残クレで得する人の特徴は?デメリットや契約前のチェックポイントを解説

マイカーローンの種類に、「残価設定クレジット/ローン」があります。
この制度は略して残クレと呼ばれます。

残クレのメリットを理解しておくことで、残クレを利用すると得する人の特徴が見えてきます。

この記事では、残クレの概要や残クレのメリット・デメリット、契約前に知っておきたいチェックポイントなどについて解説します。

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残クレで得する人

残クレとは「残価設定クレジット」の略称で、車の購入方法の一つです。

ローンの一種であり、現在では新車購入時の一般的な選択肢になっています。

残クレを選択した方が得する人は、ずばり下記のいずれかに当てはまる人です。

  • 手持ち資金はないが新車に乗りたい人
  • 数年間だけ車を利用する人

この章では残クレにすると得する人について、より詳しく解説しますが、その前に残クレとはそもそもなんなのかを説明します。

残クレとは

残クレとは「残価設定クレジット/ローン」の通称であり、ローンの一種です。

車を購入するには車両本体価格、オプション価格、法定費用を合計した購入費用を支払います。

残クレは購入する車の数年後の下取り査定額を残価とし、その金額を購入費用から引いて残りの額を一定期間で返済するという仕組みです。

利息を考慮せずに計算すると、購入費用300万円の車を5年間使用して手放したい場合、5年後の残価が100万円であれば、支払額は200万円ということになります。

なお契約終了後は、以下のいずれかの選択肢の中から選ぶ必要がある点を覚えておきましょう。

  1. 車を買い取る
  2. 車を返却して新しい車に乗り換える
  3. 車を返却して契約終了

では残クレについて理解したところで、得する人について見ていきましょう。

手持ち資金はないが新車に乗りたい人

新車

前述した例で考えると、残価として設定された100万円が頭金のような役割を果たしているといえます。

残クレを利用することで、自身の予算以上のグレードの車に乗れる可能性も出てくるでしょう。

数年間だけ車を利用する人

転勤族で、数年間だけ車を利用したい方も、残クレがおすすめです。
理由は、残クレの支払い期間を任期に合わせて設定することで、任期満了時に車を返却できるからです。

転勤したら、急遽車が必要になるケースも考えられるでしょう。
ただし、数年ごとに異動がある会社に勤めている場合は、数年後再度転勤になり、車が不要になることも考えられるでしょう。

残クレのメリットとデメリット

Business man thinking about merit and demerit

残クレで得する人の特徴を把握した上で、残クレの具体的なメリットやデメリットについても把握しておきましょう。

残クレのメリット

残クレの最大のメリットは、毎月の支払額を抑えられることです。

300万円の車を金利8%で、全額5年のディーラーローンで支払うと仮定した場合、以下のようなプランになります。

  • 金利総額:120万円
  • 支払総額:420万円
  • 月々の支払額:7万円

対して残クレは、仮に金利が同じ8%で、残価を100万円とした場合、以下のような支払いプランになります。

  • 金利総額:120万円
  • 残価:100万円
  • 支払総額:320万円
  • 月々の支払額:約5万3333円

他に、残クレのメリットとしては

  • 頭金なしでも新車に乗れる
  • 定期的に乗り換えが可能
  • 買取価格が保証されている

などがあります。

手元に十分なお金がなく、多額のローン支払いができない場合でも新車に乗ることができるというのは残クレの最大の特徴と言えるでしょう。

残クレのデメリット

残クレにはメリットがある一方で、デメリットもあります。

まず車の使い方が制限される点は、デメリットの一つといえるでしょう。

前述した残価100万円はディーラーとの約束事ではありますが、ユーザーも100万円の価値を残せるような使い方をする必要があります。

車に傷を付けないことや、車の部品を極力消耗しないような乗り方を心がけることなどが大切です。

上記事項が守られていない場合は、100万円から価値が下がってしまう可能性も考えられます。

また車内での喫煙や、車用香水の常用なども避けた方が良いでしょう。

もし数年後の査定額が契約の残価に届かない場合には、追金が発生します。

これらを踏まえ、残クレのデメリットとして考えられるのは下記の通りです。

  • 支払い総額が他のローンより高くなる可能性がある
  • 事故や走行距離次第で追加料金がかかる場合がある
  • カスタマイズができない
  • 乗り換えの際に基本的に同じメーカーしか選べない

残クレを組む前にチェックしておくべきこと

チェックリスト

残クレを組む前に、下記についてきちんと確認しておきましょう。

  • 残クレ以外に良い購入方法がないか
  • 設定された残価は適切なのか

ローンの金利はディーラーやメーカーによって異なります。

契約前に「通常のローンと残クレ」の比較はもちろん「メーカーによる金利の違い」や「自分の生活スタイルに合ったローンの組み方はないか」など、さまざまな視点から調査を行いましょう。

そのために複数のディーラーやメーカーで見積もりを出してもらうことがおすすめです。

また、設定された残価の確認も大切です。

残クレで設定された残価と、中古車の買取相場を比較してみましょう。

例えば残クレで「3年後の残価30万円」と設定されていても、3年後の買取相場では50万円だったという場合もあります。

「残クレで得する人」も注意すべき点

残クレで得する人として手持ち資金はないが新車に乗りたい人」「数年間だけ車を利用する人などをご紹介しました。
しかし、これらの条件を満たしていても、注意すべき点があります。

詳しく解説します。

金利が購入費用全体にかかる

金利が購入費用の全体にかかる点は、注意しましょう。

例えば、購入費用300万円の車をローン期間5年、残価100万円で契約した場合、金利は購入費用300万円全体にかかります。
残価は5年後の査定額の約束であり、実際に支払った金額ではないためです。

200万円にかかる金利と勘違いしていると、自身の想像以上に費用が必要になることに慌ててしまう可能性があるでしょう。

車の売却先を選べない

残クレの契約期間が終了した際、契約したディーラー以外に売ることはできません。

残クレの残価に関しては、比較的安い傾向にあります。

また乗っている車が期間中に映画やドラマなどで使われて人気が爆発し、価値が極端に上がったとしても、残価は変わりません。

こういったリスクがある点は、把握しておくべきといえるでしょう。

残クレ中に転居になった際の対応

残クレ期間中に転居が決まった際は、手続きが大変かもしれません。

赴任期間5年の予定が、4年で異動辞令が発令されることも考えられますよね。

残クレ期間中に転居することが決まった際には、まず残クレを契約したディーラーに連絡しましょう。
その上で、転居先で迎える最終支払い後の車の処分方法を、契約したディーラーに相談する必要があります

こういった手続きの手間がかかる可能性がある、ということも覚えておきましょう。

残クレ以外の車の購入方法

残クレのメリットやデメリット、また契約時の注意点などを把握した上で自身に合っていないと感じた場合は、別の購入方法を選ぶのがおすすめです。

ここからは、残クレ以外の車の購入方法について詳しくご紹介します。

ディーラーローン

ディーラーローンは、その名の通りディーラーで組むローンのことです。
金利相場は比較的高い傾向がありますが、ローンを組みやすい点が特徴として挙げられます。

組みやすい理由は、ローン対象の車を担保としているからです。
万が一返済が滞った際には、ディーラーが車を引き上げます。

銀行のマイカーローン

銀行のマイカーローンは、資金使徒を車の購入や車関係に限定したローンです。
金利が比較的低く設定されている点、がメリットといえます。

ただし、ローン審査が厳しい傾向がある点は覚えておきましょう。

金利も比較的に安いため、総支払額を抑えたい人に、おすすめのローンといえます。

サブスク/カーリース

実際には「購入」ではなく「利用」になりますが、サブスクやカーリースを利用するのも、おすすめです。
いずれも契約期間内の車検、任意保険、各種税金などが毎月の支払額に組み込まれているため、納車後に負担するのは駐車場代や燃料代などだけで済みます。

なお契約期間終了後は「車を買い取る」「他の車に契約しなおす」「返却する」などの中から選びます。

また会社によっては、再リースすることも可能です。

まとめ

この記事では、残クレの概要やメリット・デメリット、残クレで得する人の特徴などについてご紹介しました。

残クレは「残価設定クレジット/ローン」を略した言葉です。
車の数年後の査定価格を残価とし、購入費用から残価を引いた残りの金額をローンで支払う、という点が特徴として挙げられます。

そのため、残価が頭金のような働きとなり、毎月の支払額が抑えられる方法です。
一方で、数年後の査定額を約束することから、ユーザーはその査定額の価値が残る使い方をする必要があります。

なお、残クレ以外にも、審査に通りやすい点を重視する場合はディーラーローンを、金利の安さを重視する場合は銀行のマイカーローンを活用するのがおすすめです。

この記事を参考に、ぜひご自身に合った方法を選択しましょう。

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この記事を書いた人

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カーナレッジ編集部

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