駐車場でほかの車が邪魔で出れない場合の対処法を解説

車を所有している場合、自宅や自宅以外の駐車場に車を停めますが、駐車場の周りに知らない車が停まっていて、自分の車を出せなかったり停められなかったりすることがあります。

レッカー移動や警察への通報などの対策は知っていても、実際にどうしたらよいか分からない人も多いでしょう。

そこで今回は、ほかの車が邪魔で自分の車を移動できない際の対処法や防止方法についてご紹介します。

駐車違反の罰則についても触れるので、すでに車を所有している人だけでなくこれから購入予定の人も、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:路肩とは?路側帯との違いや駐車・停車のルールを解説

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駐車場でほかの車が邪魔な際は動かしてもよい?

車を動かしてもよい?

駐車場に無断で邪魔な場所に車が停められている場合、レッカーなどで移動させる方法があります。
無断駐車の車を見つけた際に、移動させようかと考える人もいるでしょう。

しかし、法律には「自力救済禁止の原則」というルールがあり、自分で被害を回復させる行為が禁止されているため注意が必要です。

自力救済が禁止されている理由として、手段を選ばずに対処しようとする人が出てきてしまい、秩序の乱れが起こる可能性があるためです。

例えば、無断駐車の車をレッカー移動させたり、タイヤロックなどを使用して動けなくさせたりすることも、自力救済禁止の原則に違反する恐れがあります。

相手の車に触れる行為も器物破損を訴えられる可能性があるため、基本的には避けた方がよいでしょう。
自分で直接解決しようとするのではなく、法的な手続きを取って解決することが大切です。

関連記事:違法駐車に遭遇した場合の通報先や対策法について解説!

駐車場でほかの車が邪魔で出れない際の対処法

連絡する

無断駐車の車を見つけても、自分で移動させるなど自力救済禁止の原則に違反する恐れがある行為は避けた方がよいですが、自分の立場を守りながらできる対処法もあります。

無断駐車の車にできる主な対処法は以下の4つです。

  • 警察に通報する
  • 無断駐車の車に張り紙をする
  • 車のナンバーを記録する
  • 月極駐車場の管理人に連絡する

ここでは、それぞれの対処法について詳しく解説します。

警察に通報する

路上駐車は違反行為のため、警察に通報すると対応してくれます。
しかし、私有地への無断駐車は警察が「民事不介入」となっているため、取り締まることは難しいです。

車のナンバーを照会して無断駐車の車の所有者への連絡や、拡声器を使用して周囲への呼びかけは行ってくれる可能性があるため、警察へ通報することをおすすめします。

警察に通報というと110番にかけるケースが多いですが、緊急性の低い通報の場合は「#9110」へのダイヤルをおすすめです。
ご近所トラブルなどの相談を24時間体制で受け付けています。

警察へ通報する際も車種やカラー、ナンバーを確認しておけばスムーズなやり取りが可能です。
また、近くに交番がある場合は直接出向く方法もあります。

車が動いたあとでは対応してくれない可能性もあるため、無断駐車を発見したらすぐに通報・相談することをおすすめします。

無断駐車の車に張り紙をする

警察の対応が難しいときは、合法の範囲内として無断駐車の車に張り紙をすることが可能です。

紙に、すぐに車を移動することや二度と無断駐車をしないこと、日時などを記載してワイパーに挟みます。
ただし、張り紙に罰金を記載しても法的な拘束力はなく、相手の移動を促す効果しかありません。

なお、張り紙をするときの注意点として、ガムテープなどを使用すると器物破損で訴えられる可能性もあるため、ワイパーに挟む程度に留めることが大切です。

車のナンバーを記録する

記録を残しておくと、あとで争いや裁判になったときに役に立ちます

車種やカラー、ナンバー、日時ナンバーなどを記録し、張り紙をした無断駐車の車を撮影しておくと証拠としても有効です。

月極駐車場の管理人に連絡する

月極駐車場を借りている場合は、警察よりも先に管理人に連絡するのも得策です。

無断駐車の相手と直接やり取りをしなくても、管理人が対処して問題を解決してくれる可能性もあります。

関連記事:無断駐車されたときの対処法とは?無断駐車されないための予防策も解説

駐車場でほかの車が邪魔で出れない事態を防ぐ方法

対策 防犯カメラの設置

無断駐車をされてしまうと、自分でできることは限られてしまいます。
あらかじめ無断駐車ができないような対策を取ることが大切です。

対策としては防犯カメラの設置がおすすめです。
無断駐車の証拠を残せるだけでなく、盗難などその他トラブルの防止にもつながります。

費用面で設置が難しい場合は「監視カメラ作動中」などの張り紙も効果的です。

チェーンやコーン標識、ポールを設置すれば駐車を禁止していることが一目で分かります

また、駐車禁止の看板を設置することも有効ですが、「無断駐車を発見したら罰金〇万円を請求します」などの警告は法律上認められていません。

罰金は個人間でのやり取りでは用いられないため、実際に請求することは難しいです。
そのため罰金という言葉を使わずに、駐車禁止をアピールすることが大切です。

関連記事:交通違反の点数はリセットされる?リセットされる条件や点数の確認方法も解説

駐車違反の場合は罰則が科せられる

違反行為

自宅などの私有地に駐車した場合は警察による取り締まりは難しいですが、駐車場の出入口(道路)に駐車すると駐車違反となって違反行為として取り扱われます。

なお、違反場所によって違反点数や反則金が変わります。違反場所は「駐停車禁止区域」と「駐車禁止区域」にわけられ、駐車場の出入口付近は駐車禁止区域に該当することが多いです。

駐車違反も2種類あり、すぐに警察官の移動命令に対応できるかによって「駐停車違反」と「放置駐車違反」に区別されます。

運転者が車の近くにおらず、すぐに車を動かせない場合は放置駐車違反に該当し、違反点数や反則金が厳しくなります。

駐車場の出入口に普通車を無断駐車した場合、駐停車違反の場合は1点の違反点数加点と10,000円の反則金が課せられます。

同条件で放置駐車違反した場合は、2点の違反点数加点と15,000円の反則金を支払わなければなりません。
大型車や二輪車、原付な種類によって反則金が増減しますが、違反点数は一律になります。

道路に駐車違反されている場合は警察も対応してくれるため、すぐに通報することをおすすめします。

個人間で直接やり取りをするとトラブルにもつながる可能性があるため、まずは警察に相談して対応方法を検討することが大切です。

まとめ

今回は、ほかの車が邪魔で自分の車を移動できない際の対処法や防止方法、駐車違反の罰則について解説しました。

私有地に無断駐車された場合でも、レッカー移動やタイヤロックを使用して対処しようとすると、自身が訴えられる可能性があります。

まずは警察や管理人などに通報・相談してから、対応を検討することが大切です。

なお、緊急性が低いときは110番ではなく「#9110」への相談をおすすめします。
近くに交番がある場合は、直接出向いて相談した方が早いケースもあるでしょう。

また、防犯カメラの設置など無断駐車の防止策を取っておくと、その他トラブルを防ぐことも可能です。
困ったときは弁護士などの専門家に相談する方法もあります。

すでに車を所有している人だけでなくこれから購入予定がある人は、邪魔な車への対策や防止策を事前に把握し、駐車場でのトラブルを未然に防ぎましょう。

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