名古屋走りとは?おばあちゃんの名言も紹介|ご当地運転ルール

世の中には、たびたび話題に上がる運転に関するローカルルールがあります。

現在は都道府県によって運転マナーが悪いということもほとんどなく、どこに行っても運転マナーのいい方もいれば悪い方もいるという状態です。

しかし、そういう通称があることだけは知っているとやはり気になるところです。

今回は、名古屋走りについて解説します。

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名古屋走りの特徴

名古屋城城壁

wikipediaによると、名古屋走りには以下のような行為が挙げられます。

  • 信号無視
  • 速度超過
  • ウィンカーを出さずに車線変更
  • 車線またぎ
  • 右折フェイント
  • 早曲がり
  • 右折中の追い越し
  • 歩行者軽視
  • 駐車方法
  • 車間距離の狭隘(きょうあい)

愛知県は、2012年には交通事故件数(4万9651件)、交通事故死亡件数(235人)ともに全国ワースト1位になっています。

交通事故死亡件数では全国ワースト1位を16年連続の記録もあります。

しかし、11年前のデータであることや、愛知県の世帯あたりの自動車保有数は日本一なので、「マナーが悪い」の一言で片付けられるほど簡単な問題かは難しいところです。

交通インフラが整っており、ついスピードを出しすぎてしまう広い道路が多くあることなども原因に挙げられています。

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帰るまでに命があるかわからん 名古屋におったらな

全国ワースト1位になった翌年の2013年には、テレビの取材に出ていたおばあちゃんが言った言葉が一部界隈で話題となりました。

全文は「愛知県で交通事故を無くすなんて言ってもダメ。帰るまでに命があるかわからん 名古屋におったらな。」です。

ほんの数秒で話題を呼ぶ事態となりました。

関連記事:免許取消しされるとどうなる?条件や再取得する方法などを解説

名古屋走りの違法性を解説

名古屋の街並み

上記に出ていた名古屋走りを一つずつ法的な観点から見ていきたいと思います。

信号無視

道路を通行する歩行者又は車両等は、信号機の表示する信号又は警察官等の手信号等(前条第一項後段の場合においては、当該手信号等)に従わなければならない。

道路交通法第七条、信号機の信号等に従う義務

名古屋走りでは、黄色信号のときや赤信号の点滅時だけでなく、赤信号に変わった直後に交差点に侵入するという場合も……。

違反すると以下のような罰則があります。

赤色等違反反則金違反点数
大型車12,000円2点
普通車9,000円2点
二輪車7,000円2点
小型特殊車6,000円2点
原付6,000円2点
点滅違反反則金違反点数
大型車9,000円2点
普通車7,000円2点
二輪車6,000円2点
小型特殊車5,000円2点
原付5,000円2点

関連記事:黄色信号は進んでもよい?黄色信号が点滅している場合の対応についても解説

速度超過

法第二十二条第一項の政令で定める最高速度(以下この条、次条及び第二十七条において「最高速度」という。)のうち、自動車及び原動機付自転車が高速自動車国道の本線車道(第二十七条の二に規定する本線車道を除く。次条第三項及び第二十七条において同じ。)並びにこれに接する加速車線及び減速車線以外の道路を通行する場合の最高速度は、自動車にあつては六十キロメートル毎時、原動機付自転車にあつては三十キロメートル毎時とする。

道路交通法施行令第十一条、最高速度

道幅が広く、車線数が多い名古屋では、速度超過はよくあること。

1台の車が速いスピードで移動していると、他の車が抜き返し、結果的に全体が速度超過しているということもありえます。

違反すると以下のような罰則があります。

一般道路違反点数
20km/h1点
20km/h以上25km/h未満2点
25km/h以上30km/h未満3点
30km/h以上50km/h未満6点
50km/h以上12点
高速道路違反点数
20km/h1点
20km/h以上25km/h未満2点
25km/h以上40km/h未満3点
40km/h以上50km/h未満6点
50km/h以上12点

関連記事:法定速度は何km?制限速度との違いや違反した場合の罰則について解説

ウィンカーを出さずに車線変更

車線変更の際には3秒以上ウィンカーを点滅させて合図しなければなりません。

車両(自転車以外の軽車両を除く。次項及び第四項において同じ。)の運転者は、左折し、右折し、転回し、徐行し、停止し、後退し、又は同一方向に進行しながら進路を変えるときは、手、方向指示器又は灯火により合図をし、かつ、これらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない。

道路交通法第五十三条、合図

違反すると以下のような罰則があります。

反則金違反点数
大型車7,000円1点
普通車6,000円1点
二輪車6,000円1点
小型特殊車5,000円1点
原付5,000円1点

関連記事:あおられない車はある?運転時に気をつけることや対処法を解説

車線またぎ

車線変更禁止の場所での車線変更の罰則を説明します。

車両は、みだりにその進路を変更してはならない。

道路交通法第二十六条の二、進路の変更の禁止

違反すると以下のような罰則があります。

反則金違反点数
大型車7,000円1点
普通車6,000円1点
二輪車6,000円1点
小型特殊車5,000円1点
原付5,000円1点

関連記事:キープレフトの意味とは?目的や注意点についても解説

右折フェイント

右折フェイントは、ウィンカーを出さない、あるいは一瞬しか点滅させずに車線変更する行為や、車線を無視して2車線をまたいで走行する行為を示します。

上記の「ウィンカーを出さずに車線変更」「車線またぎ」の罰則が適用されます。

早曲がり

愛媛県のローカルルールと言われる「伊予の早曲がり」や「茨城ダッシュ」が有名ですが、信号が赤から青に変わった瞬間に急発進を行い、対向直進車や左折車よりも早く内回り右折する行為のことを言います。

道路交通法第三十七条(交差点優先車妨害)、道路交通法第三十四条二項(交差点右左折方法違反)、道路交通法三十八条一項(横断歩行妨害)に抵触する可能性があります。

最も抵触する可能性の高い交差点優先車妨害は以下の通りです。

車両等は、交差点で右折する場合において、当該交差点において直進し、又は左折しようとする車両等があるときは、当該車両等の進行妨害をしてはならない。

道路交通法第三十七条、交差点優先車妨害
反則金違反点数
大型車7,000円1点
普通車6,000円1点
二輪車6,000円1点
小型特殊車5,000円1点
原付5,000円1点

関連記事:コリジョンコース現象はありえない?いえ、事故対策が必要です。

右折中の追い越し

先頭右折車が右折待ちである場面で、後続右折車が追い越しをかけることです。

交差点内での追い越しは道路交通法で禁止されており、交通ルール違反となります。

もっと言うと、交差点、踏切、横断歩道または自転車横断帯、およびこれらの手前30メートルは、追い越し禁止です。

車両は、道路標識等により追越しが禁止されている道路の部分及び次に掲げるその他の道路の部分においては、他の車両(特定小型原動機付自転車等を除く。)を追い越すため、進路を変更し、又は前車の側方を通過してはならない。
一 道路の曲がり角付近、上り坂の頂上付近又は勾配の急な下り坂

道路交通法第三十条、追越しを禁止する場所 
反則金違反点数
大型車12,000円2点
普通車9,000円2点
二輪車7,000円2点
原付6,000円2点

駐車方法

しゃちほこ停めと言われる交差点の角に斜めに停めることを言いますが、交差点内とその5m付近への駐停車は禁じられています。

駐停車禁止場所等での
駐停車違反
反則金違反点数
大型車15,000円2点
普通車12,000円2点
二輪車7,000円2点
原付7,000円2点
駐車禁止場所等での
駐停車違反
反則金違反点数
大型車12,000円1点
普通車10,000円1点
二輪車6,000円1点
原付6,000円1点
駐停車禁止場所等での
放置駐車違反
反則金違反点数
大型車25,000円3点
普通車18,000円3点
二輪車10,000円3点
原付10,000円3点
駐車禁止場所等での
放置駐車違反
反則金違反点数
大型車21,000円2点
普通車15,000円2点
二輪車9,000円2点
原付9,000円2点

関連記事:違法駐車に遭遇した場合の通報先や対策法について解説!

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車間距離の狭隘(きょうあい)

車間距離が狭すぎると、前の車が急停止したときにブレーキが間に合わず、追突してしまう危険性があります。

特に高速道路は一般道路よりスピードが出ている分、ブレーキが利くまでの時間、距離が長くなるため、追突事故を起こすリスクは高いといわれています。

推奨される車間時間は、混雑時には約2秒、混雑していなければ2秒以上、減速に時間がかかる大型車などは3秒以上が目安だといいます。

ただし2.5秒を上回ると、割り込みされやすくなるそうです。

車間距離を極端につめる行為は罰則対象になっており、「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が科せられます。

関連記事:交通違反の点数はリセットされる?リセットされる条件や点数の確認方法も解説

他にもあるローカルルール

現在では地域差は少なくなってきているとはいえ、注意しておきましょう。

参考元:道路交通法道路交通法施行令

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