バッテリー上がりが起きた車、どのような対処法がある?症状や原因を解説!
バッテリー上がりによって車が動かなくなってしまうことは、車を運転している人であれば誰でも起こり得るトラブルです。
正しい対処法を知らない方は、いざという時に対処法がわからずパニックになってしまいます。
この記事でバッテリー上がりはどのような原因で起こるのか、バッテリー上がりの症状、突然のバッテリー上がりが起こったときの応急処置や対処法を紹介します。
もしものときのために、的確な対応がとれるようにしておきましょう。
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INDEX
車のバッテリー上がりとはどのような状態?
車のバッテリーとは、エンジンの回転を活用して生み出される電気を貯めておく電池を指します。
車はこのバッテリーの電気を利用して、エンジンをスタートさせたり、ライトを付けたりしています。
「バッテリー上がり」とは、この貯留されている電気が非常に少ない状態を指します。
バッテリー上がりにはどのような症状と原因がある?
バッテリー上がりになってしまうと、どのような症状が起きるのでしょうか。
バッテリーあがりの原因とともに紹介します。
バッテリー上がりが起こると発生する症状
まず、バッテリー上がりになってしまうと、エンジン始動の役割を担うスターターモーターが動かないため、エンジンがかかりません。
ヘッドライトやウインカーなども点灯しなくなります。
さらに、バッテリーに貯留された電気で作動するカーナビゲーションシステムやドライブレコーダーなどの電装品も使用できなくなります。
つまり、車が全く動かなくなってしまうのです。
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バッテリー上がりが起こる原因は?
バッテリー上がりは、いくつかの原因で起きます。
最も多いのは、エンジンが停止している状態でヘッドライトやスモールライト、ハザードランプなどの点灯類を点灯し続けた結果、バッテリー上がりが起きるケースでしょう。
また、ドアを開けたときルームランプが点灯する設定にしていると、エンジン停止後に半ドアの状態のまま車から離れてしまうことも、バッテリー上がりが起きる原因となります。
さらに、エンジンを停止した状態で、カーナビを使ってテレビや映画を観たり、音楽を聴いたりすることも、バッテリー上りが起きる原因の一つです。
上記以外にも、「あまり車を動かしていない」「バッテリーが古い」「メンテナンスを怠っていた」などの原因でバッテリー上がりが起きます。
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バッテリー上がりの対処法とは?
できれば避けたいバッテリー上がりですが、起きてしまった際の4つの対処法として、
- ロードサービスの利用
- 付き合いのあるディーラーや整備工場へ依頼
- ジャンプスターターを使用
- ジャンピングスタートの実行
を紹介します。
ロードサービスの利用
「ロードサービス」とは、車が動けないトラブルの際に作業スタッフが駆けつけてくれるサービスのことです。
ロードサービスを提供している組織としては、一般社団法人日本自動車連盟(JAF)や日本ロードサービス株式会社(JRS)などがあります。
会員であれば、バッテリー上がりに無料で対応してくれます。
付き合いのある自動車ディーラーや自動車整備工場へ依頼
車を購入したり整備などで付き合いのあるディーラーや自動車整備工場へ電話し、バッテリー上がりへの対応をお願いすることも一つの方法です。
ジャンプスターターを使用
「ジャンプスターター」とは、バッテリー上がりが起きた車につなぐことで、エンジン始動が可能となる装置です。
ジャンプスターターはカー用品店やネットで5,000円~10,000円で購入できます。
一台車に積んでおけば、万一のバッテリー上がりでも、慌てずにすみます。
ジャンピングスタートの実行
「ジャンピングスタート」とは、別の車の電気をもらい、バッテリー上がりが起きた車のエンジンを始動させる方法のことです。
他の車の電気を借りるためには、黒色と赤色のケーブルがセットになった「ブースターケーブル」が必要です。
以下では、ジャンピングスタートの実行手順を紹介します。
1.電気提供車とバッテリーが上がった車のバッテリー装着位置を確認します。
併せて、両車のバッテリーのサイズも確認しましょう。
電気提供車のバッテリーの方が小さい場合は、ジャンピングスタートができない恐れがあります。
2.確認した両車のバッテリー位置を考慮し、電気を提供できる車をバッテリー上がりが起きた車の隣に停車させます。
エンジンを切り、パーキングブレーキをかけましょう。
両車のバッテリーをブースターケーブルでつなぎますから、可能な限り両車の距離を血がづけるのがポイントです。
3.ブースターケーブルで両車のバッテリーをつなぎます。その際の順序は以下の通りです。
- バッテリー上がりが起きた車のバッテリーの「+(プラス)端子」に、ブースターケーブルの「赤色ケーブル」の片側をつなぎます。
- 「赤色ケーブル」のもう片側を、電気提供車のバッテリーの「+(プラス)端子」につなぎます。
- 電気提供車のバッテリーの「-(マイナス)端子」へ、ブースターケーブルの「黒色ケーブル」の片側をつなぎます。
- 「黒色ケーブル」のもう片側を、バッテリー上がりが起きた車の「バッテリーから離れている金属部分(エンジン本体やフレーム)」へつなぎます。
- 電気提供車のエンジンを始動し、エンジン回転数を若干高く維持するようにアクセルを踏みます。
- バッテリー上がりが起きた車のエンジンを始動させます。
バッテリー上がりが起きた車のエンジンが始動すれば、電気提供車のエンジンを停止させてから、ブースターケーブルをつないだ順序と逆の順序で外しましょう。
ジャンピングスタートは、あくまでもバッテリー上がりが起こっている車のエンジンを始動させるための応急処置的な側面があります。
そのためエンジン始動後は、できるだけ早く自動車ディーラーや自動車整備工場などで、バッテリーの点検をしてもらうことが大切です。
バッテリーの寿命はどのくらい?
バッテリー、使用状況などによって劣化の進行度には大きな差が出るため、あくまでも参考ですが、ガソリン車の平均的なバッテリーの寿命は2~3年ほどです。
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バッテリーの交換時期
バッテリーが弱ってくると、車にさまざまな症状が現れます。
- エンジン回転数のアップダウンによってヘッドライトなどの明るさに違いがある
- パワーウィンドウの開閉速度がゆっくりしてきた
- スターターモーターを回した際にエンジンがスムーズに始動しなくなった
などの症状は、バッテリーの交換の目安といえるでしょう。
また、3年以上バッテリーを使い続けているのであれば、バッテリー上がりを予防する観点から、バッテリー交換を検討することをおすすめします。
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まとめ
車のバッテリー上がりは、貯蔵されている電気が少ない状態を指します。
バッテリーあがりが起きるとエンジンをかけられず、車を動かせない状態に陥ってしまいます。
バッテリー上がりを起こさないためにも、車を離れる際にライトやウインカーなどが付けっぱなしになっていないかを必ず確認しましょう。
また、自分の車のバッテリーの使用期間を把握し、3年以上使用しているのであれば、交換を検討しましょう。
また、バッテリー上がりが起きてしまった場合を想定し、準備しておくことで、万が一の際も落ち着いて的確な処置ができるでしょう。
応急処置に自信がない人は、JAFなどのロードサービスに加入しておくことをおすすめします。