「黒バイ」とは何?白バイとの違いについて解説

車で道路を走行中に、白バイが取り締まりを行っている光景を見かけることはよくあるでしょう。白バイ同様に警察車両である「黒バイ」が存在することをご存じでしょうか。

黒バイは一部の地域でのみ見ることができるバイクであるため、一部のバイク好きの人の間では話題になることもあります。

この記事では黒バイの概要と、黒バイと白バイの違い、黒バイに使われている車種などについて解説します。

また、黒バイ・白バイ以外の警察車両についても紹介するため参考にしてください。

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黒バイとは?

白バイ

黒バイも白バイ同様に日本の警察車両の一つであり、覆面パトカーのバイク版と考えるとよいでしょう。

以下に黒バイの概要についてまとめました。

黒バイの導入経緯

黒バイは、最初に和歌山県警が夜間の暴走族や危険運転をする車の取り締まりを目的として、2002年4月に導入しました。

暴走族の集会が行われるなど、暴走族問題が深刻だった和歌山県では、黒バイを導入した翌月には多くの暴走族の構成員の検挙につながり、成果をあげています。

黒バイは通常のパトカーよりも機動力が高く、暴走族の検挙率の高さから、現在では和歌山県警以外にも青森県警、警視庁、宮城県警などが黒バイを採用しています。

黒バイの特徴

黒バイは通称「黒豹」とも呼ばれており、主に夜に活動します。

覆面車両であるため、目立たないように車体の色は黒で統一されており、乗車する警察官も黒色のウェアを着用しているのが特徴です。

日中に比べて視界が悪い夜間に活動するため、白バイよりもさらに訓練を受けた、運転技術に優れた警察官が乗車します。

限られた県のみで稼働しているため、ほかの県で見ることは難しいですが、年の初めに県警で行われる「年頭視閲式」で見ることができるようです。

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黒バイと白バイの違いについて

バイクに乗った警察

前述の通り、白バイは日中の交通取り締まりが主な活動であり、黒バイは夜間に暴走族対策専用として活動する点が大きな違いです。

また、皇宮警察(天皇陛下や皇族各殿下の護衛を専門に行う警察)によって、天皇陛下や国賓の移動の際に、護衛の目的でサイドカー付きの黒バイが使用されます。

白バイと黒バイはそのほかにも装備に違いがあるようです。黒バイには白バイと異なるどのような装備がされているのでしょうか。

高性能カメラ

黒バイの前方には、違反走行中の車の追跡をする際の証拠記録用に、夜間や雨の日でも撮影ができる高性能のビデオカメラとスチールカメラが装備されています。

撮影された映像や画像をもとに検挙の対応を行います。

採証液発射装置

黒バイには特殊な液体を飛ばすことができる「採証液発射装置」が装備されています。

採証液発射装置は、追跡の対象に対してマーキング(印を付ける)する役割がある装置です。液体の飛距離が15〜20mほどあります。

旭日章の有無

白バイに乗っている警察官のヘルメットには、旭日章(警察のマーク)が付いていますが、黒バイには付いていません。

黒バイは覆面車両であるため、一見して警察であることが分からないように敢えて付けていないと考えられます。

黒バイに使われているバイク

黒バイに使用されるバイクの車種は白バイと同じですが、ボディーカラーが黒で統一されていることが特徴です。
ここでは、黒バイに使われている主なバイクの種類について解説していきます。

ホンダVFR800

ホンダVFR800は、本田技研工業株式会社が製造・販売しているオートバイで、1998年に発売開始されました。

詳細なスペックなどは以下の通りです。

メーカーホンダ
車名VFR800
全長×全幅×全高(mm)2,140×750×1,210
車両重量(kg)243
総排気量(cc)781
使用燃料レギュラーガソリン
燃料タンク(L)21
※参考元:HONDA VFR800F|VFR800F 主要諸元

ホンダCB1300

ホンダCB1300も本田技研工業株式会社が製造・販売しているオートバイで、1992年に発売開始され、今も続く30年のロングセラーのバイクです。

以下にスペックなどの詳細をまとめました。

メーカーホンダ
車名CB1300
全長×全幅×全高(mm)2,200×795×1,125
車両重量(kg)266
総排気量(cc)1,284
使用燃料レギュラーガソリン
燃料タンク(L)21
※参考元:HONDA CB1300|CB1300 主要諸元
※紹介グレードは「CB1300 SUPER FOUR」

白バイ・黒バイで主に使用されるバイクの車種は上記2車種で、排気量が800cc〜1,300ccであるため、白バイ・黒バイに乗る警察官は大型自動二輪免許を保持しています。

白バイ・黒バイのほかに〇〇バイはある?

警察車両である白バイや黒バイ以外にも、さまざまなシーンで活躍しているほかの色のバイクが存在します。

どのような色のバイクで、その役割には何があるのでしょうか。以下で解説していきます。

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赤バイ

赤バイは消防車両の一つで、主に火災や災害の現場で活躍しています。
赤バイは消防車よりも小回りが利き機動力が高くため、いち早く現場に到着し初期対応を行うことが役割です。

消防関係の車両には赤を使用することが法律で定められているため、ボディーカラーには赤が使用されています。

赤は注意を促す色であるため、周囲に警戒心を持たせる意味があります。

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青バイ

黒バイ

青バイは「スカイブルー隊」とも呼ばれ、大阪府警のみで稼働しています。2000年ごろの大阪はひったくり事件が多発し、住民を困らせていました。そのような街頭犯罪を抑止するために生まれたのが青バイです。

青バイが稼働するようになって、大阪府ではひったくり事件の発生件数が大幅に減少しました。

昨今では青バイの活動範囲が広がり、特殊詐欺に対する抑止活動も行っています。

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黄バイ

黄バイは首都高のみで稼働しており、主に日本最長のトンネルである山手トンネル内での事故の際に被害を最小限に抑えるために活動しています。例えば、避難誘導やトンネル入口の閉鎖、初期消火などです。

白バイや青バイは警察車両、赤バイは消防車両ですが、黄バイは「首都高パトロール株式会社」という民間企業のパトロールバイクで、白バイ同様に緊急走行が認められています。

黄バイはボディーカラーが黄色である点と、後続車を誘導するために、拡声器が前後に取り付けられている点が特徴です。

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銀バイ

上記以外にも銀バイ(通称:銀虎)と呼ばれるバイクも存在します。

銀バイは和歌山県警で導入されている、白バイや黒バイより排気量が小さい250ccのバイクで、白バイやパトカーでは難しい狭い路地などでの追跡の際に稼働します。銀色のボディーカラーが特徴です。

まとめ

この記事では黒バイと呼ばれる警察車両について解説しました。

黒バイは和歌山県警などの一部の県警でのみ稼働しているため、見かけたことがなく、知らないという人も多いですが、住民の暮らしの安全や治安の維持のため活動しています。

黒バイ以外にも赤バイや青バイ、黄バイなどが私たちの暮らしを守ってくれています。

黒バイは夜間に活動しているため、見かけることは少ないでしょう。

しかし、もしこれらのバイクを見かけることがあれば、活動内容を想像し、注目してみるとよいかもしれません。

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