車検切れに気づかなかったらどうなる?罰則内容や切れた場合の対処方法を解説

車検は所有者が定期的に実施しなければならない大切な手続きの一つです。

公道車検が切れてしまった車を運転していることが発覚した場合厳しい罰則や安全上のリスクが発生する可能性があります。

しかし、忙しい日々の中で期限を忘れてしまうこともあるでしょう。

では、車検を期限内に受けられなかった車はどうすれば良いのでしょうか。

この記事では、車検が切れた場合の詳しい罰則内容や注意点、車検が切れた際の具体的な対処法を解説しています。車検切れでお困りの人はぜひ参考にしてください。

関連記事:若者の車離れの理由とは?本当に高い維持費だけが原因?

関連記事:車検の当日持ち込みは可能?当日車検のメリット・デメリットを紹介

出光のカーリース・ポチモへ
出光のカーリース・ポチモへ

もし車検が切れた車を運転してしまったら?

日本の法律では、公道を走るすべての車は定められた期間内に車検を受ける義務があります
そのため、故意ではなくとも車検切れの状態で公道を走行した場合は法律違反となり、罰則の対象となります。

では、実際に車検が切れたらどうなるのでしょうか。

関連記事:車検証を紛失したらどんな問題がある?再発行に必要な書類も紹介

関連記事:車検に必要な書類や準備物を紹介!車検を受ける際の注意点も解説

逮捕される恐れがある

車検切れは法律違反のため、明らかに運転者の故意や悪意があると判断されれば、その場で逮捕される可能性があります。「車検切れを知らなかった」ことを証明することは難しく、気づかず車検切れになってしまった明らかな原因を説明できなければ、故意と疑われてしまうかもしれません。

また、ナンバープレートの情報からその車両が車検切れか否かを判断する機械がいたるところに設置されています。「バレないだろう」と放置しておくのは絶対にNGです。

運転免許を剥奪される可能性が

交通違反を犯した場合、行政基準点数に応じて処分が課されます。
車検切れ違反で検挙された場合、6点も減点されてしまうのです。
初犯であっても6点の減点を受けると免許停止となり、車の運転ができなくなってしまいます。

どれくらいの期間免許が停止されるのかは、過去に交通違反を犯した回数(前歴)やそれに応じた累積点数で変わることを覚えておきましょう。何らかの交通違反ですでに減点されていた人は、車検切れで検挙されると運転免許が剥奪されてしまう可能性もあります。

ゴールド免許の違反

任意保険が適応されない

任意保険に入っていたとしても、場合によってはその補償がうけられないこともあります。

自賠責保険は車を買ったら必ず加入していなければいけません。そんな自賠責保険は、車検時にいっしょに更新を行うことが多く、車検が切れたら自賠責保険も切れている可能性が高いでしょう。
任意保険の基本的な考えとして「自賠責保険の不足分を補う」という側面がありますので、先ほどの件を踏まえると、車検切れの車は任意保険の対象外となる場合もあります。

罰則・罰金が課される

車検切れは重大な交通違反です。検挙された場合はゴールド免許でも免許停止となる厳しい罰則・罰金が課されます。

【行政処分】違反点数6点・30日間の免許停止
【刑事罰】6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金

また、罰則は違反歴が多いほど重くなるため、過去の違反回数によって免許停止期間が延長されたり免許取消となる場合があります

多くの人は車検と同時に自賠責保険を更新しているでしょう。そのため、車検切れに気づかなかった場合は自賠責保険も同じタイミングで切れていることが多いです。

自賠責保険は法律によって加入が義務付けられているため、期限切れの場合は罰則の対象となります。具体的には以下の罰則が課されます。

【行政処分】違反点数12点・90日間の免許停止
【刑事罰】1年6ヵ月以下の懲役または80万円以下の罰金

車検と自賠責保険が切れたまま走行し、かつ過去に違反歴が1回でもあると、免許取消処分となります。

車検が切れた場合の対処法

車検が切れてしまっても、検査をパスすれば再度公道を走ることができます。
ただ、車検切れの車のままでは公道を走れず、車を移動させることはできません。

ここでは、車検が切れた場合の対処方法を紹介します。

車検切れの車に乗らないようにする

車検切れを確認したら、すぐに車の使用を停止し、公共交通機関などの代替手段を利用するように心がけましょう。

次の項目で詳しく説明しますが、早急に車検業者に引き取りを依頼し、手続きを進めます。

車検業者に引き取りを依頼する

車検業者に車検切れであることを伝え、車の引き取りを相談しましょう。
引き取り料金は業者によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。

業者に車の引き取りを依頼した後は、再度車検を受けるための手配もすすめておきましょう

仮ナンバーを申請する

引き取りを依頼できる業者が見つからなかった場合は、市町村の役場や陸運局で「仮ナンバー」を発行してもらいます。仮ナンバーとは臨時で発行される赤い斜線が入ったナンバープレートで、取得すると車検が切れた車でも公道を走れます。

この際、自賠責保険が切れていたり残りの有効期間が短かいと、仮ナンバーを発行してもらえない場合があります。申請する前に自賠責保険の更新を済ませておきましょう。

申請は車検を受ける前日もしくは当日に市町村の役場に行き、申請書に使用目的や走行ルートなどを記入します。問題なければ即日仮ナンバーが発行されます。

【申請時に必要なもの】

  • 運転免許証
  • 自動車損害賠償責任保険証明書
  • 自動車検査証
  • 申請者の認印
  • 手数料750円程度 (市町村により異なる)

一時抹消登録の手続きを行う

車検が切れている車に対しても自動車税や駐車場代が発生します

一時抹消手続きとは実際に車を解体するのではなく、あくまで書類上の登録を抹消することです。
一時抹消登録を行うと税金の支払い義務はなくなります。

次回の対策を行う

車検切れを起こしてしまった場合、次回の車検を忘れないように対策を取るようにしましょう。

カレンダーやスマートフォンのアプリなどを活用し、車検の期限を事前に把握し、必要な手続きを適切なタイミングで行えるように準備しておくことが重要です。

また、定期的な点検やメンテナンスを行い、車の安全性を確保することも忘れずに行いましょう。

スケジュールアプリ おすすめ

その他の対応

中古車として売却したり、車を解体する場合は先述のように業者に車の引き取りを依頼するか、仮ナンバーを申請して自身で業者に持ち込む方法などで車を移動させましょう。

車検を受けるのに適した時期は?

一般的に車検は満了日の1ヵ月前から満了日までの間に受けるとよいとされています。
満了日の1ヵ月前に受けると、車検の有効期限を前回の満了日から2年後に設定できるためです。

実は車検を受けられる期間に制限はありません。どれだけ前倒しても車検を受けることは可能です。極端な例を挙げれば、満了日まで1年11ヵ月残っている場合でも次回の車検を受けられます。

しかし満了日前1ヵ月より早く受けてしまうと、次回の有効期限が今回車検を受けた日から2年間となってしまいます。つまり前回車検で支払った税金などの車検代が無駄になってしまうのです。

以上の理由から、車検は満了日1ヵ月前に受けるのが理にかなっています。ただ満了日直前となってしまうと、「車検業者が混んでいて予約が取れない」「突然の用事などで車検が行えない」などの事態に陥りかねません。

車検が切れて車を移動できなくなると、再度車検を受けるには手間も予算もかかります。1ヵ月前を目安に車検の準備を始めておくと安心です。

関連記事:車検に必要な書類や準備物を紹介!車検を受ける際の注意点も解説

まとめ

車検が切れた車に乗ると、重い罰則を受ける可能性があります。
検挙され、減点や免許停止の恐れがあります。

また、車検切れの車で起こしてしまった事故は、自賠責保険・任意保険ともに支払いがされないことが多いです。人身事故を起こせば、多額の賠償金を背負うことになるでしょう。

以上のように車検切れの車を運転することは多大なリスクを伴うため、車検の更新忘れには注意しましょう。

出光のカーリース・ポチモへ
出光のカーリース・ポチモへ

この記事を書いた人

自動車ニュースのWEBマガジン

カーナレッジ編集部

カーナレッジはクルマの知識をわかりやすく提供する自動車ニュースメディアです。新車・中古車の最新情報やメーカー・ボディタイプ・メンテナンスなどの基本知識まで。自動車のことがすべて分かるWebマガジンです。

関連する記事

カテゴリーから記事を探す

error: このページの内容は保護されています。