タイヤの空気圧はどうやって見る?確認方法や充填のやり方を解説
運転をする上で、なくてはならないパーツのひとつであるタイヤ。
その空気圧は、車両ごとに適切な数値が定められており、定期的に確認して調整する必要があります。
しかし、どうやって確認し、調整すればよいのかわからない人も多いのではないでしょうか。
空気圧が低い状態で走行し続けていると、タイヤの寿命低下や破裂などにつながる可能性があります。
また、高い状態でもタイヤの一部に負荷がかかったり、乗り心地が損なわれたりします。
この記事では、タイヤの空気圧の確認方法や充填のやり方をご紹介します。定期的な点検で適切な空気圧に保ち、快適で安全にドライブしましょう。
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タイヤの空気圧のチェック方法とは?
タイヤの空気圧は、見た目で判断するのが難しいため、エアゲージと呼ばれる空気圧測定器を用いてチェックします。エアゲージは、カー用品店やインターネットなどで購入可能です。
また、ガソリンスタンドやカー用品店、ディーラーなどでチェックすることもできるため、給油や買い物に行ったついでに行うのもよいでしょう。
エアゲージを使って空気圧を自分でチェックするためには、まずホイール部分にあるバルブのキャップを手で取り外します。外したキャップはホイールキャップ内に落としたり、無くしたりしないように注意しましょう。
キャップを外したあと、エアゲージをバルブに押し当てることで、空気圧を測定できます。
注意点としてタイヤの空気圧は、長距離を走行したあとなど、タイヤが温かい状態では高く表示される傾向があります。そのため、冷えた状態で測定することがポイントです。
車を運転する前に測定することで、より正確な空気圧を測定できます。空気は時間経過とともに少しずつ抜けていくため、1か月に1回程度の頻度で確認しましょう。
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適正空気圧はどこで確認できるのか
適正空気圧は、車両指定空気圧とも呼ばれ、同じサイズのタイヤであってもそのタイヤを装着している車の種類によって数値が異なります。
また、前輪と後輪でも異なる場合があるため、数値をよく確認してから調整することがポイントです。
適正空気圧は、運転席のドアを開けた部分や給油口のフタの裏に貼りつけられたラベルに、kPaという単位で記載されています。また、取扱説明書にも記載されているため、ラベルが見当たらないという人は、取扱説明書で確認しましょう。
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タイヤの空気圧が適正でないとどうなるのか?
空気圧は1か月に1回程度の頻度でチェックして、調整する必要があります。
では、空気圧が適正でない場合はどのような影響が出るのか、不足している場合と、過多の場合に分けて解説します。
空気圧が不足している場合
空気圧が不足した状態のタイヤは自重でつぶれてしまいます。それにより接地面が大きくなり、両端に負荷がかかってしまいます。
両端に負荷がかかった状態で走行を続けると、摩耗が進行しやすくなり、寿命の低下や破裂などのトラブルにつながる恐れがあります。タイヤがたわむことにより、操縦の安定性が損なわれるなど、日々の運転にも支障が出てきます。
また、接地面が大きくなると転がり抵抗が大きくなるためスムーズな走行が妨げられます。
その結果、燃費の低下にもつながるでしょう。
空気圧が過多の場合
空気圧が過多のタイヤは、中央が盛り上がってしまうことから接地面が小さくなります。
接地面が小さいと、グリップ力が低下しまうため、ハンドル操作に対する応答性が低下してしまいます。
また、接地面が小さい状態のまま走行を続けると、タイヤの中央ばかりが摩耗して寿命が低下します。衝撃も吸収されにくくなるため、乗り心地が悪くなる可能性もあるでしょう。
関連記事:タイヤの空気圧の単位多くない?kPaとかkgfとかの違いや換算方法を表付きで解説
空気を充填できる場所と調整方法について
空気の充填は、カー用品店やガソリンスタンドなどにある空気充填機を用いて行います。
充填作業はプロに任せてもよいですが、自分で行うことも可能です。
空気充填機には、自分で調整するエアタンク方式、デジタル式またはダイヤル式の自動で調整される据え置き型があるため、それぞれの充填機の使い方をご紹介します。
エアタンク方式の使い方
エアタンク方式の空気充填機は持ち運べるため、自分の車の近くに持ち運んで使用しましょう。使い方は次の通りです。
- キャップを外した状態のバルブに、ホースの先端を押し当てる
- エアタンクに取りつけられた圧力計を見て、空気圧を確認する
- 空気圧が不足している場合は、プラスボタンを押して空気を入れる
- 空気が過多な場合は、マイナスボタンを押して空気を抜く
- 圧力計の数値が適正空気圧になれば作業完了
デジタル式の据え置き型の使い方
据え置き型を使用する場合は、ホースが届く位置に車を移動させてから使用します。使い方は次の通りです。
- 適正空気圧を入力して設定する
- キャップを外した状態のバルブに、ホースの先端を押し当てる
- 自動で空気圧の調整が開始される
- 終了表示が出れば作業完了
ダイヤル式の据え置き型の使い方
ダイヤル式の据え置き型の使い方は、デジタル式とあまり変わりません。
最初の適正空気圧の設定方法だけが少し異なります。使い方は次の通りです。
- メーター横のダイヤルを回し、針を適正空気圧の数値に合わせる
- キャップを外した状態のバルブに、ホースの先端を押し当てる
- 自動調整が始まると音が鳴る
- 音が鳴り止めば作業完了
普通の空気と窒素ガスの違いとは?
タイヤに充填するのは多くが普通の空気ですが、窒素ガスを充填することも可能です。
では、普通の空気と窒素ガスはどのような点が異なるのか、違いを4つご紹介します。
空気の低下量
空気には酸素が含まれています。酸素分子はゴムを通り抜けやすい性質を持っているため、普通の空気を充填したタイヤは時間経過とともに自然に空気が抜けやすいという特徴を持ちます。それにより空気圧が下がるため、1か月に1回程度の調整が必要となるのです。
一方、窒素ガス分子は、ゴム分子や酸素分子よりも大きいため、酸素分子よりもゴムを通り抜けにくいという特徴があります。そのため、普通の空気を充填するよりも窒素ガスを充填する方が空気圧の低下を抑えられます。
しかし、空気圧が低下しにくいだけで、一切低下しないわけではないため、窒素ガスを充填した場合も定期的な空気圧点検が必要です。
タイヤやホイールの劣化具合
タイヤやホイールは、酸素や水分に触れることで少しずつ劣化していきます。
窒素ガスは、酸素量や水分量が普通の空気よりも少ないため、タイヤやホイールの劣化を遅らせられます。
静粛性
窒素は音の伝達性が低いという特徴があります。
タイヤに充填することでロードノイズを抑える効果も期待できます。路面からタイヤを通して伝わる雑音を軽減できるため、静かで快適なドライブができるでしょう。
価格
普通の空気は無料で充填できるのに対し、窒素ガスはタイヤ1本あたり500円程度の費用がかかります。
4本すべてに充填するには2,000円程度の費用が必要です。
充填作業はカー用品店などで対応しており、10~15分程度の作業時間で完了します。
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まとめ
タイヤの空気圧は、装着している車の種類ごとに適正な数値が決められています。
適正値に対してあまりにも過剰に高くても、低くてもタイヤそのものの寿命を縮めてしまうためおすすめはできません。
空気圧を正常の範囲内で抑えていたとしても、1か月に1回程度の頻度でチェックして調整することが大切です。
調整作業は、ガソリンスタンドなどでプロに依頼するか、エアゲージや空気充填機を使用して自分で行いましょう。