マツダ「魂動デザイン」の特徴や概要などをご紹介!
マツダのデザインコンセプト名「魂動デザイン」という言葉をご存じでしょうか。
2010年に開催されたモーターショーで、マツダの革新的なデザインコンセプトとして「魂動デザイン」が登場しています。
その後「深化」を続け、現在ではマツダを象徴するデザインコンセプトになっています。
このページでは魂動デザインの概要や特徴などを紹介するため、ぜひご覧ください。
INDEX
マツダの「魂動デザイン」の概要
「魂動デザイン」とは、2009年4月にマツダのデザイン本部長に就任した前田育男氏によって誕生したマツダのデザイン哲学のことです。
英語では「Soul of Motion」と表現されます。
「生物が見せる一瞬の動きの強さ、美しさや緊張感」をベースに、魂動デザインによって生命感や躍動感を吹き込んでいます。
車はドライバーの相棒であることがコンセプトです。
魂動デザインの特徴
ここからは魂動デザインの特徴について詳しく解説します。
5ポイントグリル
魂動デザインコンセプトでは「5ポイントグリル」と呼ばれる逆5角形のフロントグリルを採用しています。
5ポイントグリルから両サイドのヘッドライトへつながるような形状を「シグネチャーウイング」と呼んでいます。
このフロントマスクを採用することにより、見る人が「あの車はマツダ車だ!」と認識できる仕様に仕上げられている点が特徴です。
なおマツダのように外観デザインを統一することに関しては、海外の高級自動車メーカーで以前から自社ブランドの確立を目的として採用されています。
さらにトヨタの高級車ブランドである「レクサス」では、逆台形の「スピンドルグリル」をGSに採用して以降、多くのモデルにデザインされています。
世界中で評価、表彰されるデザイン力
マツダの車の人気が高いのは日本だけではありません。海外でも高く評価されています。
以下でマツダの受賞歴をいくつかご紹介します。
第31回国際自動車フェスティバルで「MAZDA RX-VISION」が「Most Beautiful Concept Car of the Year賞」(最も美しいコンセプトカー)に選出
第33回国際自動車フェスティバルで「ビジョン・クーペ」が「Most Beautiul Concept Car of the Year賞」(最も美しいコンセプトカー)に選出
世界の自動車コンクールにおいて歴史があり、かつ格式高いとされている「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラデステ」でマツダ VISION COUPEが出展される
参考:マツダ|出展・受賞歴
受賞歴から、マツダのデザインが世界で高く評価されていることが分かるでしょう。
日本が海外に誇る代表的な自動車メーカーの一つといえます。
マツダ「魂動デザイン」の車を紹介!
マツダからさまざまな魂動デザインの車が発表されています。
ここからは魂動デザインの車について紹介していきます。
靱
魂動デザインの第一弾として2010年に誕生したデザインコンセプトカーが「マツダ 靱(SHINARI)」です。
4ドア4シーターの流麗でスポーティーなデザインは、まさに魂動を体現した斬新なモデルといえます。
勢
「勢(MINAGI)」は、2011年のジュネーブ国際モーターショーで発表されました。
スタイリッシュで洗練された都市型SUVといった印象を持つ「勢」のデザインは、ほとんどそのまま初代CX-5へ採用されています。
市販車として初めて販売された「魂動デザイン」の車といえるでしょう。
マツダの新世代技術「SKYACITV」がエンジン、トランスミッション、ボディ、シャシーなどに全面採用されたモデルでもあります。
初代CX-5は多くの人から支持されており、2012年の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
雄
「雄(TAKERI)」は、2011年の第42回東京モーターショーで発表されたコンセプトモデルです。
形状はミドルサイズのセダンで、地面を低い姿勢で駆け抜ける獣のようなワイルドさを持ちつつ、洗練された外観にデザインされました。
その後2012年11月「雄」をベースに3代目アテンザが発表されています。
その後の2019年には、海外でのモデル名である「MAZDA6」に変更されました。
より洗練された内外装へと「深化」を続け、発売から長い年月が経った現在でも販売されています。
※2023年5月中旬現在
跳
2014年ジュネーブモーターショーで世界に発表されたのが「跳(HAZUMI)」です。
猛禽類が獲物を狙うかのような、鋭い目つきのヘッドライトが特徴として挙げられます。
その上で、どこか愛嬌があるような印象も受ける点も特徴の一つといえるでしょう。
「跳」をベースに4代目デミオが発売され、2019年のマイナーチェンジ時にデザインを大きく変更し、海外市場と同じ「MAZDA2」という名称に変更されました。
越
2015年フランクフルトモーターショーで発表された「越(KOERU)」は、後に中国で発売されたCX-4やアメリカで発売された新型CX-9のベースになったとされているモデルです。
「越」のサイズ(全長×全幅×全高)は、4,600×1,900×1,500(mm)で乗車定員は5名です。
なおタイヤサイズが265/45 R21となっています。SUVとしては全高が低く設定されており、クールさと高級感、先進性を感じる魅力的な外観です。
中国で発売されたCX-4のサイズに関しては、4,633×1,840×1,586(mm)です。
2Lか2.5Lのガソリンエンジンが選択できます。
なおCX-4やCX-9は海外でのみ生産・販売されている点が特徴です。
日本での販売を期待している人も多いのではないでしょうか。
魁
「マツダ魁(KAI)CONCEPT」は、2017年の東京モーターショーで発表されました。
その大胆なデザインは大きな話題を呼び「魁」をベースに新型MAZDA3(日本ではアクセラの後継車)が販売されています。
ボディ形状は「ハッチバック」になるものの、これまでのハッチバックとは似ても似つかない独自のデザインは、大衆車とは一線を画す存在感があるといえるでしょう。
MAZDA3はセダンとハッチバックのボディタイプから選択でき、ハッチバックは「ファストバック(FASTBACK)」という呼び名が付けられています。
まとめ
「魂動デザイン」の概要や特徴についてご紹介しました。
一目でマツダと分かるデザインを全てのモデルに採用し、そのコンセプトは世界で評価されています。
魂動デザインの第一弾として発表された「靱(SHINARI)」をはじめとして「勢(MINAGI)」や「雄(TAKERI)」「跳(HAZUMI)」などのデザインコンセプトが発表されています。
SUVタイプの車を希望している人には「勢(MINAGI)」のデザインを受け継いでいるCX-5といった車がおすすめといえるでしょう。
対してコンパクトな車を希望している人には、「跳(HAZUMI)」のデザインを受け継いでいるMAZDA2がおすすめです。
それぞれのデザインコンセプトを受け継いだ車がマツダから販売されているため、自身に適したデザインの車を探してみてください。