トレーラーとトラックはどう違う?それぞれの概要や特徴について解説

日常生活の中でトレーラーとトラックはよく見かけますが、厳密な違いを知っている方は少ないでしょう。

どちらも荷物を運ぶ車ですが、実際は全く違う車両なのです。

この記事では、トレーラーとトラックの違いとそれぞれの特徴について解説します。

運送関係に就職しようと考えている人などは、ぜひ参考にしてください。

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トレーラーとトラックそれぞれの概要と特徴

大型トラック

ご存じのとおり、トラックとは貨物を運搬する車のことです。

小型・中型・大型とサイズ区分がされており、種類も豊富です。街中でよく見かける平ボディ以外では、ダンプカーや冷凍車、パッカー車など用途に沿ったトラックが多数あります。

一方で、トレーラーは、「トラクター」と呼ばれるけん引車両によってけん引される側の車両です。

トレーラーは、トラックよりも一度に多くの荷物を運べるという特徴があります。

また、トレーラーを運転する場合は、大型自動車免許に加えてけん引免許も必要です。

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トレーラーとトラックの違い

トラクター

トレーラーとトラックの大きな違いは、自走できるかどうかです。

トラックはエンジンがついており自走できますが、トレーラーにはエンジンがないため自走できません。

また、キャビン(運転席などがある箱部分)が一体化しているか、分割化されているかも主な違いです。

トラックはキャビンが荷台部分とつながっているのに対して、トレーラーは荷台部分のトレーラーとけん引車であるトラクターに分けられます。

世間一般ではトレーラーとトラクターがつながっている状態をトレーラーと呼ぶことが多いですが、厳密には2つの車両で構成されているのです。

そのため、トラックは1台で荷物の運搬が可能な状態になりますが、トレーラーの場合はけん引してくれるトラクターがいないと走行ができないため2台必要になります。

さらに、トレーラーを運転する場合にはけん引免許が必要である点もトラックとの違いです。

ただし、道路交通法では、総重量750kg以下の車をけん引する際やロープなどを使って故障車をけん引するときには、けん引免許を不要としています。

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トレーラーの主な種類

トレーラーの主な種類は、セミトレーラーとフルトレーラーの2種類です。それぞれのトレーラーについて詳しく見ていきましょう。

セミトレーラーの特徴

セミトレーラー

セミトレーラーは最大車両全長が18m、最大積載量22t、車両最大重量は36tと決められています。
この最大車両全長は、けん引車であるトラクターを連結した状態での長さを表しています。

セミトレーラーは連結することを前提に作られているため、車輪が後部にしかありません。
そのため、トラクターから切り離したり、単体で停めたりしておくためには補助脚が必要です。

セミトレーラーとトラクターを連結する方法は、トラクター側にあるカプラーにトレーラー側のキングピンという突起を差し込みます。

その次にテールランプを機能させるための配線をつないで、補助脚を上げたら連結作業は完了です。

フルトレーラーの特徴

フルトレーラー

フルトレーラーの最大全長は25mです。トレーラー前後に車軸があるため、トレーラー単体で重量を支えられます。フルトレーラーは、トラクターとトレーラーを一体化させたフルトラクターがけん引するのが特徴です。

加えて、フルトラクターの後部にトレーラーを連結できるため、セミトレーラーより多くの荷物を運べるというメリットがあります。

また、フルトレーラーは、センターアスクル式とドリー式の2種類があります。
センターアスクル式は、トレーラーの中央付近に車軸(車輪)があるのが特徴で、ドローバーという長い棒状の連結器でトラクターと接続します。

荷重が中央へ集中しやすくなるため、セミトレーラーに近い感覚で運転できるのがメリットです。

ドリー式は、トレーラーの前後に車軸があり、前軸(ドリー)取り付け部がターンテーブル式になっているため、回頭性がよくなり、回転半径が小さくなります。
加えて、タイヤへの負担も少なく済みます。

トラクターとドリーの接続もスムーズになるため、ハンドル操作に対して車体がちゃんと追従してくるのもメリットです。

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トラックの主な種類

トラックは、どれだけ荷物を積めるかなどによって小型・中型・大型の3種類に分類できます。

トラックが道路など公共物に損害を与えないように大きさや重量が法律(道路法)などで決められているのです。

重量の規定には、車両重量と車両総重量があります。
車両重量は、トラックが走れる状態の重さで燃料とオイル、水などの規定量に加えて、標準仕様となる荷台を合わせた重さのことです。乗員や荷物は含みません。

一方で車両総重量とは、乗車定員(1名につき55kg)と、最大積載量の荷物を含む走行可能状態での全重量のことです。

このような規定に従ってトラックを生産している企業は設計しているのです。
トラックが重量によってどのサイズに分類されるかについては、下記にまとめたのでチェックしてみてください。

大型トラックの特徴

全長12,000mm以下、全幅2,500mm以上、全高3,800mm以上が大型トラックと呼ばれています。

車両総重量は20tが保安基準の制限値です。例外として最大で25tまで認められる場合があります。

大型トラックを運転するには、大型免許が必要です。

中型トラックの特徴

中型トラックのサイズは全長6,200mm、全幅2,100mm、全高4,000mmが標準サイズです。

中型トラックは「4tトラック」と呼ばれることがあります。
これはおよそ4tまでなら積載ができるトラックという意味です。中型トラックの車両総重量は、11t未満と定められています。

中型トラックを運転するには中型免許が必要になります。

2017年3月12日以降の新しい免許制度で設定された準中型自動車運転免許では、運転できないため注意が必要です。

ただし、2007年6月1日までに普通免許を取得した人で、8t限定と記載がある人は、車両総重量が8t未満の中型トラックであれば運転ができます。

小型トラックの特徴

小型トラックの大きさは全長4,700以内、全幅1,700mm以内、全高2,000mm以内です。

車両総重量は5t以内と定められています。この規格内のトラックであれば、普通免許で運転可能です。
多くの小型トラックは積載量が2〜3tになっているので、運転可否の目安にしてみてください。

まとめ

トレーラーとトラックの大きな違いは、自走できるかどうかという点です。

トラックにはエンジンがあり自走できますが、トレーラーにはエンジンがなく、けん引車両(トラクター)に引っ張られないと動きません。

そもそもトレーラーは、厳密にいうと「トラクター」と呼ばれるけん引車両によってけん引される車両なのです。
トラクターを運転するには大型自動車免許に加えて、けん引免許も所有する必要があります。

一方、トラックは貨物を運搬する車で、大まかに小型・中型・大型と分類がされています。

タンクローリーやミキサー車、散水車など使用用途に合わせたものが豊富にあるのが特徴です。

ただし、車両総重量によって運転できる車両の大きさが決まっているため注意が必要です。トレーラーとトラックの特徴を理解して、今後のキャリアに活かしてみてください。

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