車のエアコンが効かない？応急処置や故障時の対応を解説

夏場や冬場に車に乗る際、車内温度を適温にするために車のエアコンを使用する人も多いでしょう。

車内の温度は、外気温の影響を受けて、夏は暑く、冬は寒くなりやすいものです。

そのため、車のエアコンが効かなくなると車内環境が悪化し、快適に運転できない場合があります。

車内の温度を適温にして安全に車を運転するためにも、車のエアコンが効かなくなった際にどのように対処すればよいか確認しておくことが大切です。

この記事では、車のエアコンが効かなくなったときの応急処置や故障かどうかの判断方法、故障時の修理先について解説します。

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車のエアコンが効かない原因は？

車のエアコンが効かない原因は、冷房を使用する場合と暖房を使用する場合によって異なります。
また、両方に共通する原因もあるため、それぞれの原因を把握しておきましょう。

冷房が効かない原因

冷房が効かない原因としてまず考えられるのは、ガス漏れによる冷媒ガスの不足です。

車のエアコンは、常温では気体になり圧縮すると液体になる「冷媒」という物質の、液化と気化の状態変化を利用して冷風を作り続けています。
この仕組みで作られた冷媒ガスが車の振動によって漏れ、エアコンから冷たい空気を出せていないケースが考えられます。

次に挙げられる原因は、コンプレッサーの不具合です。
コンプレッサーとは、冷媒を液化させるための装置を指します。コンプレッサーが不具合を起こしていると冷媒の状態変化がうまくいかず、冷房が効かない原因につながります。

暖房が効かない原因

暖房が効かない原因として、冷却水不足や冷却水漏れの可能性が考えられます。

車のエアコンは、エンジンの熱を利用して暖かい空気を作っています。
エンジンによって発生した高温の熱を利用して冷却水を温め、温まった冷却水に風を当てることで暖房として機能する仕組みです。

そのため、冷却水が不足していたり冷却水漏れが発生していたりする場合、暖房は正しく機能しません。

また、冷却水の温度を一定にする装置であるサーモスタットの不具合によって暖房が効かない可能性もあります。

冷暖房に共通する不具合の原因

エアコンが効かない原因として冷暖房に共通して考えられるのが、エアコンフィルターの目詰まりです。

エアコンフィルターの交換は1年もしくは1万kmの走行距離が目安であり、定期的に交換していない場合には、フィルターが目詰まりを起こしてエアコンが正しく機能していない可能性があるでしょう。

そのほかにも、エアコンの操作を行う操作盤自体の不具合や車内に風を送り出すブロアファンの不具合なども原因として考えられます。

ここで紹介したような不具合が生じた場合は、速やかにディーラーやカー用品点などに修理を依頼しましょう。

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夏場に車のエアコンが突然効かなくなったときの応急処置

エアコンを使用しないと夏場や冬場の車内は温度が変動しやすく、快適に過ごすのは難しいでしょう。

特に夏場の車内はエアコンを使用していないと温度が上昇し、長時間滞在するのは危険なレベルになります。

ここでは、夏場にエアコンが効かなくなった場合の応急処置について解説します。

車の中の風通しをよくする

エアコンが効かなくなった場合、まずは窓を開けて風通しをよくしましょう。
走行中であれば、窓を開けると風が車内に入ってくるため涼しさを感じられます。

また、車に扇風機を積んでおくこともおすすめします。
車が駐停車していて外からの風が入りにくいときは、扇風機があると涼しく感じられるため、小型のものを準備しておくとよいでしょう。

氷・保冷剤などで体を冷やす

外からの風や扇風機の風があっても暑さを感じる場合は、氷や保冷剤で体を冷やすとよいでしょう。

特に首元と脇下は太い血管が通っており、皮膚が薄いため血管を冷やしやすく、涼しさを感じやすい部位ですので、冷やすべき場所として覚えておきましょう。

氷や保冷剤は、街中であればコンビニやスーパー、高速道路であればサービスエリアで手に入ります。

特に小さなお子さまは体温が上がりやすく、早めに体を冷やすことが大切です。
どうしても見つからない場合、自動販売機で購入する缶でも代用できるため、体温が上がり過ぎないようしっかりケアしましょう。

日陰に車を避難させる

車内の温度上昇を抑えるため、日が当たる場所から日陰に車を避難させましょう。

夏の強い日差しによって、日が当たる場所に車を停め続けた際の車内温度は50度を超えることもあります。
ショッピングモールの立体駐車場や木陰がある駐車場に停めることができれば、車内温度も上がりにくいでしょう。

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エアコンが故障しているかどうか確認する方法

車のエアコンが効かなくなったとき、実際に故障しているのかどうかの判断が難しいと感じる人もいるでしょう。
ここでは、車のエアコンが故障しているかどうか確認する方法について紹介します。

内気循環でエアコンの出力を最大にする

まずは、内気循環でエアコンの出力を最大にして、どのくらいエアコンが効いているのかを確認してみましょう。

内気循環とは車内で空気を循環させる方法で、外気導入に比べて冷暖房が早く効きやすい特徴があります。
エアコンが最大出力の状態でも効いていない場合は、故障の可能性が考えられます。

フィルターの状態を確認する

エアコンフィルターが目詰まりを起こしていると、エアコンは効きにくくなります。

グローブボックス（助手席前にあるふた付きの収納）を取り外して、エアコンフィルターが入っているケースからエアコンフィルターを取り出し、フィルターの状態を確認してみましょう。

多くの車では、エアコンフィルターは助手席のグローブボックス奥に設置されています。
エアコンフィルターを交換しても車のエアコンが効かない場合は、故障している可能性が高くなります。

また、車のエンジンを一度切ってからエアコンを入れ直したり、エアコン自体のスイッチのONとOFFを繰り返したりしてみましょう。

知らないうちに操作盤に触れており、冷房機能を作動させるA/Cボタンが気づかない間にOFFになっている可能性もあります。

エアコンが故障していた際の修理先

エアコンが故障していた際は、「ディーラー」「カー用品店」「整備工場」などで修理を依頼することができます。

車の購入から日が浅い場合は、ディーラーなど購入した店舗への相談をおすすめします。
メーカー保証の範囲内であれば、無料で修理してもらえるケースがあります。

ただし、保証の範囲外だった場合、ディーラーでの修理は費用が高くなる傾向があることは覚えておきましょう。

修理費用を抑えたい場合は、カー用品店に相談してみましょう。

カー用品店は、幅広いメーカーの部品が取りそろえてあり、自身の車に合う部品を選択できます。
ただし、カー用品店は修理が専門の業者ではないため、修理の内容によっては対応できない可能性もあります。

また、整備工場では幅広い故障原因の修理に対応してもらえます。

費用面では、ディーラーより安くなるケースが多い反面、修理の品質に関しては各工場によって差が出ます。
高い技術を持った整備士を抱えている整備工場もありますが、事前に口コミなどで情報を調べておくとよいでしょう。

まとめ

車のエアコンは、夏場や冬場の車内で快適に過ごすためには欠かせない装備です。
真夏日や真冬日にエアコンが効かない車に長時間滞在するのは命の危険が伴います。

突然エアコンが効かなくなるリスクを減らすためにも、定期的に車のメンテナンスを行い、エアコンフィルターを交換することが大切です。

また、突然車のエアコンが効かなくなった場合は、ここで紹介した内容を参考に落ち着いて対応しましょう。