車のエアコンが効かない状態になったらどうする?応急処置の方法を紹介
これまで、車のエアコンが効かない・効きづらい経験をした人は多いのではないでしょうか。
特に夏場にエアコンが効かないと、日差しで車内が暑くなり体調に悪影響です。
そこで今回は、車のエアコンが効かなくなる原因や応急処置の方法、修理費用、日頃のメンテナンス方法について解説します。
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車のエアコンが効かない!その原因とは?
車のエアコンは、エアコンガスを循環させることで、車内の空気を冷やしたり温めたりしています。
そのためエアコンフィルターの詰まりなど、さまざまな原因によってうまく稼働しないケースも少なくありません。
ここでは、エアコンの不調につながる主な原因を紹介します。
エアコンガスが少ない
エアコンが効かない場合、最初に考えられるのはエアコンガスの減少です。
エアコンはエアコンガスの気化熱を使って冷風を作ります。
コンプレッサーによって圧力が加わり、エアコンガスが液体になって蒸発するときに空気の熱を奪って気化する仕組みです。
その空気が冷気になり車内に送られます。
エアコンガスが少ないと、空気の熱を十分に奪うことができず、冷風が生成されません。
コンプレッサーが故障している
車のエアコンはエアコンシステム内で気化から液化、液化から気化を繰り返して冷風を作り出しています。
コンプレッサーは、エアコンガスに圧力を加え気体から液体に変化させる部品で、エアコンガスの役割はその液体を気体に変化させることです。
コンプレッサーが壊れると冷風が出なかったりエンジンから異音がしたりします。
フィルターが詰まっている
車のエアコンにはフィルターが装着されており、フィルターにゴミなどが詰まると空気が通りません。
エアコンの吹き出し口から出る風量が減り、臭いの原因にもなります。
ヒューズやリレーに問題がある
エアコンのヒューズの役割は、過電流で部品が破損するのを防ぐことです。
リレーもヒューズと同じく過電流が直接部品に流れないように制御しています。
これらの部品が壊れるとコンプレッサーに電流が流れず、結果的にエアコンが効きません。
車のエアコンが効かない際の5つの応急処置
運転中に突然エアコンが効かなくなることがあります。
特に夏場に効かなくなると不快なだけではなく、熱中症になるリスクもあるでしょう。
そのようなリスクを避けるためにも、応急処置を行うことが大切です。
続いては、応急処置の方法を5つ紹介します。
窓を開けて換気する
エアコンが効かない場合、窓を開けて車内を換気するのがおすすめです。
特に走行中に窓を開けると自然と風が入り、暑さをしのげます。
また、窓の開け方にコツがあり運転席か助手席のどちらかの窓を10cmほど開け、対角にある後部座席の窓も5cmほど開けると圧力差によって多くの空気が入り効果的に換気ができるでしょう。
保冷剤を購入する
猛暑日だけでなく高齢者やお子さまが乗車している場合、ドラッグストアなどで保冷剤もしくは氷を購入しましょう。
もし体温が上昇した場合、保冷剤や氷をタオルに包んだ状態で首や脇などに当てると、体温を素早く下げられます。
また、熱中症予防のために飲料も併せて用意するようにしましょう。
車用の冷却グッズを購入する
夏場はカー用品店などで、車内で使える冷却グッズを準備しておくとよいです。
例えばサンシェードは、車内に直射日光が当たるのを軽減してくれ、扇風機は車内の空気を循環させる際に役立ちます。
日陰に停車する
エアコンが効かなくなった場合の応急処置として、立体駐車場などの屋根のある建物を探し、しばらくの間日陰に停車するのがおすすめです。
また、車内温度は黒色など濃いボディほど熱くなりやすいため、車選びの際にも考慮してみてください。
エアコンガスを確認する
エアコンガス漏れは、エアコンが効かない原因になります。
エアコンガスの量を点検し、減っている場合はディーラーや修理工場でガスを補充してもらいましょう。
車のエアコンが効かない際の修理料金の目安
エアコンの異常を感じたら、修理に出すのがおすすめです。
修理箇所や状態によって費用に差が出ますが、大まかな目安を把握しておきましょう。
エアコンの修理料金の目安は以下の通りです。
エアコンガスの補充 | 3,000〜5,000円 |
ガス漏れなどの亀裂の修理 | 20,000〜30,000円 |
コンプレッサーの修理 | 50,000〜100,000円 |
サーモスタットの修理 | 10,000円前後 |
ファンモーターの修理 | 20,000円〜(軽自動車) 40,000円〜(普通乗用車) |
フィルター交換 | 2,000〜5,000円 |
エアコンの修理の依頼先は主に3つ
車のエアコン修理の依頼先は、主に以下の3つが挙げられます。
- 自動車ディーラー
- 自動車販売店
- 自動車関連の電気店
特徴
車の修理といえばディーラーに依頼する人も多いですが、ディーラーは電気系の修理は専門ではないため専門の修理業者に委託するケースが多いようです。
相場は自動車販売店より1〜2割ほど高くなりがちですが、場合によってはメーカー保証が受けられるなどの利点があります。
自動車販売店は車の修理全般の技術が高いところが多く、費用はディーラーより安価です。
しかし、メーカー保証などはないため注意しましょう。
車関連の電気修理店は、その名の通り電気系の修理が専門のため、技術力の高さはほかと比較して特に高いです。
修理費用は自動車販売店と同等ですが、技術的な安心感があります。
エアコンの故障を防ぐ方法
車のエアコンは定期的なメンテナンスをすることで、よい状態を保つことができます。
手軽にできるメンテナンス方法は以下の2つです。
- フィルター交換
- エアコンクリーニング
続いては、2つの方法について紹介します。
フィルター交換
エアコンフィルターの交換頻度は、年に1回もしくは走行距離1万kmごとに行うのがよいとされています。
走行距離が関係しているのは、空気中を漂う粉塵の影響を受けるためです。
特に、交通量が比較的多い地域を頻繁に走行している場合、1万kmに達する前にフィルターを交換したほうがよいでしょう。
フィルター交換はディーラーや業者に依頼するほか、自分で交換することも可能です。
グローブボックスを開け、フィルターカバーを外して交換します。
エアコンクリーニング
エアコンから出る風に異臭を感じる際は、エアコンクリーニングをする必要があります。
頻度は年に4回、少なくとも年に1回は行いましょう。
臭いの原因はカビの繁殖であるため、特に梅雨の時期や季節の変わり目に行うのがおすすめです。
エアコンクリーニングの手順は、以下の通りです。
- エアコンフィルターをグローブボックスから取り出して水洗い(交換)する
- エバポレーター(熱交換器)に専用の洗浄剤を噴射する
- 送風運転(5〜15分ほど)する
- 乾かしたフィルターやグローブボックスを取り付ける
まとめ
この記事では車のエアコンが効かなくなる原因や応急処置、修理費用やメンテナンス方法についてまとめました。
もしエアコンに異常を感じたり故障した場合、信頼できる修理業者に修理を依頼するのもおすすめです。
また、定期的にメンテナンスをすることで、エアコンの不調も起こりづらくなり、常に快適に利用できるでしょう。