エンジンブレーキを使いすぎるとどうなる?使い方や使うべきタイミングを紹介
車に乗る皆さんは、「エンジンブレーキ」という言葉を聞いたことがありますか?
「普段からエンジンブレーキ使いまくってます!」という方もいらっしゃれば、
「エンジンブレーキ?何それ?」「聞いたことあるけど、使い方がうまくわからない」という方もいらっしゃるでしょう。
じつはこのエンジンブレーキ、使うことで車の燃費が良くなるなどのメリットもあるのですが、使いすぎるとデメリットもあるんです。
この記事では、エンジンブレーキの使いすぎによるデメリット、使うときの注意点や使うタイミングについて解説します。
「車の燃費を良くしたい」「事故なく安全運転でドライブを楽しみたい」方々、ぜひ最後までお読みください。
INDEX
エンジンブレーキを使いすぎると、どんなデメリットがある?
エンジンブレーキは使い方を間違えると、
- トランスミッション(CVT)が故障しやすくなる
- 後続車が減速に気付きにくい
というデメリットがあります。
デメリット①:トランスミッションが故障しやすくなる
高速道路の運転中など、スピードがかなり出てエンジンの回転数が上昇している状態で、いきなりエンジンブレーキを使うと車への負荷が大きくなります。
オートマ車においては、このようなエンジンブレーキの使い方をすると、トランスミッション(CVT)の故障につながりやすいです。
ちなみにトランスミッションの修理費用は、20万円前後から場合によっては100万円ほどになる、と言われています。
高速道路やスピードが出やすい山道などをよく運転される方で、エンジンブレーキを頻繁に使用する方は、定期的に検査をしておきましょう。
デメリット②:後続車が減速に気付きにくい
エンジンブレーキの使用中、ブレーキランプは点灯しません。
したがって、後続車の運転手は、あなたが減速していることを認識しづらいです。
最悪の場合、「減速せずにこのまま運転して良さそうだ」と思い込み、あなたとの車間距離が近づき接触事故を起こしてしまう可能性もあります。
車への負担を減らし燃費を良くする、事故のない安全運転を考慮すると、減速するときはエンジンブレーキとフットブレーキを併用した方が良いですね。
エンジンブレーキを使うときの注意点
エンジンブレーキを使用するときの主な注意点は、
- ギアを切り替えるときは1段ずつ低くする
- エンジンブレーキだけに頼らない
です。
注意点①:ギアを切り替えるときは1段ずつ低くする
そもそもエンジンブレーキの使い方は、
- 使い方①:アクセルペダルから足を離す
- 使い方②:シフトダウンする(ギアを1段ずつ低いギアに切り替える)
という2つです。
この使い方②つ目「シフトダウンによってエンジンブレーキを使う」際、ギアを切り替えるときには1段ずつ低くしましょう。
「D」→「2」→「L」のように1段ずつ順に切り替えるイメージです。
理由は、ギアを「D」→「L」にいきなり切り替えると、エンジンの回転数が急に上昇することになり負担が大きくなるためです。
なるべく故障を防ぐためにも、エンジンブレーキを使うときは、ギアを1段ずつ順に切り替えましょう。
注意点②:エンジンブレーキだけに頼らない
エンジンブレーキを使用するとき、エンジンブレーキだけで停止しようとせず、フットブレーキも併用し減速・停止しましょう。
理由は、エンジンブレーキの減速力だけでは、減速・停止するのに時間がかかるからです。
「エンジンブレーキを使ってるし、次第に止まるだろう」と油断していると、前方を走る車と衝突したり、スピードが十分に減速しておらずカーブを曲がりきれなかったという事態につながりかねません。
まずはエンジンブレーキを使い車を減速させ、その後フットブレーキでスピードを調整する減速・停止方法にて、事故を防ぎましょう。
エンジンブレーキを使うべきタイミング4選
エンジンブレーキを使うべきタイミングを確認しておきます。
エンジンブレーキを使うべき主なシーンは、以下です。
- 長い下り坂
- 滑りやすい路面や山道での減速
- 高速道路での減速
- 信号前での減速
長い下り坂
スピードが出やすい長い下り坂において
- 道がカーブする
- 停止する
ときは、エンジンブレーキをメインに使用しながら減速し、フットブレーキにてスピードの微調整を行いましょう。
そうすることで下り坂を安全に走行することができます。
滑りやすい路面や山道
滑りやすい路面での減速においても、まずはエンジンブレーキを使用し、タイヤの滑りを防止しましょう。
また「信号が少ない」「真っ直ぐの一本道で運転しやすい」山道なども、スピードが出やすいですよね。
スピードが出過ぎていると感じたら、長い下り坂のときと同様に、エンジンブレーキにて減速し、フットブレーキにてスピードの微調整を行いましょう。
山道の運転では、とても事故が多いです。
事故を防ぐためにも、エンジンブレーキとフットブレーキをうまく併用することが大切になります。
高速道路での減速
高速道路の運転においても、「減速する」「道路がカーブになっている」ときは、まずはエンジンブレーキにて減速し、その次にフットブレーキにてスピードを微調整した方が良いです。
フットブレーキばかりに頼ってしまうと、ブレーキパッドへの負担も大きくなってしまいます。
また高速道路の運転時において、フットブレーキにて急に減速をすると、後続車の減速が間に合わず追突事故が起きてしまう可能性もあります。
このような事故を防ぐためにも、「減速が必要だ」とわかった時点でエンジンブレーキを使い減速をはじましょう。
信号前での減速
一般道を運転時に前方の信号が赤と分かったら、エンジンブレーキにて減速しましょう。
その後、フットブレーキでスピードを調整すれば、燃費も良くスムーズに停車することができます。
エンジンブレーキのメリット
最後に、エンジンブレーキを使うメリットを解説します。
メリットは、
- ベーパーロック現象・フェード現象などを防ぐ
- 車の燃費が良くなる
です。
そもそもベーパーロック現象・フェード現象とは、どちらともブレーキを踏んでもブレーキが効きにくくなる現象です。
この現象が起こる原因は、フットブレーキの使い過ぎによる部品の消耗になります。
したがって、フットブレーキの使い過ぎ及び部品の消耗を防ぐためにも、エンジンブレーキも使用することがとても大切になるのです。
またエンジンブレーキを上手に使いこなせば、車の燃費も良くなります。
理由は、アクセルペダルから足を離すことで、燃料であるガソリンがエンジンに供給されない、つまり燃料の消費量を抑えられるからになります。
エンジンブレーキをうまく使うことで、車の燃費も改善されますし、安全運転にもつながります。
エンジンブレーキをうまく使いこなし、安全なカーライフを
エンジンブレーキを使いこなすことで、車の燃費が良くなるだけではなく、高速道路や長い下り坂、山道などの走行時の事故を防ぐことができます。
ただ一方でブレーキランプが点灯せず減速していることが後続車に伝わりにくいため、後続車との接触事故が起きてしまうリスクもあります。
そのような事故を防止するためにも、エンジンブレーキとフットブレーキを併用し、あなた自身も周りの後続車も安心できるカーライフを実現しましょう。