ルーレット族は首都高の走り屋?本気組の時速は?|ご当地運転ルール
世の中には、たびたび話題に上がる運転に関するローカルルールがあります。
現在は都道府県によって運転マナーが悪いということもほとんどなく、どこに行っても運転マナーのいい方もいれば悪い方もいるという状態です。
しかし、そういう通称があることだけは知っているとやはり気になるところです。
今回はルーレット族について解説します。
関連記事:引越しで県外に!他県ナンバー狩りって本当にある?車検や手続きも解説
INDEX
ルーレット族とは
ルーレット族とは、首都高速道路の環状線を、渋滞しない週末の深夜に高性能に改造した車でサーキットのように車を走らせる集団のことです。
暴走族のような車高の低い車に乗っていたり、集団で蛇行運転をするわけではなく、ただただ猛スピードで周回しています。
ルーレット族の大半は、ストレスを発散したい首都圏に住む会社員や公務員と言われています。
関連記事:オービスは何キロで光るのか?違反後の手続きや流れも併せて解説
ローリング族との違い
同じような車の楽しみ方をしている集団として、ローリング族が挙げられます。
ローリング族は、峠道などのカーブでバイクの車体を倒して膝を擦りながら、急発進、急加速、急旋回、車のタイヤを横滑りさせながら走る「ドリフト走行」などをします。
ルーレット族とローリング族の違い
ルーレット族は首都高というサーキットのような路面を走ることに対し、ローリング族は峠を走ることが違いとして挙げられます。
関連記事:あおられない車はある?運転時に気をつけることや対処法を解説
ルーレット族と走り屋・暴走族の違いを解説
走り屋、暴走族、ルーレット族、環状族など、いくつかのグループが公道での活動を行っていますが、それぞれの区別は一目瞭然ではありません。これらのグループが共通しているのは、公道での違法な走行行為をする集団であるという点です。
一般的に、走り屋やルーレット族、環状族はスピードや特定のルートを競うなど、擬似的なスポーツ走行を楽しむことを目的としています。
一方、暴走族はバイクの違法改造や騒音を鳴らすなどの迷惑行為をするとされています。ただし、走り屋やルーレット族も時に暴走族と呼ばれることがあります。
ルーレット族の名前の由来とその歴史
ルーレット族の名前の由来はいくつかありますが、最も有力なのは環状線を何度も周回する様子がルーレットのように見えるからとされています。
90年代にこの名前が生まれ、2000年代後半にはその活動が減少しました。しかし、近年になって再び注目されるようになりました。
ルーレット族の名前が再び耳にすることがある今日、それは一部の世代にとっては懐かしい言葉であり、若い世代にとっては新しい文化の一端を知ることになるかもしれません。
本気組・雰囲気組とは
ルーレット族の中には本気組と呼ばれるトップ層がいるそうです。2008年頃の全盛期には、環状線の外回り1周を5分切るほどの速度で走っていたそうです。
一方、車の雰囲気だけを真似する人を雰囲気組と呼びます。
本気組の速度
首都高環状線は1周約15kmです。
それを5分で走るということは、単純計算で時速180km出ているということになります。
首都高環状線の最高速度は50km/hであるところが多いので、130km/h超過していることとなります。
高速道路の速度超過の罰則は以下のとおりです。
速度超過 | 違反点数 |
20km/h | 1点 |
20km/h以上25km/h未満 | 2点 |
25km/h以上40km/h未満 | 3点 |
40km/h以上50km/h未満 | 6点 |
50km/h以上 | 12点 |
速度 | 罰則 |
15km/h未満 | 9,000円 |
15km/h以上 20km/h未満 | 12,000円 |
20km/h以上 25km/h未満 | 15,000円 |
25km/h以上 30km/h未満 | 18,000円 |
30km/h以上 35km/h未満 | 25,000円 |
35km/h以上 40km/h未満 | 35,000円 |
50km/h以上 | 6ヵ月以下の懲役、または10万円以下の罰金 |
※参考元:e-GOV|道路交通法施行令
130km/h超過は違反点数12点で免停、6ヵ月以下の懲役、または10万円以下の罰金となります。
5分は少し盛ってると思いますが、時速100kmで同様の罰則となります。
関連記事:法定速度は何km?制限速度との違いや違反した場合の罰則について解説
ルーレット族の事故
昔ほどの規模ではないものの、現在もルーレット族はいるようです。
2023年7月には時速108kmで集団暴走した20代を含む5人に対し、「あいつらの運転はへただ」と参加した50代の男性が加わって6名が逮捕されています。
2022年1月には死者も出ています。
この事故により取り締まりが強化され、リアウイングなどのついたスポーツカーなど派手な見た目な車に対する監視や、赤外線撮影を使ったハイスピードカメラによるオービスの設置などが導入されました。
関連記事:整備不良車の違反点数や罰金、反則金は?注意のみで終わる?
ルーレット族はお金持ち?
ルーレット族は、フェラーリやランボルギーニといった高級車を改造しているためお金持ちのイメージがある人もいます。
一方で、貧乏人と中途半端な小金持ち主しかルーレット族なんてやらない、という意見もあります。
マセラティ・ギブリ・クワトロポルテ・レヴァンテや、ランボルギーニ・アヴェンタドール、ポルシェ・911など、確かに高級車種も多く改造費用もかかっているはずなので、そこからの噂かと思われます。
また、ルーレット族がなかなか捕まらないことから、「上級国民説」も一部で起こっていますが、あくまで噂です。
走るならサーキットへ
公道では法律をしっかりと守って安全な運転をするべきです。
レースをしたいなら、サーキットでモータースポーツとして楽しむ方が健全です。
トップドライバーともレースができることもあるので、そちらの方が刺激的ではないでしょうか。
関連記事:鈴鹿サーキットの全施設を紹介!
他にもあるローカルルール
現在では地域差は少なくなってきているとはいえ、注意しておきましょう。