3ナンバーと5ナンバーでは負担する税金が異なる?それぞれの違いについて解説
「3ナンバー」や「5ナンバー」などの車のナンバーは、その車の規格によって決められていることを知っている人は多いでしょう。
しかし、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、3ナンバー、5ナンバーの車の違いやそれぞれの税金について解説していきます。
また、3ナンバーの車のメリットについても解説するため、参考にしてください。
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INDEX
3ナンバーと5ナンバーの違いとは
そもそも3ナンバー、5ナンバーにはどのような違いがあるのでしょうか。
2022年には、トヨタのノアとヴォクシーがフルモデルチェンジで全グレード3ナンバーとなったことが話題となりました。
ここでは、3ナンバー、5ナンバーの違いについて解説していきます。
ボディサイズの違い
3ナンバーと5ナンバーは、ボディサイズが異なります。
3ナンバー車と5ナンバーの車とでは、3ナンバーのほうが大きい車です。
ただし、単に大きい車が3ナンバーというわけではなく、全長、全幅、全高の3つの基準が設けてあり、一つでも基準サイズを超えてしまうと3ナンバーとして扱われます。
排気量の違い
3ナンバーと5ナンバーは、排気量によって区別されます。
たとえば、ボディサイズが5ナンバーの基準以内であっても、排気量が多ければ車体が小さくても3ナンバーの分類です。
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税金の違い
車の税金として、主に自動車税と自動車重量税がありますが、必ずしも3ナンバーのほうが高いもしくは、5ナンバーのほうが安いというわけではありません。
自動車税は排気量、自動車重量税はその名の通り車両の重さで税額が変わります。
そのため、3ナンバーでも5ナンバーより排気量が少なく、5ナンバーより車両が軽ければ自動車税や自動車重量税は安くなります。
3ナンバーは5ナンバーよりも車体が大きく重量も重いことが多いため、税金が高くなりがちですが、「必ず」ではないことを覚えておきましょう。
関連記事:自動車重量税はいくらかかる?納付時期や納付方法も合わせて解説
3ナンバーと5ナンバーが設定される条件
3ナンバーと5ナンバーが設定される条件は、ボディサイズや排気量にて明確に定められています。
ここでは、3ナンバーと5ナンバーが設定される具体的な条件について解説していきます。
ボディサイズ
ボディサイズは「全長」「全幅」「全高」の3つの項目に分かれています。
5ナンバーが設定される条件は、全長は4,700mm以下、全幅は1,700mm以下、全高は2,000mm以下の車です。
定められた基準を一つでも超えると3ナンバーが設定されます。
なお、ディーゼルエンジン車の場合には排気量の制限はなく、ボディサイズのみで3ナンバー、5ナンバーに分類されます。
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排気量
ボディサイズ同様、排気量においても3ナンバーと5ナンバーで基準が異なります。
5ナンバーの場合、排気量は2000cc以下と定められており、こちらを上回ると3ナンバーの分類です。
なお、ボディサイズが5ナンバーの条件に当てはまっていても排気量が2000ccを上回る場合は、3ナンバーに分類します。
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3ナンバーと5ナンバーでは税金が異なる?
ここでは、3ナンバー、5ナンバーにおける自動車税と自動車重量税について解説していきます。
自動車税
自動車税とは、自動車を所有している人が毎年支払う都道府県税のことです。
自動車税は、3ナンバー・5ナンバーの分類ではなく、自動車の排気量や使用目的によって金額が決まります。
国土交通省のホームページに掲載されている自動車税額は次の通りです。
排気量 | 営業用 自家用 |
1リットル以下 | 7,500円 29,500円 |
1リットル超~1.5リットル以下 | 8,500円 34,500円 |
1.5リットル超~2リットル以下 | 9,500円 39,500円 |
2リットル超~2.5リットル以下 | 13,800円 45,000円 |
2.5リットル超~3リットル以下 | 15,700円 51,000円 |
3リットル超~3.5リットル以下 | 17,900円 58,000円 |
3.5リットル超~4リットル以下 | 20,500円 66,500円 |
4リットル超~4.5リットル以下 | 23,600円 76,500円 |
4.5リットル超~6リットル以下 | 27,200円 88,000円 |
6リットル超~ | 40,700円 111,000円 |
自動車重量税
自動車重量税は、自動車の所有者が支払う税金の一つであり、その名の通り車両の重量に基づいて計算されます。
また、車検と同様に新規登録時には3年、それ以降は2年分をまとめて支払います。
新車新規登録時とそれ以降の金額は以下の通りです。
新車登録時
エコカー | エコカー外 | ||||
50%減 | 25%減 | 本則税率 | 軽減なし | ||
0.5トン以下 | 免税 | 3,700円 | 5,600円 | 7,500円 | 12,300円 |
~1トン | 7,500円 | 11,200円 | 15,000円 | 24,600円 | |
~1.5トン | 11,200円 | 16,800円 | 22,500円 | 36,900円 | |
~2トン | 15,000円 | 22,500円 | 30,000円 | 49,200円 | |
~2.5トン | 18,700円 | 28,100円 | 37,500円 | 61,500円 | |
~3トン | 22,500円 | 33,700円 | 45,000円 | 73,800円 |
2年自家用車
エコカー | エコカー外 | ||||
50%減 | 25%減 | 本則税率 | 軽減なし | ||
0.5トン以下 | 免税 | 2,500円 | 3,700円 | 5,000円 | 8,200円 |
~1トン | 5,000円 | 7,500円 | 10,000円 | 16,400円 | |
~1.5トン | 7,500円 | 11,200円 | 15,000円 | 24,600円 | |
~2トン | 10,000円 | 15,000円 | 20,000円 | 32,800円 | |
~2.5トン | 12,500円 | 18,700円 | 25,000円 | 41,000円 | |
~3トン | 15,000円 | 22,500円 | 30,000円 | 49,200円 |
3ナンバーが設定される車を購入するメリット
重量や排気量によって税金が高くなる可能性がある3ナンバーの車ですが、購入するメリットはあるのでしょうか。
ここでは、3ナンバーが設定されている車を購入するメリットについて解説します。
デザインの制限がない
5ナンバーは、全長・全幅・全高の3つのうち一つでも基準を超えてしまうと3ナンバーとなってしまいます。
たとえば、エアロパーツの有無によって3ナンバー・5ナンバーが異なる車種があるように、ナンバーにこだわると選べる車種の幅が狭まってしまいます。
3ナンバーであれば基準値を超えないようデザインに制限されることはなく、好きなデザインの車両を選べることはメリットであるといえるでしょう。
広々とした車内空間
5ナンバーと比較して、車幅や車高が大きい3ナンバーは、外装のデザインだけではなく広々とした車内空間も魅力的です。
居住性の高い車では、自宅のようなソファーシートを装備しているものもあり、長時間のドライブであっても快適に過ごすことが可能です。
また、シートアレンジができる車であれば、車中泊も足を伸ばしてゆっくりと休むこともできるでしょう。
このように、広い車内空間は快適に過ごせるだけでなく、車の使い方の幅が広がるでしょう。
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安全性能が高い
3ナンバーは5ナンバーのように基準値以内にボディサイズをおさめなければならない制限がないため、ドアやピラーに厚みを持たせることが可能です。
また、衝突安全ボディ構造やそれに伴う衝撃吸収部材も補強されているため、衝突時の衝撃を軽減します。
5ナンバーの車の安全性能が低いわけではありませんが、3ナンバーの車のほうが安全性に優れているでしょう。
まとめ
3ナンバーと5ナンバーの基準はボディサイズ(全長、全幅、全高)と排気量によって決まります。
一つでも基準を超えれば3ナンバーに分類します。
車の維持費である自動車税や自動車重量税は、3ナンバーのほうが高いと認識されていることが多いですが、これらは排気量や重量で金額が変わるため、必ずしも3ナンバーのほうが高いわけではないことを覚えておきましょう。
3ナンバーと5ナンバーのどちらの車を購入するか迷った際は、この記事を参考に二つの車を見比べてみてください。