車の傷は消える?修理方法の注意点・修理時の費用について解説!
運転中に飛び石が当たったり、動物に引っかかれたり、荷物が当たってしまったりなど、車が傷ついてしまう原因はたくさんあります。
車に傷がつくと落ち込むとは思いますが、車の傷を自分で修理する際は、まず冷静になって傷の種類を確認しましょう。
この記事では、車に付いた傷の種類を4つに分け、それぞれに対する傷消し剤を使う時のポイントを紹介します。
また、自分では直せないような深い傷が付いた際、プロの業者に依頼する場合の費用についてもまとめました。
車に傷が付いてしまい悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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INDEX
車の傷の種類別修理方法

車に付いてしまう傷の種類は、大きく分けて
- 細かい、薄い傷
- 広範囲にあるすり傷
- 小さな塗装剥がれ
の3つがあります。
車に傷が付いてしまった場合は、すぐに対応をすることが大切です。
ほとんどの車の塗装には防サビ効果がついています。
しかし、車に傷がついたということはその塗装が少なからず剥げたということになるため、その場所をそのまま放置しておくと、サビが発生する恐れがあるのです。
基本的に自分で修繕ができる傷というのは細かい、もしくは浅いものに限られます。
傷周辺の塗装をなぞった際に爪が傷に引っかからないのであれば、自分で対応が可能だと思ってよいでしょう。
傷消しによく使用されるものは下記の4つです。
それぞれにあった傷の種類がありますので、購入時には気をつけましょう。
・細かい、薄い傷:ワックス、コンパウンド
・広範囲にあるすり傷:スプレー
・小さな塗装剥がれ:タッチペン
この4つの傷消し剤の特徴と、注意点を紹介していきます。
細かい、薄い傷|ワックス
特徴
ワックスは傷の表面をコーティングして、傷を目立たなくしてくれます。
洗車や砂などでついてしまった、浅く細かい傷を直すのにおすすめです。
傷消し用のワックスには、研磨剤入りのものと研磨剤が含まれていないものがあります。
研磨剤が入っているタイプは、傷の表面を削って滑らかにしてくれます。
そのため、ワックスの効果がなくなっても傷が目立ちづらいという特徴があります。
一方、研磨剤が入っていないものは、削らない代わりにシリコンなどで傷を埋めています。
研磨剤が含まれていないため、磨いてもあまり傷がつかず、比較的ボディに優しいワックスなのですが、ワックスが落ちてしまうと傷が再び目立うという難点があります。
注意点
研磨剤を含んでいるタイプは、力をあまりに入れすぎると逆に傷が増えてしまうこともあるので注意してください。
塗装をなるべく削りたくない方は、研磨剤の入っていないワックスを選ぶことをおすすめします。
また、ワックスを大量につけたり塗布後にきちんと洗車をしないとワックスが酸化してしまい、塗装が痛む原因となってしまうので気をつけましょう。
細かい、薄い傷|コンパウンド
特徴
コンパウンドとはいわば研磨剤のことで、周辺を削ることで傷を目立たなくさせる傷消し剤です。
一般的に液体やペースト状で販売されており、研磨剤の目の荒さを使い分けます。
目の細かいものから使っていき、傷が消えないようであれば、だんだんと目の荒いものに変えていきます。
注意点
コンパウンドは、浅い傷(塗装面をなぞった際に、ほとんど爪にひっかからない程度のもの)や薄い傷(水に濡れると見えなくなる程度のもの)以外に使うと悪化してしまうので注意しましょう。
また、ほとんどのコンパウンドはボディ専用です。ボディ以外にコンパウンドがつくと傷がついたり変色をおこすこともあるので、マスキングテープを貼っておくなどの対策が必要です。
コンパウンド(ワックスも)を利用する前は必ず洗車をしておきましょう。もし、まわりに砂などがついている状態でコンパウンドをかけた場合、さらに傷が増えてしまう可能性があります。
広範囲にあるすり傷|スプレー
特徴
スプレータイプは浅く、広い範囲の傷消しに向いています。
広い範囲に吹き付けることができるので、ガードレールなどで擦ったような傷などにも対応することができます。超極細のスプレータイプであれば、正確に傷の部分へスプレーをすることが可能です。
注意点
スプレーカラーを車の色に合わせましょう。車の色は「型式表示プレート(コーションプレート)」を見ることで確認できます。
一般的にはボンネット内のエンジン近くや、後部ドアの付け根にある柱(Bピラー)に取り付けられていますが、わからない場合はメーカーに確認してみてください。
また、スプレーのかけ方次第ではムラになったりするので、同じ距離を同じ速さでかけるように意識しましょう。
小さな塗装剥がれ|タッチペン
特徴
タッチペンは飛び石などでついてしまった小さな塗装の剥がれを修復するもの。
タッチペンタイプの補修材は、ピンポイントでボディの傷を修復できます。
また、ペン先の太さがいくつかあるため傷のサイズにあわせて選ぶとよいでしょう。
注意点
車のカラーと同じ色合いを使用することが大切です。型式表示プレートを確認して、車体のカラーに合ったタッチペンを選びましょう。
型式表示プレートが見つからなかった場合は、インターネットで車種を検索することで車の色を確認することもできます。もしタッチペンに車と同じカラーがなくても、特注でオーダーすることが可能です。
深い傷|プロに依頼

軽い傷であれば先程紹介したような道具を使いつつ、自分で修理ができます。
ただ、もし傷が広範囲に広がっていたり、ボディが凹んでいたり、車にサビが発生してしまった場合はプロへ依頼しましょう。
理由は2つあります。
まず、傷の状態によってはサビ防止処理や下地処理が必要になるケースがあるためです。
これらも自分でできないわけではないのですが、今までの傷の修復と比べ、かなり専門性と難易度が高まります。準備するものも多くなりますので、ここは業者に頼むことを推奨します。
次に、自己判断で間違った補修をしてしまうと作業が複雑化してしまうケースがあるためです。
自分で修復すると逆に悪化させてしまうこともあるため、傷の具合によってはプロに任せるようにしましょう。
車の傷の修理費用
傷の具合によっては、パーツを丸々交換するようなケースもあります。
それでは、部品の交換や修理にかかる費用は一体どれくらいなのでしょうか。
今回は傷のつきやすいバンパー、ドア、フレームを交換・修理する場合の費用相場を紹介します。
バンパーの交換・修理|数万円~20万円

衝突などの衝撃から守る役割があるフロントバンパーやリアバンパーは、事故によって修理や交換が必要になるケースがほとんどです。
一般的に小さな傷・凹みの場合、1万円台の修理費用で収まります。また、修理にかかる日数も、2日〜4日と比較的早く済みます。
しかし傷の状態によっては5万円〜、まるごと交換となると10万円以上の費用が発生する場合も。
車種によって修理費用が変わるので、特に修理費用が高くなりがちな高級車や外車、輸入車は注意が必要です。
ドアの交換・修理|2万円~10万円

自分では直せないような傷・凹みが付いてしまったドアの修理は、安くても2万円からが一般的です。傷の具合によっては10万円程度かかることもあります。
また、作業が複雑になることが多く、最低でも5日ほどかかります。
ドアを取り付ける際に、窓の開閉をするための配線作業などが必要になるためです。
そのため、車を仕事などで使っている方は、あらかじめ業者へ作業日程を確認しておいた方がよいでしょう。
ちなみに、車のドアを丸ごと交換する場合、国産車で10万円以上、外車の場合は30万円以上と費用が高額になるケースもあるので注意しましょう。
フレームの交換・修理|10万円~100万円

車のフレームは、人間でいう骨格の部分です。
人間と同じように、車そのものの形を保つ上で非常に大切なパーツなので、フレームを交換・修理する際は高額になるケースが多いです。
相場としては10万円から100万円ほどかかることもあり、フレームの損傷部分や状態によって大幅に変動します。
また、修理にかかるに日数も短ければ数日で済みますが、長い場合だと1ヶ月くらいかかります。
もちろん自分にとってお気に入りの車であれば修理をするべきですが、一度フレームを修理すると「修復歴車」認定をされてしまいます。
「修復歴車」とは、フレーム部分の交換等をおこなった車を指します。
こうなった場合、車を売却する時に査定額が安くなってしまうケースがあるのです。
そのため、フレームの修理費用によっては車の買い替えを検討するのもひとつの手と言えるでしょう。
まとめ

車の傷を修復する際は、その傷の種類によって方法が異なります。
自分でできる範囲であればその傷にあった修繕方法を用いましょう。
ただし、大きな傷が付いてしまった場合は、無理に自分で直そうとせず、プロに任せることをおすすめします。
パーツによって修理費は変わるので、今回紹介した費用相場をぜひ参考にしてください。