トナラーとは?心理やリスク、対策を徹底解説!
社会で生きていく上で、相手と適切なパーソナルスペースを保っておくことは重要です。
それは運転時においても同様で、何かの拍子に車同士がぶつからないように、ほかの車とは十分な距離を取ることが大切です。
例えば、駐車場で駐車できる場所が多いのにも関わらず、既に駐車してある車の隣をわざわざ選ぶ人もいます。
このような人のことを「トナラー」と呼び、トラブルになることが多いです。
そこで今回は、トナラーとは何かについて詳しく解説します。
トナラーの心理や対策方法にも併せてご紹介するので、自分の車が被害に遭わないようにぜひ参考にしてみてください。
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INDEX
トナラーの意味
他人の車のすぐ隣に駐車する人を「トナラー」、隣に停める行為を「トナリング」と呼びます。
最近では、SNSを中心に話題となっている言葉です。
実際には「名車にトナリングさせてもらった!」と、肯定的な気持ちでこの言葉が使われるケースもありますが、隣に停められた側として、不快・迷惑という意味やニュアンスを込めて用いられることもしばしばです。
使用例としては、「車に戻ったらトナリングされていた!」「トナリングされないように、できるだけ端に寄せてる」「トナラーが現れた!なぜ真隣に停めるんだろう?」などが挙げられます。
また、車同士の話だけではなく、電車やバスなどの椅子で誰かの隣を選んで座る人のことも、同様にトナラーといいます。
トナラーは駐車場や電車のほか、飲食店や映画館など、場所を問わずに存在しているようです。
それでは、なぜ一部の人はわざわざ人の横の場所を選びたがるのでしょうか。
次の章では、トナラーの心理を詳しく解説します。
トナラーの心理
駐車場で車を停める際は、駐車するときに車体をぶつけたり、乗り降りの際にドアをぶつけたりしないためにも、ほかの車とは距離を取っておきたいものです。
しかし、ほかの車からわざわざ距離を取っていても、後から入ってきて横に駐車してくる人もいます。
なぜこのようなことをするのか、トナラーの心理には以下の4つが考えられます。
場所にこだわりがある
トナラーは駐車場が広く空いていたり、先客がいたりすることは気にしておらず、どうしてもその場所に停めたいから停めるというケースです。
例えば、毎日来ている駐車場でいつも同じ場所に停めている場合、ほかの場所に駐車してルーティンを崩したくないという気持ちが働きます。
場所に対するこだわりが強いことが要因となっています。
目印にしたい
わかりやすい目印として、特徴的な車の横を選ぶ人もいます。
広い駐車場内で自分の車を探すときに、わかりやすい目印があれば見つけやすいです。
特に赤や黄色などの明るく目立つ色の車を持っている人は、トナラーに狙われやすいかもしれません。
また、車を探すときではなく、駐車するときのガイドとして隣の車を使う人もいます。
駐車が苦手なドライバーの中には、両側が空いている駐車スペースよりも、片側が埋まっているスペースの方が距離感を掴みやすく停めやすい人もいるようです。
高級車の横に並びたい
高級車や憧れの車の隣に、自分の車を並べたいと思う人もいます。
偶然、そのような車を駐車場で見かけたら、近くに停めたくなる心理が働くのでしょう。
実際にSNS上では、自分の車と高級車を正面から眺めて撮影した様子を投稿している人も見受けられます。
誰かの隣だと安心する
パーソナルスペースの広さは人によってさまざまですが、広い駐車場の中で誰かの隣に停めた方が安心するという人もいるようです。
トナラーと呼ばれているとはいえ、特に自覚して隣を選んでいるわけではない人もいることを理解しておきましょう。
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トナラーのリスク
前述したように、トナラーの中には駐車場での目印や憧れなどの理由で意識して真横に停める人だけでなく、場所自体にこだわりがある人や無意識に隣に停めている人など、わざわざ隣を選んでいるわけではない人もいます。
しかし、トナラーには以下のようなリスクがあるため注意が必要です。
一つ目のリスクは、隣に駐車することでドアの開閉時に接触する危険性があることです。
お互いのドアが当たることを「ドアパンチ」と呼び、これによって車に傷がついてしまうことがあります。
二つ目のリスクは、別のトラブルを誘発する可能性があることです。
ドアパンチによる危険性から、トナラーをよく思っていない人が多いでしょう。
また、万が一傷つけてしまった場合には、物損事故として扱われます。
そうなれば、警察の事情聴取を受けたり車を修理に出したりなど、多大な手間と時間がかかります。
車をぶつけた方もぶつけられた方もよい気持ちにならないため、これらのトラブルを避ける上でも距離を取っておくことが大切です。
関連記事:ドアパンチの被害に遭った際の対処法は?ドアパンチをしてしまった場合の対処法も解説
トナラーの対策
トナラーとのリスクを回避するためには、トナラーに隣に停められないような対策を取ることがポイントです。
トナラーに対する対策方法としては、以下のようなものが挙げられます。
壁際に駐車する
左右のどちらかを壁に接するように停めて、自分の車を駐車場の端に置くことがトナラーを避ける対策の一つです。
車の右か左かどちらかしか駐車スペースがない状態を作ることで、トナラーが停める確率を減らせます。
斜めに駐車する
広くて利用者が少ない駐車場であれば、あえて斜めに停めておくことも対策の一つです。
斜めに停めている車は「運転が下手なのかもしれない」と判断され、避けられる傾向にあります。
トナラーもドライバーであるため、トラブルになりそうな車には近づきたくないと考えるでしょう。
そのため、あえて雑に駐車することで、トナラーに目をつけられる可能性を下げられます。
入り口付近に駐車する
駐車場の形態によっては、入り口付近に停めておくことも対策の一つです。
入り口付近は駐車スペースが狭くなっているところも多く、あえて狭いスペースに停めたがる人は少ないでしょう。
なお、このような形状の駐車場では周囲の状況や車に十分注意して、狭いスペースに綺麗に収まるように駐車することが大切です。
入り口から遠くに駐車する
反対に入り口付近ではなく、あえて入り口から遠い駐車スペースに停めておくことも対策の一つです。
一般的に、駐車場の入り口前に停めると移動時間を短縮できるため、好んで停めたがる人が多いでしょう。
トナラーではなくても多くの人が停めたいと思う人気のスペースは避けて、人が停めなさそうなスペースに駐車することをおすすめします。
まとめ
この記事ではトナラーの意味や心理、リスク、対策法についてご紹介しました。
トナラーとは、ほかに駐車スペースがあるにもかかわらず、他車の真横に駐車する人のことを指します。
車を開けたときにドアをぶつけないためにも、駐車スペースが広ければ距離を保って駐車したい人がいる中、意識的に隣に停める人や無意識に隣を選んでしまう人もいます。
そのため、トナリングが引き起こすリスクを避けたい場合は、なるべく隣に停められないように、壁側や人が停めたくないと感じる狭いスペースなどを選んで駐車してみてはいかがでしょうか。