ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いについて徹底解説!

車を購入する際には、動力の根幹であるエンジンにどのようなタイプが使用されているのかを気にかけたいところです。

代表的なエンジンタイプとして「ガソリンエンジン」「ディーゼルエンジン」があります。

ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いについて、使用する燃料が違う程度しか知らない人も多いでしょう。

この2つのエンジンタイプの違いは、エンジンを動かすためのメカニズムにも違いがあり、それぞれメリット、デメリットがあります。

この記事では、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いについて徹底解説します。

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ガソリンエンジンとは

ガソリン入れる

まずはガソリンエンジンの概要についてご紹介します。

そもそもガソリンエンジンとは?

ガソリンエンジンとは、ガソリンを燃料にして動くエンジンのことを指します。

使用する燃料はレギュラーガソリンと高オクタン価ガソリン(ハイオク)の2種類があり、国内で走る車の大部分はガソリン車が占めているほど、人気の高いエンジンタイプとなります。

その他のエンジンタイプとしては、モーターとエンジンで走るハイブリッド、電気自動車のEVなどが挙げられます。

関連記事:PHV(PHEV)とはどんな車種?電気自動車(EV)との違いやおすすめの3台を紹介

レギュラーガソリンとハイオクの違い

レギュラーガソリンとハイオクの大きな違いとして、自己着火のしやすさが挙げられます。

ハイオクの方がレギュラーガソリンよりも、自己着火率が低いため燃えにくく、高圧縮することができるため、ハイパワーを生み出せるメカニズムとなります。

また、ハイオクの方が燃費は良いと思っている人もいるかと思いますが、実際はガソリンの種類で燃費は決まりません。
あくまでも車両全体で燃費が決まります。

ガソリンエンジンの仕組み

ガソリンエンジンの仕組みは「吸入」「圧縮」「燃焼」「排気」という4つのストロークを一つの工程とし、クランクシャフトを2回転させ、吸入段階で空気にガソリンを混ぜ込み、燃焼のために点火プラグで点火させます。

クランクシャフト

一連の動きのなかで、エネルギーを生み出して車を走らせます。

ガソリンエンジンの工程

  • 吸入:空気(ガソリン)を取り込む
  • 圧縮:取り込んだ気体を圧縮
  • 燃焼:圧縮した気体を燃やして膨張
  • 排気:燃焼したガスを排出

ディーゼルエンジンとの違い

ディーゼルエンジン

ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンと同様に「吸入」「圧縮」「燃焼」「排気」の4つのストロークを一つの工程としますが、圧縮されたシリンダー内に燃料を直接噴射することで自己着火を発生させ、エネルギーを生み出して車を走らせます。

また、ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンの圧縮比が約1.5倍となっており、燃料は早期着火を起こしにくい軽油が用いられます。

その分、ハイパワーが出やすいメカニズムとなります。

つまり、点火プラグで着火させるのがガソリンエンジンで、高圧縮で自己着火させるエンジンがディーゼルエンジンです。

ガソリンエンジン

吸入⇒燃料噴射⇒圧縮⇒点火⇒燃焼⇒排気

ディーゼルエンジン

吸入⇒圧縮⇒燃料噴射⇒燃焼⇒排気

  • ガソリンエンジンは吸入空気とガソリンを混合してから圧縮し、点火プラグで着火。
  • ディーゼルエンジンは空気だけを圧縮し、そこに燃料を噴射して自己着火。

ガソリンエンジンのメリット

ここでは、多くの車に利用されているガソリンエンジンのメリットについて解説します。

揺れが少なく静粛性が高い

ガソリンエンジンは、ディーゼルエンジンと比べて振動やノイズが少なく、静粛性が高いエンジンといえます。

ディーゼルエンジンの振動が多い理由としては、燃料の自己発火時に高圧力をかけている分、反発した反動がくるメカニズムであることが挙げられます。

高回転で高出力が強み

ガソリンエンジンは、その他のエンジンタイプよりも、エンジンを高回転で回して高出力を出せます。

特に高速域では、走行の安定性と伸びのあるパワーが魅力でもあります。

一方、ディーゼルエンジンの特徴としては走り出しのパワーはありますが、エンジンを高回転するのが苦手で、場合によっては振動が激しくなる可能性もあります。

製造コストと車両価格を抑えられる

車のエンジンタイプのなかで、一番歴史の古いエンジンタイプがガソリンエンジンです。

多くの自動車メーカーで採用しているのも、このエンジンタイプです。

長い歴史による技術向上から開発・製造コストを大きく抑えることができるため、総合的にみると低価格になる傾向があります。

関連記事:車を初めて買う時の注意点とは?選び方や購入までの流れを解説

燃料の安心感

今では、ディーゼル車の軽油も普及していますが、電気自動車の場合、電気を補給できる場所などは限られているため燃料切れなどの不安が伴うでしょう。

その点、ガソリンエンジンの燃料であるレギュラーガソリン、ハイオクは、ガソリンスタンドで燃料供給がしやすく燃料切れになる心配がないことから、安心して使用できます。

特に長距離運転時には供給しにくい燃料であれば、燃料が少なくなるほど不安に思ってしまう人もいるでしょう。
その点、供給しやすい燃料で走る車であればストレスなく乗れるので大きなメリットといえます。

関連記事:電気自動車が日本で普及しない理由や今後の展望とは?

ガソリンエンジンのデメリット

環境破壊

ガソリンエンジンにはメリットがある一方でデメリットもいくつかあります。
ここでは、ガソリンエンジンのデメリットについて解説します。

燃料コストが高い

数あるエンジンタイプのなかで、最も維持費がかかってしまうのがガソリンエンジンです。

例えば、電気自動車であれば場合によっては無料で供給できるケースがあり、ディーゼルエンジンでは軽油が燃料となりますが、レギュラーガソリンよりも10円/Lほどガソリン代が抑えられます。

以上を踏まえても、ガソリンエンジンは比較的燃料コストが高いといえるでしょう。

関連記事:車の維持費を抑えるコツとは?「維持費って馬鹿らしい!」と感じる方へ

熱効率が低い

燃料のエネルギーを動力に変える熱効率が、ディーゼルエンジンよりも劣ることがデメリットとして挙げられます。

一般的なガソリンエンジンが30%程度に対して、ディーゼルエンジンは40%程度見込めるため、燃料のエネルギーを動力に変える能力は、ディーゼルエンジンの方が高いことが分かります。

低速トルクは苦手

ガソリンエンジンは高回転・高出力には強いですが、反対の低回転・高トルクにはディーゼルエンジンの方が強いです。

低速トルクは車の加速を良くするため、ガソリンエンジンの車だと加速時に運転しにくいと感じることもあるでしょう。

環境面の優位性

ガソリンエンジンは、やはり環境面においてもディーゼルエンジンに劣る部分があります。

使用燃料において軽油の方が、完全燃焼時の二酸化炭素の発生量が少ないです。

また熱効率の観点で考えても、ディーゼルエンジンの方が燃料消費量は少なくなります。

軽油は燃料使用量が少なくなるだけでなく、二酸化炭素排出量が少ないため、ガソリンエンジンよりも環境に優しいといえます。

まとめ

今回は、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いについて解説しました。

ガソリンエンジンとディーゼルエンジンは使う燃料だけでなく、エンジンの構造も違います。

それぞれにはメリット・デメリットがありますが、ガソリンエンジンは静粛性が高いため、静かに振動なく運転できる特徴があり、ディーゼルエンジンは燃費が良く、走り始めのパワーがあるのが特徴です。

車選びの際にはエンジンタイプを選択の指標にするのも大切といえます。
一度試乗して比較してみるのも良いでしょう。

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