ワイパーのゴムだけ交換することはできる?交換手順や長持ちさせるコツを紹介

雨の日や雪の日に車で走行する際に、安定した視界を確保するワイパーは重要な部品です。

しかし、フロントガラスにワイパーゴムが密着していることから劣化しやすい部品でもあります。

今回は劣化したワイパーのゴムを自分で交換する手順や方法、ゴムの選び方のポイントを紹介します。

関連記事:車のメンテナンス方法とは?長く使うための基本項目

ワイパーのゴム交換が必要な理由

ワイパーゴム

ワイパーはゴム部分で、フロントガラスについた水滴や汚れを拭き取ります。
ワイパーゴムの劣化がすすむと、ワイパーは正常な機能を果たせません。

ここでは、ワイパーゴムの交換が必要な理由を解説します。

関連記事:車のワイパー交換を自分でする方法とは?交換方法や注意点も解説

スジ状の線が残る

ワイパーのゴムが劣化すると、フロントガラスにワイパーの動きに沿ったスジ状の線が残ります。

原因としては、劣化によってワイパーゴムが擦り減ることや硬くなることが挙げられます。

また、ワイパーゴムが擦り減ることでワイパーブレードがむき出しになり、フロントガラスに傷がつく可能性もあるでしょう。

水滴がにじむ、拭きムラが出る

ワイパーゴムが劣化により変形することで、フロントガラスにしっかり密着できずにワイパーで水滴を拭き取ろうとしても、にじんで残ることがあります。

また、ワイパーゴムの欠損によりワイパーを動かしても水滴が拭き取れる部分とそうでない部分が出る場合があります。

水滴がにじんだり残ったりすると視界が悪くなり、運転に支障をきたすため危険です。

ビビリ音が発生する

ワイパーが滑らかに動かずに「ジジジ」「ガガガ」と異音を立てる場合は、ワイパーゴムが劣化により硬くなっていると考えられます。

また、ワイパーゴム以外のほかの部品に負担がかかるため放置するとワイパー自体の故障の原因になります。

ワイパーゴムの選び方

ワイパーゴム (1)

ワイパーゴムはいくつかのタイプがあるため、自分の車に合うものを選ぶ必要があります。
ワイパーゴムを交換する前にゴムの選び方を確認しましょう。

まずは適合確認を

車ごとに適合するワイパーゴムの形状や長さは異なります。

そのため事前に確認をしないと、新しいワイパーゴムを買ったものの取り付けができないという問題が発生します。社外品のワイパーゴムの場合、適合表を見て確認をするのがよいでしょう。

また、社外品でなく純正部品を購入する際は事前にディーラーへ問い合わせをおすすめします。
メーカー品番が複雑で慣れている人でも間違う可能性があるためです。

ディーラーでは部品の適合以外に工賃や部品代も教えてもらえるでしょう。

関連記事:車の修理は「ディーラー」に依頼すべき?修理先の特徴をそれぞれ解説します!

どのようなタイプのワイパーゴムを使う?

ワイパーのゴムは一般的に3つのタイプがあります。

主に安価な製品が多いノーマルタイプ、グラファイト加工が施されたゴムを使用したグラファイトタイプ、ワイパーの作動と同時に撥水コーティングを施せる撥水タイプの3種類です。

ノーマルタイプ

ノーマルタイプは特別なコーティングをしていないため、ほかのタイプと比べて安価です。ワイパーゴムとして必要最低限の機能を求める人におすすめです。

グラファイトタイプ

グラファイトタイプは摩擦抵抗を減らして滑りをよくするコーティングが施されています。
ノーマルタイプに比べて価格帯は少し上がりますが、ビビリが気になっている人は購入を検討するとよいでしょう。

撥水タイプ

撥水タイプのメリットは、ワイパーゴムに撥水効果があるため撥水剤を購入する費用や手間を省けることです。
しかし、ほかのタイプのワイパーゴムより価格帯が高い傾向にあります。

ワイパーゴムを選ぶ際は、求める機能や価格を見て決めることがポイントといえるでしょう。

ゴムではなくブレードの交換も選択肢の一つ

ワイパーゴムだけを購入する場合、ワイパーブレードからワイパーゴムを取り外して付け替える作業が必要です。

慣れればそこまで難しくない作業ですが、こうした作業が苦手な人はワイパーブレードごと交換する選択肢もあります。

ワイパーブレードは、ワイパーゴムより比較的簡単に交換できます。
また、ワイパーブレードも劣化していく部品です。

ワイパーゴムだけではなくワイパーブレードごと交換することで、ワイパーを最適な状態に保てるでしょう。

ワイパーゴムだけを交換する手順

まずはワイパーアームを立ててワイパーブレードを取り外します。

ストッパーを押さえながら手前にスライドさせましょう。
慣れている人であればワイパーブレードを取り外さずに交換できますが、細かい作業が続くため取り外すのがおすすめです。

次にワイパーブレードからワイパーゴムを取り外します。ロック穴がある側から引き抜きましょう。

新しいワイパーゴムは、ロック穴がない側から差し込みます。

最後にワイパーブレードをワイパーアームに取り付けたら完了です。

完了後はロックが正確にはまっているか、正常に動作するかなどを確認しましょう。

ワイパーブレードごと交換する手順

ワイパーブレードの交換はワイパーゴムだけの交換より比較的簡単です。

ワイパーブレードは、ワイパーゴムを交換する際に最初に行った手順で取り外せます。

ワイパーアームを立てて取り外し、新しいものに入れ替えるだけで交換可能です。

しかし、ワイパーブレードの取り付け中にワイパーアームが倒れてフロントガラスに傷をつけてしまう可能性があります。

傷を防ぐためにワイパーブレードを交換する際はフロントガラスに布を置いておくとよいでしょう。

また、ワイパーブレードはワイパーゴムと同じようにいくつかタイプがあります。
間違えてタイプが異なる商品を購入しないように事前の確認が必要です。

関連記事:車のワイパー交換を自分でする方法とは?交換方法や注意点も解説

ワイパーゴムを長持ちさせるには?

ワイパーゴムは少しの工夫や手間で長持ちできます。

また、ワイパーゴムだけでなく車体へのダメージも防げる工夫やポイントを確認しましょう。

紫外線やゴミを防ぐ

ワイパーゴムの劣化がすすむ原因としては、常に紫外線を浴びることやゴミが付着することが挙げられます。

紫外線やゴミの付着を防ぐためには、ボディーカバーや屋根つきの車庫の使用がおすすめです。
特にボディーカバーは紫外線やゴミからワイパーゴムを守れるだけでなく、防犯対策や車本体の劣化を防げるメリットがあります。

頻繁に乗らないのであればボディーカバーをかけておくとよいでしょう。

ボディーカバーや屋根つきの車庫の利用が難しい場合は、車の駐車の向きを変えるだけで紫外線を防ぐことができます。

フロントガラス側を北向きにして駐車すると直射日光を避けられるでしょう。

定期的に掃除する

ワイパーゴムを長持ちさせるには定期的な掃除が効果的です。

フロントガラスやワイパーゴムについたゴミをあらかじめ拭き取っておくことで、ワイパーが稼働した際にワイパーゴムの消耗を少なくできます。

また、ゴミがついたままワイパーを稼働させるとフロントガラスに傷がつく可能性もあるため、定期的に掃除をすることでフロントガラスの傷防止にもなります。

ワイパーゴムだけでなくフロントガラスを長持ちさせるためにも定期的に掃除をするとよいでしょう。

関連記事:ガソリンスタンドの洗車は「洗車機」と「セルフ手洗い洗車」どちらがおすすめ?洗車頻度・料金・時間についても

天候によってアームを上げる

ワイパー

天候に応じてワイパーアームを上げることもワイパーゴムを長持ちさせる上で効果的な対策です。

特に雪が積もる予報が出た際は、積雪前にワイパーアームを上げておきましょう。

ワイパーを下ろしたままにしておくと、ワイパーゴムが凍ってフロントガラスに張り付く可能性があります。

張り付いたワイパーゴムを無理やりはがすと欠損の原因になるため、冬の時期は注意が必要です。

ワイパーゴムを交換する際の価格について

ワイパーゴムは、車の運転と安全に欠かせないパーツです。

しかし、ワイパーゴムの価格や交換方法について詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。

そこで個人で交換する場合と業者に頼む場合の価格を比較します。

個人でする場合

個人でワイパーゴムを交換する場合、価格は一般的に数百円、ワイパーブレードであれば千円前後の部品代がかかります。

ブランドやサイズ、品質によって価格が変動しますがDIYスキルがある場合は、手間をかけてコストを節約できます。

また車種にもよりますが、一般的に運転席と助手席のワイパーブレードごと交換しても1万円以内に収まるでしょう。
ワイパーゴムのみの交換であれば数千円以内になります。

インターネット上での価格比較やレビューを参考に、適切なワイパーゴム、ワイパーブレードを選ぶことが大切です。

業者に頼む場合

業者にワイパーゴムを交換してもらう場合は、交換作業をプロの技術者に任せることができます。

価格は業者によって異なりますが、サービス料や労働費が含まれるため、個人で交換するよりも高くなるのが一般的です。

また交換する業者ごとによって価格が違います。

ワイパーゴムを交換する際の工賃目安として

・カー用品店の場合:400円-1,200円

・ガソリンスタンドの場合:600円-1,300円

・カーディラーの場合:1,500円-2,000円

上記の価格にワイパーブレード、ワイパーゴムの部品代が上乗せされます。

一方で、業者によって会員登録すれば工賃が無料になる業者もあるので、事前に調べることをおすすめにします。

プロの技術者に頼むことで、正確な取り付けや適切なメンテナンスが保証され、時間と手間を節約できることが強みです。

まとめ

今回はワイパーゴムの交換を行わないことで発生するトラブルや交換方法、ワイパーゴムの選び方を紹介しました。

ワイパーゴムは定期的に交換が必要な部品です。

劣化したまま放置すると安全な運転ができないだけでなく別の故障やトラブルの原因となります。
ワイパーゴムは車の部品の中では比較的簡単に交換ができる部品です。

定期的に状態を確認して交換を行うとよいでしょう。

この記事を書いた人

自動車ニュースのWEBマガジン

カーナレッジ編集部

カーナレッジはクルマの知識をわかりやすく提供する自動車ニュースメディアです。新車・中古車の最新情報やメーカー・ボディタイプ・メンテナンスなどの基本知識まで。自動車のことがすべて分かるWebマガジンです。

関連する記事

カテゴリーから記事を探す

error: このページの内容は保護されています。