車のキーが回らない原因はハンドルロックだけではない?考えられる原因と対策について解説!

車のエンジンをかける際に、キーを回そうとしたものの、回らなかった経験がある人もいるのではないでしょうか。

力を入れてキーを回そうにも全く回らず、さらにハンドルも動かない状況は、車に乗り慣れていない初心者に起こりやすいトラブルです。

キーが回らない主な原因としては、ハンドルロックの作動が挙げられますが、ハンドルロックではない可能性も考えられます。

この記事では、車のキーが回らないトラブルの原因と対策を解説します。
急なアクシデントが発生したときに備えて把握しておきましょう。

関連記事:車のエンジンがかからない!対処法と修理費用の相場を紹介

そもそもハンドルロックとは何?

車のハンドル、運転席イメージ

ここでは、ハンドルロックとはどのような状態なのかを解説します。

ハンドルロックの概要

ハンドルロックとは、キーが挿し込まれていない状態でハンドルを動かすと、車が異常を検知して操作ができないようにハンドルを固定するシステムです。

なお、キーが挿し込まれていない状態とは、エンジンがかかっていない状態を指します。

ハンドルロックは車の盗難防止を目的とした機能です。
ドアのロックが破られた場合でも、ハンドルロックの作動時には自走が困難になります。

キーが回らない仕組み

ハンドルロックは、キーシリンダー(キーを挿し込む所)の突起部分がステアリングシャフトの受け穴の部分にはまると作動します。

ステアリングシャフトとは、ハンドルからタイヤを曲げる機構までつながっている軸のことです。
ステアリングシャフトによって、ハンドル操作がタイヤに影響する仕組みになっています。

なお、キーをキーシリンダーに挿し込まないスマートキータイプの車でも、エンジンがかかっていないままハンドルを動かすと、ハンドルロックが作動します。

関連記事:低速でハンドルを切ると発生する異音の原因と対処法について解説

意図せずハンドルロックがかかりやすいケース

意図せずハンドルロックがかかりやすいケースとして挙げられるのが、駐車後や車の乗り降りをする際です。

例えば、駐車してエンジンを切った後で、タイヤを真っ直ぐにしようとハンドルを回すだけでもハンドルロックがかります。
ほかにも、駐車後にハンドル部分を掴みながら降りてしまったり、エンジンをかける前にお子さまがハンドルに触ってしまったりなどもハンドルロックがかかる原因になりやすいでしょう。

ハンドルロックの解除方法

ハンドルロックを解除する手順は以下の通りです。

  • キーをキーシリンダーに挿し込む
  • ハンドルを小刻みに左右に動かしながらキーを回す

なお、力を込めて無理やりキーを回すのは避けましょう。
キーやキーシリンダーを破損・変形させる可能性があるためです。

スマートキーの場合でも同様の手順です。スマートキーを身につけた状態で、ハンドルを左右に動かしながらプッシュスタートのボタンを押します。
解除されるとハンドルが動くようになり、エンジンの作動も可能です。

関連記事:車のバッテリーの寿命はどのくらい?長持ちさせる6つのコツを紹介!

ハンドルロック以外で車のキーが回らない原因とは

車の鍵

ハンドルロック以外にもキーが回らない場合があります。

考えられるいくつかの原因と対策を紹介します。

バッテリー上がり

車のバッテリーが上がっているとエンジンはかかりません。
バッテリー上がりの主な原因は、ライト類の消し忘れやバッテリーの寿命などが挙げられます。

バッテリー上がりを起こしてしまった場合は、ブースターケーブルを使用し、ほかの車のバッテリーとつないで始動させる対処法があります。

寿命以外でも、一度上がってしまったバッテリーは弱っていることが多いため、早めに車の専門店に相談しましょう。

関連記事:バッテリー上がりが起きた車、どのような対処法がある?症状や原因を解説!

キーの摩耗

キーは使用し続けると突起部分が摩耗していきます。
変形・破損していると、キーシリンダーとかみ合わなくなってしまい、ハンドルが回らない原因になり得ます。

なお、キーだけではなく、キーシリンダー側が摩耗・変形している場合もあります。

シリンダーが摩耗している場合は交換が必要になるため、ディーラーや自動車整備工場に相談しましょう。

スマートキーの場合は、電池が切れているとエンジンを作動できません。

一時的な対処としては、スマートキーをプッシュスタートのボタンに近づけながら始動するとエンジンがかかる可能性があります。

しかし、基本的には、完全に残量がなくなる前に電池交換することを心掛けましょう。

電池の交換方法は自身で行うことも可能ですが、自身で電池交換するのが難しい場合は、ディーラーやカー用品店、ガソリンスタンドなどに依頼しましょう。

シフトポジションの位置が不適切

オートマチック車の場合、シフトレバーがP(パーキング)以外の位置にあるとキーは回りません。
エンジンをかける場合は、必ずPの位置にシフトレバーがあることを確認しましょう。

なお、マニュアル車の場合は、N(ニュートラル)の位置にしてください。

また、プッシュスタートの車は、フットブレーキを踏んでいる状態でボタンを押さないとエンジンがかからない仕組みのため、ボタンを押し忘れないように注意しましょう。

キーが回ってもエンジンがかからないケース

キーは回ってもエンジンがかからない場合に考えられる原因を紹介します。

ガス欠

ガソリンが空になっているとエンジンはかかりません。ガス欠を起こさないよう定期的な給油を心掛けましょう。

なお、ガソリンがまだ多く残っていることを確認していたにも関わらず、すぐにガス欠になった場合は、どこからか漏れている可能性があります。すぐにディーラーなどに連絡しましょう。

関連記事:クルマが走るにはエネルギー補給が必要 給油の初心者マニュアル

電気系統の故障

スターターモーターやオルタネーターなどの電気系統の部品が故障している場合も、エンジンはかかりません。

スターターモーターとは、エンジンをスタートさせるためのモーターで、オルタネーターは車の各所で必要な電気を作っている発電機です。

専門的な知識がない場合、電気系統の故障を見分けることは困難なため、少しでも故障が疑われる際は専門家に相談しましょう。

エンジンがかからないトラブルを未然に防ぐ方法

キーが回らない、エンジンがかからないなどのトラブルが起こらないように日頃から対策を取ることも大切です。

スペアキーを用意しておく

スペアキーを常に用意しておくと、メインキーが摩耗していた場合に対処できます。
ほかにも、インロックしてしまった際にも役に立ちます。

さまざまなトラブルに対処するためにも、スペアキーはすぐ取り出せる場所に置くようにしましょう。

定期点検を行う

ガソリンの残量やスマートキーの電池などは自身で簡単に確認できる箇所です。

店舗によっては、ガソリンを給油した際にサービスやキャンペーンなどでバッテリーのチェックを行ってくれる場所があります。

事前にサービスに対応しているか確認した上でお店に行くようにしましょう。

なお、車本体の状態によってエンジンがかからない場合は、専門家に見てもらう必要があります。
定期的にチェックしてもらうことで、急なトラブルを防止できる可能性が高まります。

まとめ

車のキーが回らないと焦ってしまう人は多いでしょう。
原因がハンドルロックであれば、ハンドルを左右に小刻みに動かしながらキーを回すことで簡単に解除可能です。

しかし、キーが回らない原因がハンドルロックではない場合は、すぐに解決できない問題を抱えている可能性があります。

考えられる原因としては、バッテリー上がりやキーの摩耗、電気系統の故障などがあります。

すぐに解決できない際は、ロードサービスに依頼して対処しましょう。

エンジンがかからないトラブルを防ぐためには、スペアキーを用意したり、ガソリン・電池の確認を行ったりなど、自身でできる対策を行うことも大切です。

さらに、専門的なチェック項目に関しては、ディーラーやガソリンスタンドなどで定期点検をするようにしましょう。

この記事を書いた人

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