スマートICとは?設置する目的や利用時の注意点も解説

最近よく見かけるようになったスマートIC(スマートインターチェンジ)は、今や全国的に普及しています。

しかし、あまり高速道路を利用しない人にとってスマートICがどのようなものなのかわからない人もいるでしょう。

また、スマートICを設置することによりどのような影響があるのでしょうか。

この記事では、スマートICの概要と設置の背景について解説するとともに、通常のインターチェンジとの違いやスマートIC利用時の注意点についても解説していきます。

関連記事:スマートICに間違えて進入した場合どうする?利用時の注意点や出入りの仕方も解説

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スマートICとは?

スマートICとは、高速道路やサービスエリア・パーキングエリアなどから一般道への出入りがスムーズにできる簡易的なインターチェンジのことです。

スマートIC は、2004年から一部地域での導入実験が開始され、2006年から全国で本格的に導入されました。

通常のインターチェンジを設置するには、大規模な用地や工事、莫大な費用などが必要です。

しかし、スマートICはすでにあるサービスエリアやパーキングエリアなどの施設や道路状況を活用して設置できます。

またスマートICの場合、高速道路料金はETCで支払うため料金所に係員が常駐する必要はありません。
そのため、スマートICは、低コストで設置・運用ができます。

スマートICには、SA・PA接続型と本線直結型の2種類あります。

SA・PA接続型は、サービスエリアやパーキングエリアから高速道路に接続されているスマートICのことです。

本線直結型は、一般道から高速道路の本線に直接出入りが可能なスマートICのことを指します。

スマートIC設置の背景

日本におけるインターチェンジの数は欧米諸国に比べて少ない傾向にあります。

地域によっては、近くに高速道路は通っているものの近くにインターチェンジがない場合もあります。

そのため、インターチェンジまでの距離が長く、高速道路に行くまでに時間がかかってしまいます。

この問題を解決するために普及されたのがスマートICです。

スマートICは簡易的な構造をしているため、通常のインターチェンジの設置が難しい場所でも設置できる可能性があります。

スマートICを設置することにより高速道路の利用者が増加し、有効活用することが可能です。

これにより、これまでアクセスが悪く観光客が少なかった場所に立ち寄りやすくなるため、周辺地域の活性化にも貢献します。

また、災害により一般道が使用できなくなった場合の避難経路や物資の輸送路に活用することも目的の一つです。

通常のインターチェンジとの違い

通常のインターチェンジには、一般レーンとETC専用レーンがあります。

しかし、スマートICの場合はETC専用レーンのみであり、その場で料金の支払いは行わないため無人です。

また、一般的なインターチェンジのETC専用レーンを通過する際は、開閉バーの手前で徐行すれば、開閉バーが開き通過できます。

しかし、スマートICのレーンを通過する際には、開閉バーの手前で一時停止しなければなりません。

スマートICは、開閉バーの手前でETCの読み取りが行われて開閉バーが開く仕組みになっているため、開閉バーの手前では一時停止する必要があります。

通常のETC専用レーンと同様にスマートICを徐行で通過した場合、先行車に衝突したり開閉バーに激突したりする危険があるため、必ず一旦停止し、開閉バーが開いてから通過しましょう。

スマートIC利用時の注意点

スマートICは全国的に増加しており、ドライバーにとって身近な存在となっていますが、利用する際にいくつか注意点があります。

ここでは、スマートICを利用する際の注意点について解説していきます。

利用するにはETCの搭載が必要になる

スマートICの利用は、ETCを搭載した車のみです。

そのため、現金やクレジットカードなどの支払いには対応していません。

ETCを搭載していてもETCカードの挿入し忘れや有効期限が切れているといった可能性もあるため、事前にETCカードの状況を確認しましょう。

また、ETCカードを挿入していないままスマートICのゲートに進入すると、開閉バーは開きません。

そのような場合は、ゲートのわきに通信開始ボタンが設置されているため、ETCカードを挿入して通信開始ボタンを押しましょう。

通行可能な時間帯や対応車種が限定されている場合がある

現在では24時間通行可能なスマートICが増えてきていますが、なかには6時〜22時など利用時間が定められているところもあります

そのため、早朝や深夜にスマートICを利用する場合は、事前に通行可能な時間を確認しておくことが大切です。

またスマートICは、通常のインターチェンジよりコンパクトサイズであるため、車の大きさによってはスマートICを通過できない場合があります。

特に大型トラックや大型バスなどは、通れない可能性があるため、事前に高速道路会社のホームページなどで利用できるかを確認しておきましょう。

サービスエリアやパーキングエリアの施設を利用できない場合がある

スマートICは、SA・PA接続型があり、高速道路に入る前や出た後にサービスエリアやパーキングエリアの施設を利用することが可能です。

しかし、SA・PA接続型のスマートICのなかには、高速道路に入る前や出た後にサービスエリアやパーキングエリアの施設を利用できない可能性があります。

これらが利用できない場合は、利用できないスマートICの約3キロ前から「スマートIC利用後はSAを利用できません」などと表示されているため、確認しておきましょう

事前にサービスエリアやパーキングエリアの利用可否を知りたい場合は、NEXCOのホームページやETC総合情報ポータルサイトなどに掲載されている情報を確認しましょう

スマートICに間違えて進入した場合は係員に連絡する

スマートICは、基本的に無人で運用されています。
そのため、間違えて進入した際に係員がすぐに駆けつけることはできません。

スマートICに間違えて進入した場合は、ゲートわきについている係員呼び出しボタンを押しましょう

係員呼び出しボタンが押されると係員につながり、スマートICの先のUターン路に進んで一般道に戻ったり、次のインターチェンジの有人料金所で対応してもらったりなど指示があります。
その指示に必ず従いましょう。

間違えて進入してしまい、焦ってバックで逆走することは絶対に行ってはいけません
バックで逆走すると後ろの車にぶつかる可能性があるため危険です。

スマートICを出た後の一般道に注意する

スマートICは、県道や市道などの道幅が狭い道路に設置されていることが多い傾向にあります。

そのため、道が分かりづらく、出た後に迷ってしまう場合があります。

また、スマートICが設置されたことにより周辺の道路が整備されていることも多く、地図データが古いカーナビでは、正しく誘導されない場合もあるため、慎重に運転しましょう。

不安な場合は、近くの駐車場など停車可能な場所で停車して確認することをおすすめします。

まとめ

この記事では、スマートICの概要と設置の背景、通常のインターチェンジとの違い、スマートIC利用時の注意点を解説しました。

スマートICとは、高速道路やサービスエリア、パーキングエリアなどから一般道への出入りがスムーズにできるインターチェンジです。

スマートICは、ETC専用レーンのみで、簡易的な構造であることから低コストで設置・運用ができます。

またスマートICは、高速道路の利用者を増やすことや地域の活性化を目的に設置されたという背景があります。

スマートICを利用する際は、ETCカードの確認や利用時間の確認などを事前に行うことが大切です。

また、進入する際に開閉バーが開かない場合は、通信開始ボタンや係員呼び出しボタンを押して、焦らずに対応しましょう。

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この記事を書いた人

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カーナレッジ編集部

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