(パスカル)は1m² の面積につき1N(ニュートン)の力が作用する圧力を意味しています。
k(キロ)は馴染み深いかもしれませんが1,000を1つの単位としたものです。
1,000m=1km、1,000g=1kgなどと同様に1,000Pa=1kPaです。
現在最も使用される単位となっています。
kgf/cm²とは
kgf/cm²とは「キログラムフォース」(滅多にないですが、「キログラムフォース毎平方センチメートル」「キログラムスクエアセンチメートル」とも)と呼びます。
SI単位の使用が始まる前まで使われていた単位で、簡単に言うと1平方センチメートルあたり何kgの力がかかっているかを表します。
1kgf/cm²=98.0665kPaとキリの悪い換算を行なう必要がありますが、1kgf/cm²≒100kPaとされることが多いです。
日本で使用されるのはほぼkPaで、1999年より前はkgf/cm²を使用していたため、運転席ドアの内側に書いてある単位は、kPaとkgf/cm²が主なものとなります。
psiとは
psiとは、「ポンドスクエアインチ」(時々「プサイ」「ポンド毎平方インチ」とも)呼ばれます。
また、Ibf/in2とも書きます。
ヤードポンド法の圧力の単位で使用されますので、ヤードポンド法が使用されている国の車(とはいえほぼアメリカのみで、ミャンマー、リベリアで時々使用される程度なので実質アメリカ車)で使用されますが、日本ではメートル法を使用しているため、あまり見かけることはないでしょう。
覚えるほど使用する頻度もないかもしれませんが、1psi=6894.76Paとなり、こちらもキリの悪い数字となります。
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barとは
barとは、「バール」と呼ばれます。
国際単位SIではないいわゆる非SI単位ですが、1bar=100,000Pa=100kPaと、前の2つに比べ非常に覚えやすい単位の扱いとなります。
psiは計量法上用途が限定されているものの、barに関しては特に限定されていません。
気象情報などの大気圧で使用されていましたが(mbar:ミリバール)、今ではご存知の通り、hPa(ヘクトパスカル)が使用されています。
単位換算表
kPa | 200 |
kgf/cm² | 約2 |
psi | 約29 |
bar | 2 |
このように、kPaがメインとして使われ、barはkPaから導かれるため、正式に1bar=100kPaですが、kgf/cm²、psiはおおよその値となります。
やっかいなのは、kgf/cm²は1999年と割と最近まで使用されていて、kPaと同様「キロ」と言われがちなので、時々どっちの「キロ」なのかが口頭ではわかりづらい時があります。
タイヤの空気圧の話だと240などの100単位の数値ではkPa、2.4などの小さな数値ではkgf/cm²のことだと思っておけば大丈夫です。
まとめ
グローバル化により、さまざまな国の単位が入り混じってややこしいかもしれませんが、国際単位のSIが基準になることが多いです。
タイヤの空気圧に関してはkPaが最もよく使われることからもわかります。
いずれはkPaに統一されるかもしれませんが、ルーツを知ることは興味深いですね。
タイヤの大きさに関してはインチが主流なことも面白いです。