軽自動車のバッテリー交換の目安はいつ?業者とセルフの相場も紹介

「最近、エンジンのかかりが悪い」「ヘッドライトが持続的に点灯しない」など、自動車の調子が悪い場合、バッテリー交換のサインかもしれません。

しかし、具体的な症状があるときは交換にいたりますが、症状がなくバッテリーそのものの寿命が迫っていることは、なかなかわからないものです。

バッテリー交換の目安、タイミングはいつ頃なのでしょうか。

この記事では、バッテリー交換の目安時期やバッテリー交換の判断基準、交換にかかる費用などを詳しくみていきますのでぜひご参考にしてみてください。

関連記事:中古で人気の軽自動車は?中古で買う際のポイントやおすすめ車種を紹介!

関連記事:【2023年】人気の軽自動車ベスト25車種をおすすめランキングで紹介!選ぶポイントも解説!

バッテリーの種類とは?

自動車に搭載されているバッテリーにはいくつか種類があります。

  • 開栓型バッテリー
  • メンテナンスフリーバッテリー
  • ドライバッテリー
  • アイドリングストップ車専用バッテリー
  • ハイブリッド車用、補機バッテリー

たとえば、通常のものより軽量化されている「ドライバッテリー」はレーシングカーによく利用されています。

車の種類によって使われるバッテリーの種類は変わってくるのです。

一般的によく使われているのは「開栓型バッテリー」ですが、最近では「メンテナンスフリーバッテリー」も主流なものとなってきています。

中でも開栓型バッテリーは定期的なメンテナンスを必要とします。中に充填されているバッテリー液が、蒸発することで減少するからです。
もし、液が不足した状態で車に乗り続けてしまうとバッテリーが破裂して火災につながりかねません。

ただ、最近の製品は昔と比べて液の減りが遅いものが多くあります。そのため、バッテリーの平均寿命まで液を補充しなくてもよいケースもあるようです。

一方、メンテナンスフリーバッテリーは容器の密封性が高いため、開栓型よりも液体が蒸発しにくい特徴があります。そのため、中の液体の補充が必要ありません。

アイドリングストップ車専用バッテリーとは?

アイドリングストップとは、車が停止したときにエンジンが自動でストップする機能のこと。
つまり、エンジンの始動と停止を短時間で繰り返していることになるので当然バッテリーには大きな負担がかかってしまうのです。

また、エンジンが止まっているときにナビやドライブレコーダーへの電力供給もカーバッテリーが補っています。

アイドリングストップ搭載車における、カーバッテリーへの負担がどれほどのものか、こうしてみるとよく分かるかと思います。

そのため、アイドリングストップ車用のバッテリーの寿命は従来のもの(約2〜3年)より短く、約1年半程度と設定されています。これはメーカーの保証期間が、というものなのでこれより長い期間でも使用できます。

ただ車によっても変わるため、購入時に確認しておくのがよいでしょう。

関連記事:【おすすめ5選】高級車並みの装備と乗り心地の軽自動車とは

軽自動車のバッテリー交換時期の目安

軽自動車のバッテリーの寿命は、一般的に2〜3年程度といわれています。

ただ、バッテリーの寿命は、メンテナンスの頻度や車の運転の仕方の影響を受けます。
なかには、5年前後ほど寿命がもつケースもあるみたいです。

関連記事:車のバッテリー交換時期は?寿命や劣化のサイン、長く使うコツまで解説

バッテリーの保証期間とは

バッテリーには、保証期間があります。
保証期間とは、バッテリーを安全に使用できる期間のことです。

各車メーカーなどで異なりますが、2~3年の保証期間が付いていることが多いです。
そして、これが交換の目安となるケース
があります。

しかし、保証期間はメーカーが製品の品質や機能を保証する期間であることから、必ずしも2~3年で使用できなくなるということではありません。

バッテリーの保証期間が過ぎても使い続けられるケースもありますが、定期的に交換することを推奨されています。

またバッテリーの交換が必要となる時期は、車種によっても差が出てきます。

交換時期以外にバッテリーを交換した方がよいケース

目安となるバッテリー交換時期を迎えていなくても、バッテリーを交換した方がよいケースがあります。

ここでは、交換の判断基準となる車の不具合・症状についてみていきましょう。

ケース1:エンジンがかかりづらい

まず、エンジンがかかりにくくなった場合です。
なぜなら、バッテリーが弱っていることは、エンジンがかからないことと、大きな関係があるからです。

そもそもエンジンは、空気と燃料を混ぜた「混合気(こんごうき)」を燃焼させ動力を発生させています。
しかし、エンジン単体だけでは、燃焼に必要な着火作業を行わないのが一般的です。

着火作業は、火花を飛ばす役割のプラグが担いますが、そのためにはセルモーターを利用する必要があり、バッテリーが必須です。

バッテリーが弱っているとセルモーターが正しく作動せず火花を飛ばせません。

ケース2:窓の開閉がスムーズにいかない

窓の開閉がスムーズにいかない場合も、バッテリーの寿命を疑いましょう。

バッテリーが老朽化すると、パワーウィンドウの動きが鈍くなります。
パワーウィンドウとは、スイッチの操作によって開閉させられる窓のことです。

つまり、窓の開閉がスムーズにいかなくなった場合は、バッテリーが弱っている可能性があるのです。
ただし、この基準はパワーウィンドウが搭載されている車のみに該当し、窓の開閉を手動で行う車の場合は異なります。

ケース3:ヘッドライトの点灯が暗くなるときがある

停車した際にヘッドライトが暗くなるときは、バッテリー交換のサインの1つです。

ヘッドライトが暗くなっているか見分けがつきにくい場合は、走行中の明るさと停車時のライトの明るさを比較して判断するとよいでしょう。

なぜなら、走行中はバッテリーが充電されてライトは明るくなることが多いためです。

とはいえ、一概に交換が必要であるケースとは判断できず、電球自体の寿命や車体の電気供給が原因で起こる場合もあります。

関連記事:車のヘッドライト交換は自分でできる?交換方法と交換費用を解説

ケース4:アイドリングストップしない

アイドリングストップが正常に作動しない場合も、バッテリーが弱っている可能性があります。

アイドリングストップはバッテリー容量の10~20%の電力を使うとされており、何度も作動を繰り返すことで大きな負担がかかるといわれています。

そのため、バッテリーの弱さが顕著に現れる可能性があるでしょう。
信号待ちなどでアイドリングストップが作動しない場合は、バッテリーの交換を検討してみましょう。

ケース5:バッテリー本体に異常がある

バッテリー本体が膨らんだり、バッテリー液が濁ってきたりした場合も交換の目安です。
バッテリーを構成している電解質成分が劣化によって酸化し、本体の中でガスが発生し膨らみます。

また、バッテリー液は元々透明ですが、中にある極板が部分的に剥がれ落ちることで濁ります。
これらの症状が確認できる場合は、早急な交換が必要です。

ただし、バッテリー液には希硫酸が使われており危険性を伴います。

従って、膨らんでいたり液が濁っていたりするようであれば、
自分で交換しようとせず業者に相談することをおすすめします。

バッテリー交換をセルフでしたい!方法は?

バッテリーのセルフ交換は下記の手順です。

  1. エンジンを止めて、バッテリーのマイナス端子を取り外す。
  2. バッテリーのプラス端子を取り外す。
  3. バッテリーを固定しているステーを取り外し、新品のものへと取り替えて固定する。
  4. バッテリーのプラス端子を取り付ける。バッテリーのマイナス端子を取り付ける。

「ショートめがねレンチ」と呼ばれる工具で作業を行います。車の整備時にメジャーな工具です。

セルフ交換の注意点は?

文字だけをみてみると「簡単じゃないか」と思われるかもしれません。

しかし、もちろんリスクは伴いますし作業をするにも手間がかかります。
下記の注意点はその中の一部です。

メモリーがリセットされる

バッテリー交換を行うと、車のメモリーがリセットされることがあります
そのため、メモリーのバックアップを取っていた方がより安心です。

メモリーがリセットされると、いくつかの機能に関して再設定する必要があります。その一部は下記の通りです。

  • 時計
  • ラジオ
  • 日付、時刻
  • オート機能(パワーウィンドウなど)
  • バックモニター

端子の取り外し順

マイナス端子とプラス端子を取り外す際、順番を間違えないようにしましょう

もし、プラス端子を先に外そうとした場合。マイナス端子が取り付けられたままだと工具が金属に触れた瞬間、ショートしてしまいます。

そうならないよう、必ず端子はマイナスから外すようにしてください。

この取り付け時以外にも、セルフバッテリー交換には多くのリスクが伴います。
たとえば、正しくバッテリーが固定されていないミスなどです。

手間もかかるので、専門店に依頼した方がより確実かつ安心といえるでしょう。

軽自動車におけるバッテリー交換の費用相場

軽自動車のバッテリー交換における費用相場はどのくらいなのでしょうか。


ここでは、バッテリー交換における費用相場について解説するとともに、
業者に依頼した場合と自分で交換した場合の費用の違いについても解説します。

バッテリーの本体価格は3,000~20,000円程度

バッテリー自体の本体価格は3,000円~20,000円程度と、金額に幅があります。
理由は、アイドリングストップ機能の有無で価格に大きな差があるためです。

おおまかな価格帯は、以下です。

  • アイドリングストップ非搭載車用のバッテリー:3,000円〜10,000円程度
  • アイドリングストップ搭載車用のバッテリー:8,000円~20,000円程度

バッテリー交換を業者に依頼した場合の費用

業者にバッテリー交換を依頼した場合は、バッテリー本体価格に加えて技術料(工賃)が上乗せされます。
技術料は業者によって異なりますが、1,000円程度は必要でしょう。

ただし、ディーラーでバッテリー交換をする場合はメーカーの純正バッテリーを使用するため、
バッテリー本体価格が相場より高くなる可能性があります。

それ以外の業者に依頼する大きなメリットは、業者へ依頼することで交換後の車のトラブルが少なく、安心して乗り続けられるでしょう。

自分で交換した場合の費用


自分でバッテリー交換を行う場合は、バッテリー本体の購入費用のみ発生します。
価格帯は、4,000円〜40,000円内に収まることが多いです。

そして、業者に依頼する場合の技術料は発生しないため、コストを抑えられます。

しかし、取り付け方を誤ると故障の原因となりかねません。
車自体が動かなくなる可能性もあるため、バッテリー交換をする前に基礎知識を身に付けるようにしましょう。

また、使用済みのバッテリーは処分する必要がありますが、
業者へ依頼する場合には処分費用が発生するケースがあります。

自治体のごみ処理の規定に合わせて処分するか、
あるいは無料で処分してもらえる業者に依頼するようにしましょう。

廃バッテリーを買取してくれる業者もあるため、インターネットで調べてみるのもよいです。

軽自動車におけるバッテリーの選び方

まずは、以前使用していたバッテリーの型番を確認しましょう。
基本的に同じ型番を探して購入すれば間違いありません。

性能の高いバッテリーが欲しい場合は、下記の点を意識して選びましょう。

  • 外寸が同じであること
  • 端子が同じ位置についている

軽自動車のバッテリーを長持ちさせるためにできること

バッテリーを長持ちさせるポイントは、
車のエンジンが動いていない状態で電気を消耗するような行為を避けること、です。

例えば、

  • 停車した状態でヘッドライトを点灯させたままにしない

こちらは、みなさんもよくしてしまうのではないでしょうか。

停車した状態でヘッドライトを点灯させたままにすると、バッテリーが上がってしまいます。

充電されていないバッテリーのみに電力負荷がかかるため、劣化が早まってしまうのです。
基本的に、エンジンが動いている状態で電装品を作動させるようにしましょう。

軽自動車のバッテリーが上がったときの対処法とは?

もし軽自動車のバッテリーが上がってしまったら、以下3つの対処法を試してみてください。

対処法1:ロードサービスに救援を頼む

バッテリー上がりが起こった際は、ロードサービスに救援を頼みましょう。

サービスを提供している会社によっては、会員登録をしていなくても利用できる場合があります。

ただし、非会員である場合料金は割高になるケースもあるため注意しましょう。

対処法2:バッテリーを交換する

基礎知識があり、交換に慣れている方は自身でバッテリー交換をするのも1つの方法です。

交換の際は、プラス端子とマイナス端子をつなぐ順番や、工具が端子同士に接触して感電しないように気を付けましょう。

対処法3:ジャンプスターターを利用する

ジャンプスターターがある場合は、ケーブルを車のバッテリーにつなぎ電気を補充することで復活させられます。

また、他の車から電力を分けてもらいエンジンを始動させる「ジャンピングスタート」という方法もあります。

ただ、どちらもケーブルやスターターといった道具が必要です。

バッテリー上がり時に備えて、道具の購入を検討するのもよいかもしれません。

バッテリーが上がった際にしてはいけないこと

バッテリーが上がってしまった場合、慌ててしまいます。
ですが、間違った対処を行うと、さらにバッテリーが悪化してしまいますので、注意が必要です。

バッテリーが上がった時には、正しい対処を行うと同時に、悪化させる対処を行わないようにしましょう。
今後、バッテリーが上がった際の参考として、悪化させる要因を3点に絞って解説します。

  • 自分で対処する
  • 何度もエンジンスタートを試す
  • 長時間放置する

自分で対処する

正しい対処方法が分からない場合、無理に自分で対処しないほうがよいでしょう
きちんとした手順で、きちんとした工具がない状態で電装系に触れると感電する可能性があります。

バッテリーが上がってしまった場合は焦らず、落ちついてロードサービスへ連絡するなど正しい対応をしましょう。

何度もエンジンスタートを試す

数度、始動してみてもエンジンがかかる気配がなければそれ以上のエンジンスタートは控えた方がよいでしょう。

セルモーター(停まったエンジンを動かすための機能)の動作時は大量の電力を消費します。そのため、エンジンスタートを試みるほど、逆にエンジンがかかりづらい状態に陥ってしまうのです。

長時間放置する

長時間放置してしまうと自然放電によりさらにバッテリーの電圧が下がってしまいます
電圧が低下してしまうとバッテリーの劣化が進行、蓄電量が減ってしまいます。この減った蓄電量はどうしても元に戻ることはありません

また、この状態だとバッテリーが上がりやすくなっていますので早めのバッテリー交換が必要となります。

まとめ


一般的に軽自動車のバッテリー交換時期の目安は、2〜3年程度です。
とはいえ、エンジンがかかりにくい場合や、アイドリングストップが正常に作動しない場合はバッテリーが弱っている可能性があります。

バッテリーは、車を動かす上で大切な役割を担っています。

従って、定期的に点検することも大切です。

特に問題を感じていなくても、定期的に業者に確認してもらうようにしましょう。

この記事を書いた人

自動車ニュースのWEBマガジン

カーナレッジ編集部

カーナレッジはクルマの知識をわかりやすく提供する自動車ニュースメディアです。新車・中古車の最新情報やメーカー・ボディタイプ・メンテナンスなどの基本知識まで。自動車のことがすべて分かるWebマガジンです。

関連する記事

カテゴリーから記事を探す

error: このページの内容は保護されています。