エンゲル係数とは?食費や消費支出の目安を年収別・世帯人数別に紹介!

エンゲル係数は、家庭の消費支出に対して食費が占めている割合を表し、生活のゆとりを判断する指標の1つです。

エンゲル係数が高いと、食費以外の住居費・洋服代・娯楽費に回せるお金が少なく、生活にゆとりがないと判断できます。

この記事では、エンゲル係数の計算方法や、年収別・世帯人数別のエンゲル係数の目安を紹介します。

自分のエンゲル係数を確認し、食費を見直しましょう。

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エンゲル係数とは?

エンゲル係数とは、消費支出に対して食費が何%を占めているかを表したものです。

以下の計算式で算出できます。

エンゲル係数(%)=(食費÷消費支出)×100

なお、食費には野菜・肉などの自炊に用いた食材費だけでなく、外食費・飲料代も含まれます。

食費は生命維持に欠かせない費用であり、洋服代や娯楽費などよりも優先してお金を使う項目です。そのため、収入が低くなるほど食費以外に使えるお金が少なくなり、消費支出に対して食費が占める割合が大きくなります。

つまり、エンゲル係数が高いほど生活水準が低く、エンゲル係数が低いほど食費以外にも十分にお金を使えるゆとりのある生活ができているという見方が一般的です。

家庭のエンゲル係数を計算し平均値と比較することで、食費がかかりすぎていないか確認できます。

ただし、エンゲル係数は食品が値上がりすることで上昇する傾向もあるため、エンゲル係数にこだわりすぎるのではなく、ストレスにならない範囲で食費を見直すことが大切です。

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年収別エンゲル係数の平均

総務省の2022年の家計調査結果によると、年収別の食費・消費支出エンゲル係数は下表のとおりです。

年収食費消費支出エンゲル係数
200万円未満5万2,569円16万1,170円32.6%
200万円~250万円未満5万8,698円18万7,295円31.3%
250万円~300万円未満6万1,679円19万6,911円31.3%
300万円~350万円未満6万6,504円22万3,809円29.7%
350万円~400万円未満6万9,892円23万6,584円29.5%
400万円~450万円未満7万3,157円25万5,079円28.7%
450万円~500万円未満7万4,711円26万2,172円28.5%
500万円~550万円未満7万3,146円26万8,083円27.3%
550万円~600万円未満7万4,793円26万9,749円27.7%
600万円~650万円未満7万6,287円28万4,780円26.8%
650万円~700万円未満7万8,337円29万7,988円26.3%
700万円~750万円未満8万1,772円30万3,956円26.9%
750万円~800万円未満8万3,517円30万6,489円27.2%
800万円~900万円未満8万8,056円34万7,923円25.3%
900万円~1,000万円未満8万9,512円38万4,580円23.3%
1,000万円~1,250万円未満9万7,141円42万2,121円23.0%
1,250万円~1,500万円未満10万2,045円45万0,476円22.7%
1,500万円以上11万5,072円53万7,898円21.4%

年収が上がるほど消費支出や食費が高くなっていることが読み取れます。

その一方で、年収が上がるほどエンゲル係数が下がっており、年収200万円未満と年収1,000万円以上では、約10%の差が生じています。

年収300万円未満まではエンゲル係数が30%を超えており、食費以外に回せる金額は11万~16万円程度です。
年収600万円以上では、エンゲル係数が25%前後になっており、食費以外に回せる金額は20万円を超えています。

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世帯人数別エンゲル係数の平均

総務省の2022年の家計調査結果によると、世帯人数別の食費、消費支出、エンゲル係数は下表のとおりです。

世帯人数食費消費支出エンゲル係数
2人6万7,573円25万5,318円26.5%
3人8万0,554円30万4,339円26.5%
4人8万8,102円33万0,355円26.7%
5人9万6,968円35万7,187円27.1%
6人以上10万7,578円36万1,307円29.8%

表から、世帯人数2〜5人まではエンゲル係数が27%前後であり、世帯人数が増えてもエンゲル係数に大きな差は生じていませんが、世帯人数が6人以上になると、約30%まで上昇することがわかります。

毎月の食費の割合を抑える方法

年収に対して食費が占める割合が大きい場合、食費以外に回せるお金が少なくなってしまいます。
趣味や娯楽を十分楽しむためには、食費を節約する方法も有効です。ここからは、毎月の食費を減らす方法を紹介します。

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食費の予算を決める

食費を抑えるためには、まず予算を決めることが大切です。

2022年のデータによるとエンゲル係数の平均値は26%程度です。
平均値と比較しつつ、消費支出の25%〜30%になるように、1ヶ月あたりの食費の予算を決めましょう。例えば、消費支出が20万円であれば、5〜6万円程度が食費の予算の目安となります。

予算を決めるときは、ストレスにならない程度の金額にすることがポイントです。

食事は健康にも影響を与えるため、極端に減らすのではなくお菓子や飲料などから節約していきましょう。

外食やコンビニでの買い物を控える

外食やコンビニでの買い物を控えて自炊を中心とすることで、食費を抑えられます。

ただし、一切外食しない、コンビニに行かないなどの過度な制限はストレスになる可能性があるため注意が必要です。

ある程度予算を決めておき、疲れているときや忙しいときなどは、適度に外食・コンビニでの買い物も取り入れることをおすすめします。

ほかにも、職場や外出先にマイボトルを持参することを習慣にすれば、コンビニ・自動販売機でつい飲料を買ってしまうことを防げます。

食費を抑えたいときは飲料代の節約から始めるとよいでしょう。

買い物リストに沿って買う

スーパーなどに買い物に行くときには、買い物リストを作成してから行くことで無駄な買い物を防げます。

スーパーに行く前に冷蔵庫の中身をチェックして、必要な食材をリスト化しましょう。
このとき、1週間の献立をおおまかに考えておくことで、無駄な食材を購入せずに済みます。

買い物リストは、買い忘れの対策としても有効です。

まとめ買いで買い物回数を減らす

まとめて食材を買うことを意識することでスーパーに行く回数を減らせます。

スーパーに行く回数を週1〜2回に制限すれば無駄な買い物を防止でき、食費の節約につながります。

ただし、まとめ買いするときには使い切れる量を買うことがポイントです。

賞味期限が短いものを多く買ったり、食べ切れないほどの食材をまとめて買ったりしてしまうと、買った食材が無駄になってしまうため注意しましょう。

食材を無駄にしない

買った食材は、賞味期限が切れる前に使い切りましょう。
複数の献立に使い回せる食材を中心に買うことで使い切りやすくなります。

冷凍保存できるものは、早めに冷凍することで長持ちさせられます。

また、余った食材のみで工夫して料理することも意識しましょう。

みそ汁や野菜炒めなどを作れば、中途半端に残った食材もおいしく食べられます。

まとめ

エンゲル係数は、消費支出における食費の割合を表したものです。

生活水準を判断する指標の1つであり、エンゲル係数が低いほど食費以外に回せるお金が多く、ゆとりのある生活ができていると判断できます。

エンゲル係数は年収・食材の価格・世帯人数などによって変化するものの、総務省の2022年の家計調査結果によると25%〜30%が目安となっています。

自分のエンゲル係数を算出し、食費がかかりすぎていないかを確認してみましょう。

※参考元:統計局ホームページ/統計FAQ 19A-Q12 エンゲル係数

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