世界一遅い車とは?さまざまな世界一の車をご紹介!
世界では多くの自動車メーカーが存在し、さまざまな自動車が販売されています。
多くのメーカーから販売されている車はそれぞれ特徴が異なり、中には「世界一遅い車」といわれている車も存在しています。
世界一遅い車が何なのか思い浮かぶ人は少ないでしょう。
今回は世界一遅い車といわれている車や、逆に世界一速い車、ほかにも「世界一〇〇な車」などを紹介していきます。
INDEX
世界一遅い車とは?
世界には、最高速度が100km/hに到達しない車や加速までの速度が遅い車など、さまざまな車があります。
「世界一遅い車」といっても、何に関して遅いのかはそれぞれです。
ここでは、最高速度や加速性能の面で世界一遅いといわれている車を紹介します。
Peel P50
ピールP50は、イギリスのマン島にて、1962年よりピールエンジニアリングカンパニーが製造を開始しています。
1962年から1965年にかけて販売されたピールP50は、全長約1,300mm、全幅約990mmとなる3輪の車です。
とてもコンパクトなボディサイズをしていたピールP50は、市販車の最小モデルとしてギネス世界記録に認定されました。
1965年に生産を終えたピールP50は、40年以上もの時を経た2010年、新たなピールP50として製造が始まったのです。
1962年当時に製造・販売していたピールエンジニアリングカンパニーとは別の会社であるピールエンジニアリングリミテッドによって復刻されています。
新型ピールP50として製造開始後、ラインアップ変更が実施され、ピールP50は電気モデルとガソリンモデルの2モデル構成となりました。
ピールP50が世界一遅い車といわれている要因は、最高速度が45km/hであるためでしょう。
ピールP50に搭載されているエンジンは50ccであることや、最高速度が45km/hであること等の理由により、一部の国では、ピールP50を原付にカテゴライズしています。
ナノ
タタが製造・販売していたナノも、世界一遅い車の一つといわれている車です。
タタはインドの会社で、インド最大の財閥企業といわれています。
エネルギー、消費財、化学など幅広い事業を手掛けるタタは、自動車メーカーとして「タタ・モーターズ」を設立しました。
タタ・モーターズから販売されていたのがボディサイズの小さいナノという車です。
ナノのボディサイズは、全長約3,100mm/全幅約1,500mmであり、624ccガソリンエンジンを搭載しています。
ナノの最高速度は、105~110km/hとなり、ピールP50に比べると、決して遅いとはいえない車です。
しかし、速度が100km/hへ至るまでに、約30秒もの時間を要するといわれています。
加速までに時間がかかる点では遅い車といえるでしょう。
世界一速い車は?
世界一遅い車と同様、最高速度とするのか、定められた速度へ達するタイムとするのか、平均速度にするのかなど、判断基準はさまざまです。
ここでは、世界一速い車といわれている車を4台紹介します。
シロン スーパースポーツ300+
ブガッティが製造・販売していたシロン スーパースポーツ300+は、世界一速い車の一つと考えられています。
2019年にプロトタイプを用いた記録会での記録は、当時の世界最高速となる490.484km/hでした。
2019年、ブガッティが創業110周年を迎えることを記念し、世界限定30台のみ製造・販売すると発表されました。
その後、2022年7月21日に最後の30台目を納車したと発表されています。
そのため、2023年7月現在、シロン スーパースポーツ300+を手に入れるには、オーナーが手放すのを待つしかないといえるでしょう。
シロン スーパースポーツ300+は、W型16気筒8.0Lに4ターボを組み合わせたエンジンを搭載しています。
最大出力約1,600ps、最大トルク約163kgf・mのスペックを誇り、0km/hから200km/hへ至るまでに要するのは、わずか5.8秒です。
トゥアタラ
シェルビー・スーパーカーズが製造・販売しているトゥアタラも、世界一速いといわれている車の一つとなります。
トゥアタラに搭載されているのは、V型8気筒6.9Lにツインターボを組み合わせたエンジンとなり、最大出力1,750ps、最大トルク176.6kgf・mです。
トゥアタラが記録した最高速度は、532.93km/hとなります。
以前まではシロン スーパースポーツ300+が世界最速といわれていましたが、トゥアタラの登場によって記録が塗り替えられました。
アウル
大阪に本社を構えるアスパークが開発した電気自動車アウルは、2つの最高平均速度(アベレージスピード)の世界記録を樹立した車です。
そのため、世界一速い車の一つといえるでしょう。
アウルは、直線200mの発進加速(停車状態からスタートし200mを走り抜ける)にて、309.02km/hの平均速度で走行したことが世界記録と認定されました。
さらに、直線400mの発進加速(停車状態からスタートし400mを走り抜ける)にて記録した、318.85km/hの平均速度も、世界記録として認定されたのです。
また、0km/hから100km/hへと至るタイムにて、1.72秒を記録しています。
1.72秒の記録を打ち立てたアウルは、2023年7月現在、公道を走行できる市販車における、0km/hから100km/hの最速タイムを誇る電気自動車といわれています。
アスパークはもともと自動車メーカーではありません。
労働者一般派遣事業やプログラミング開発などを行う企業であり、事業の一つとして電気自動車開発を行っています。
ジェメラ
スウェーデンのメーカーが製造・販売するジェメラは、ファミリーカーとなっています。
2.0Lのツインターボエンジンとモーター3機を備えており、最大出力は1700psです。
0km/hから100km/hまでわずか1.9秒で加速が可能です。
ファミリーカーのため、加速の速さだけでなく、使い勝手のよさも重視されており、大人4人でくつろげる設計となっています。
世界一〇〇な車をご紹介!
速度以外にも、「世界一〇〇な車」といわれている車は数多く存在します。
たとえば、販売台数や販売期間、販売価格などです。
ここでは速度以外で世界一といわれた車を紹介します。
世界一の販売台数を誇る車
とある調査によれば、2022年に世界一売れた車は、トヨタが製造・販売しているRAV4となっています。
また、2位にもトヨタが製造・販売するカローラがランクインしており、トヨタは世界でも人気を誇るメーカーといえるでしょう。
ほかにも、カローラは2005年に累計販売台数3,000万台を突破した実績により、ギネス世界記録として認められています。
カローラは、2005年以降も販売台数が好調に推移していたようで、2021年には累計販売台数が5,000万台を超えています。
世界一長い期間、販売が続いた車
世界一長い期間、販売が続いた車は、フォルクスワーゲンが製造・販売していたタイプ1です。
タイプ1は、「カブトムシ」や「ビートル」の愛称でも知られている車であり、1938年から2003年までの65年間にわたり販売されていました。
世界一新車販売価格が高額な車
新車の販売価格が世界一高額な車といわれているのは、ブガッティがわずか1台のみ製造・販売したラ・ヴォワチュール・ノワールです。
販売価格は推定ながら、およそ、日本円で14億5,000万円とされています。
関連記事:世界一高い車であるBugatti「La Voiture Noire(ラ・ヴォワチュール・ノワール)」とは?
まとめ
世界のあらゆる国で、さまざまな特徴や性能を有している車が活躍しています。
世界一遅い車、世界一速い車などさまざまな世界一があり、実際にギネス記録に認定されている車もあります。
ほかにも、世界一販売台数が多い車は日本のメーカーであるトヨタの車です。
トヨタは世界的にも有名であり、日本が海外に誇る国産企業といえるでしょう。