タワーバーを取りつける効果は?デメリットはないの?
「高速道路のコーナーリングで安定した走行を実現したい」「ハンドリングを向上させ、車と一体感を持って運転したい」
車に乗る方の中には、このような思いがある方もいらっしゃるでしょう。
これらの想い、サスペンション部分にタワーバーを取り付けることで実現可能と言われています。
一方で、タワーバーを取り付けることで、事故の被害が拡大するなどのデメリットがある点も事実です。
この記事では、タワーバーを取り付けるメリット・デメリット、タワーバーの取り付け方などを解説します。
安定した運転を実現したい方、運転自体をもっと楽しみたい方、最後までお読みください。
INDEX
タワーバーを取り付けるメリット
タワーバーを取り付けるメリットは、以下です。
- 高速道路で安定したコーナーリングを実現
- ハンドリングの向上
- 車の性能を十分に引き出す
それぞれ解説します。
メリット①:高速道路で安定したコーナーリングを実現
タワーバーを取り付けることで、高速道路でも安定したコーナーリングを実現できるでしょう。
理由はタワーバーを装着することで、高速道路のコーナーリングで発生しまう車体のねじれを抑え、ボディの剛性が向上するからです。
ねじれが抑えられることで、サスペンション全体に力が加わり、サスペンションの性能を十分に発揮できるでしょう。
高速道路のコーナーリング時には、より慎重な運転が求められます。
タワーバーを装着することで、高速道路のコーナーリングでも安定した走行を実現できます。
メリット②:車の性能を十分に引き出す
ボディの剛性が向上する、それはサスペンションがもつ性能を発揮できることにつながります。
たとえば、タワーバーがない状態であれば、サスペンションのストロークよりも先にボディがねじれ、車体が路面を十分にグリップすることが難しいでしょう。
しかしタワーバーを装着すれば、サスペンションの支持部における変形を抑え、サスペンションの性能を引き出してくれます。
メリット③:ハンドリングの向上
タワーバーを取り付けることで、走行が安定し、ステアリングの反応も良くなる=ハンドリングが向上するでしょう。
ハンドリングが向上することで、あなたがハンドルを切り始めると素早く車が反応します。
あなたと車の一体感は格段に増すでしょう。
そうなれば、通勤やドライブなど運転がとても楽しくなること間違いなしです。
タワーバーを取り付けるデメリット
タワーバーを取り付けるデメリットは、以下です。
- 乗り心地が悪化
- 事故のとき車体の被害が拡大する
- カーブ走行時のハンドル操作が難しくなる
それぞれ解説します。
デメリット①:乗り心地が悪化
ボディ剛性が向上することで、でこぼこした路面など悪路を走るときの衝撃が、よりダイレクトに運転者に伝わってしまいます。
人によっては、「乗り心地が悪くなった」と感じてしまうケースも。
また路面の衝撃がよりダイレクトに伝わるため、正確なハンドル操作も求められます。
タワーバーをつけた状態で悪路を走行する際は、より慎重に運転しましょう。
デメリット②:事故のとき車体の被害が拡大する
タワーバーを取り付けるデメリットとして、事故のとき車体の被害が拡大するリスクがあります。
なぜタワーバーを取り付けることで、事故の被害が拡大してしまうのか。
理由はタワーバーを取り付けることで、片側で発生した衝突の衝撃がタワーバーを通して反対側のボディにも伝わってしまうからです。
このことによって、ボディの両側が破損しやすくなってしまいます。
デメリット③:カーブ走行時のハンドル操作が難しくなる
タワーバーを取り付けることで、通常時と比較しカーブ走行時のハンドル操作が難しくなるリスクが生じます。
理由はタワーバーを取り付けることで、カーブを曲がるときの車体のロール量(荷重移動量)が増えてしまうからです。
タワーバーを装着することで、サスペンションへの負荷が大きくなります。
サスペンションの調整が不十分だと、車体がロールしやすくなるのです。
またボディ剛性が向上しねじれが減っているため、アンダーステアが大きくなります。
ハンドルの切り始めは反応するものの、その後ハンドルを切ってもいつものように曲がらない、思うように曲がらないリスクが増えてしまいます。
タワーバーを装着した状態で走行するときは、カーブの運転には十分注意しましょう。
そもそもタワーバーとは何?材質の種類は?
タワーバーの正式名称は、「ストラットタワーバー」です。
その名の通り、ストラット式サスペンションに装着するパーツになります。
前輪のエンジンルーム内のサスペンションの上部に装着し、サスペンションを固定・補強します。
見た目は鉄の棒ですが、タワーバーを装着することで、ボディ剛性を向上させることできます。
タワーバーの材質の種類
タワーバーには、スチール、アルミ、チタン、カーボンなど様々な材質の種類があります。
チタンやカーボンは軽くて強度が高い、スチールは低コストで購入可能、アルミは価格と性能のバランスが良いなど、材質に合わせて特徴が異なります。
お持ちの車種や予算も考慮し、最適なタワーバーを選びましょう
フロントだけではなくリア用のタワーバーもある
ボディ剛性を高めるパーツである、タワーバー。
フロント周りのタワーバーの他に、リア部分用のタワーバーも存在します。
フロント部分のタワーバー
ボンネットを開けて、フロントサスペンション上部に取り付けます。
車体のねじれを抑え、ボディの剛性、ハンドリング性能を向上させる効果が期待できます。
リア部分のタワーバー
リアのサスペンションに取り付け、リア部分のボディの剛性を向上させます。
リア部分にタワーバーを装着することで、リアが安定します。
走行時にリア部分に不安定さを感じる方は、装着を検討してみましょう。
タワーバーの取り付け方と注意点
最後に、タワーバーの取り付け方と注意点を解説します。
タワーバーの取り付け方
エンジンルーム内のストラット上部にあるナットを外し、タワーバーを取り付けましょう。
基本的な手順は、これのみです。
タワーバーの取り付けに必要な工具
タワーバーを取り付ける前には、工具を準備しましょう。
- ソケット
- ラチェット
- メガネレンチ
- エクステンションアーム
- ドライバーやクリップ外し
など、基本的にはこれらの工具があれば大丈夫です。
ドライバーやクリップ外しは、リア部分にタワーバーを取り付けるときに使用します。
リア部分において、車種によってはタワーバーの取り付け位置が見えにくい可能性があります。
そのようなときには、内装の一部を外すなどの処置が必要です。
タワーバーを取り付けるときの注意点
注意点①:タワーバーをしっかり張った状態で装着する
タワーバーを取り付けるときは、タワーバーに「遊び」がなくピーンと張った状態で取り付けるようにしましょう。
取り付け時にタワーバーが張っておらず「遊び」があると、ボディの剛性の向上を期待できません。
「コーナーリング時に不安定、ハンドリングが悪い」など、走行時のハンドル操作にも悪影響が生じてしまう可能性があります。
タワーバーを取り付けるときは、「遊び」を作らず張った状態で取り付けましょう。
注意点②:自信がない場合は、業者に依頼する
タワーバーの取り付けを自分で行うことに自信がない場合は、業者に依頼しましょう。
タワーバーの取り付けには、ソケットやラチェットなど専用の工具が必要です。
またリア部分にタワーバーを取り付けるときには、取り付け位置が分かりにくい可能性もあります。
「工具を準備するのが面倒だ」「自分で正しく取り付けができるか不安」な方は、業者に依頼した方が安心できそうですね。