軽自動車と普通車の違いとは?維持費や走行性能の違いを解説
「普通車に比べて、軽自動車は維持費が安い」といわれることは多いですが、軽自動車と普通車との違いは、維持費だけではありません。
軽自動車を利用することをお考えの方は色々なことが気になることでしょう。
この記事では、軽自動車と普通車の維持費や成功性能の違いを中心に、それぞれのメリット・デメリットを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
軽自動車と普通車の特徴を踏まえることができれば、購入車を決める際に正しい情報をもとに判断できるでしょう。
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INDEX
軽自動車と普通車にはどんな違いがある?

ここでは、軽自動車と普通車の相違点について解説していきます。
最近では、軽自動車の需要が高まったことから、軽自動車の性能がどんどん向上しており、普通車との差はなくなりつつあります。
一方、それぞれにしかない魅力もあります。
道路運送車両法による規格の違い
軽自動車と普通車は、道路運送車両法によって以下のとおり、大きさや車輪数、排気量に関する規格が定められています。
※引用元:交通関係統計資料:自動車輸送統計調査 – 国土交通省
軽自動車には、軽乗用車や軽トラックだけでなく、オートバイやスクーターも分類されています。
普通自動車に分類されているのは、バス、大型トラック、大型乗用車、普通特種車(特種用途自動車)などです。
特種用途自動車には、パトカーや消防車などが該当します。
一般的に「普通車」と呼ばれる車は、上記表の「小型自動車」に該当することが多いです。
ただし、近年は多様な車が多く登場しており、小型自動車に当てはまらなくなった普通車もあります。
維持費(保険料・税金・車検費用)の違い
維持費については以下のような違いがあります。
自賠責保険
軽自動車 | 普通車(自家用自動車 ) | 保険料の差額 | |
36ヶ月 | 26,760円 | 27,180円 | 420円 |
24ヶ月 | 19,730円 | 20,010円 | 280円 |
自賠責保険は法律によって加入が義務付けられている保険です。
保険料は固定で、軽自動車と普通車でそれぞれ決まっていて、軽自動車と普通車における保険料の差額はほとんどありません。
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自動車保険
自動車保険の加入は強制ではありません。
しかし、自賠責保険の補償範囲だけではリスクがあるため、多くのドライバーが加入しています。
保険料は補償内容、車種、加入者の条件などで差があります。
税金
軽自動車にかかる自動車税の税額は一律です。
しかし、2015年4月1日以後に新規検査を受けた軽自動車には新税率が適用されています。
また、新規登録から13年経った車は課税される税目が「重課税」に切り変わります。
- 旧税率…7,200円
- 新税率…10,800円
- 重課税…12,900円
普通車の自動車税は「総排気量」によって異なります。
総排気量 | 普通車の自動車税(自家用) |
1,000cc以下 | 29,500円 |
1,000cc超~1,500cc以下 | 34,500円 |
1,500cc超~2,000cc以下 | 39,500円 |
2,000cc超~2,500cc以下 | 45,000円 |
2,500cc超~3,000cc以下 | 51,000円 |
3,000cc超~3,500cc以下 | 58,000円 |
3,500cc超~4,000cc以下 | 66,500円 |
4,000cc超~4,500cc以下 | 76,500円 |
4,500cc超~6,000cc以下 | 88,000円 |
6,000cc超 | 111,000円 |
車検費用
車検の際は、点検や修理にかかる費用だけでなく、法定費用(自賠責保険料、自動車重量税、印紙代)がかかります。
自動車重量税(2年分)は以下のとおりです。
- 軽自動車…6,600円
- 自家用乗用車0.5t以下…8,200円(年4,100円)
- 自家用乗用車0.5t超~0.5tごとに…8,200円(年4,100円)
この金額に自賠責保険と印紙代(1,100円~1,800円程度)、そして点検や整備した費用を足したものが2年車検の料金です。
重量税の分、軽自動車の方が車検費用は安くなる傾向はありますが、厳密には車両ごとに車検費用の総額は異なります。
関連記事:軽自動車の車検費用っていくらするの?車検の流れや注意点も紹介
走行性能の違い
走行性能とは動力の性能や操縦の安定性、制動性などを総合的に評価したものです。
普通車は軽自動車と比べパワーがあり車体が大きいことから、走行する際に安定感があります。
背が高い軽自動車は、その車体の軽さから風の影響でハンドルを取られることもあるでしょう。
ただ最近は、軽自動車の人気の向上と共に走行性能が大幅に改善され、乗り心地のよい軽自動車が増えています。
カタログ上のデータだけでなく、試乗をしてみないと分からない部分ともいえるでしょう。
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安全面での違い
少し前までは、軽自動車は安全性が低いといわれていました。
その理由は、普通車と比べボンネットから人が乗る空間までの距離が短く、衝突時の安全性に疑問があったからです。
しかし、最近では軽自動車も普通自動車と同じ基準の安全テストを受けているため、普通車に比べて安全性が劣っているとはいえません。
衝撃吸収設計が施されたり、先進安全装置を採用したりすることで、高い安全性を実現した軽自動車が増えてきました。
一方、普通車には安全面でデメリットがないかといえばそうではありません。
普通車の方がブレーキの制動距離が長い傾向にあります。
そのため、急ブレーキをかけてもすぐに止まることが難しく、それが原因で追突する恐れが軽自動車よりやや高いといえるでしょう。
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軽自動車のメリット・デメリットとは?

ここでは、軽自動車のメリットとデメリットを具体的に解説します。
軽自動車のメリット
軽自動車の主なメリットとして挙げられるのは、次の3点です。
- 維持費が安い
- 燃費がよい
- 運転がしやすい
維持費が安い
軽自動車は、保険料や車検費用、高速道路の通行料金などが普通車より安く設定されています。
車は所持しているだけでお金がかかるため、維持費の安さは大きなメリットでしょう。
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燃費がよい
軽自動車は車体が軽くコンパクトなので、同じ量のガソリンを入れた普通車と比べると、2~3倍の距離を走ることが可能です。
流れがよい道路では燃費にかなりの差が出ます。
運転がしやすい
コンパクトなので小回りがきき、運転がしやすいこともメリットの1つです。
方向転換や車庫入れなどは、軽自動車の方が簡単にできるでしょう。
運転に苦手意識がある人にもおすすめです。
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軽自動車のデメリット
軽自動車の主なデメリットとして挙げられるのは、次の3点です。
- 大人数での乗車に不向き
- 加速の面で弱い
- 安全性に不安がある
大人数での乗車に不向き
軽自動車は、原則5人以上での乗車は違反とされています。
そのため、4人までしか乗ることはできません。
5名以上を乗せることが多いようであれば、普通車を検討した方がよいでしょう。
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加速の面で弱い
排気量が小さいため、加速の面ではパワーのある普通車に劣ってしまいます。
高速道路を使用した移動や、山道を登ることが多い人は、軽自動車ではパワー不足を感じてしまうかもしれません。
安全性に不安がある
安全性能が高まったとはいえ、軽自動車は車体が軽いため、事故が起きてしまった際の車内の安全性には不安が残ります。
この点は物理的に致し方ない部分といえます。
各車両に装備されている安全装備に依存せずに、丁寧かつ安全な運転を心がけるしかないでしょう。
普通車のメリット・デメリットとは?

次に、普通車のメリットとデメリットを具体的に解説していきます。
普通車のメリット
普通車の主なメリットとして挙げられるのは、次の3点です。
- 大人数で乗れる
- 長距離運転で疲れにくい
- パワーがあり加速しやすい
大人数で乗れる
普通車は一定の規格以上の大きさのため、大人数で乗れる車が多いです。
ワンボックスカーのような大型の車なら、車内でゆったりと寝ることもできます。
長距離運転で疲れにくい
普通車は車体が大きく重いことから、走行時の揺れが少なく、乗り心地もよいです。
快適な環境で運転することができるでしょう。
そのため、長時間運転しても疲れにくい傾向があるようです。
家族や友人と遠出することが多い人には、普通車がおすすめです。
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パワーがあり加速しやすい
普通車は排気量が大きい分、軽自動車と比べるとパワーがあり加速しやすい傾向があります。
普通車のデメリット
普通車の主なデメリットとして挙げられるのは、次の3点です。
- 軽自動車に比べて維持費が高い
- 小回りがきかない可能性がある
- 重量がある分、燃費が悪い
維持費が高い
前述したとおり、保険料、税金、車検費用はもちろん、故障や修理などの金額も含め、普通車は軽自動車に比べかかる費用が高くなります。
経済的に無理のない範囲で所持するには、保険の内容やメンテナンスの頻度などを工夫する必要があるでしょう。
関連記事:車の維持費が馬鹿らしいと感じる方に!維持費を抑えるコツを紹介
小回りがきかない可能性がある
普通車は車体が大きいため、小回りをきかせた動きは苦手です。
狭い道路を通ることが多い場合は、普通車でも小さめの車を選ぶことをおすすめします。
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燃費が悪い
普通車の燃費も一昔前と比べると改善されましたが、軽自動車の燃費には勝てないでしょう。
燃費は普段の生活で意識しにくい部分ですが、少しの燃費の差が給油頻度の違いにつながり、かかるガソリン代に影響を与えます。
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まとめ
軽自動車と普通車の主な違いは以下のとおりです。
・規格の違い
・維持費の違い
・走行性能の違い
・安全面での違い
それぞれ一長一短であるため、軽自動車のメリット・デメリット、普通車のメリット・デメリットをしっかりと把握した上で、自分の車選びに役立てましょう。