タイヤの空気圧、最適はどのくらい?許容範囲と調整のコツを徹底解説

タイヤの空気圧は適正に保つことが大切です。

しかし、中には「空気圧は高めの方が良い」ということもよく言われます。
こう聞くと、適正がいいのか高めがいいのか、空気を入れすぎたらどうなるのか、また逆に空気圧が下がったとしてどこまで許されるのかなど、さまざまな迷いが生じて悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、タイヤの空気圧が高い方が良いと言われる理由や、どれぐらい高めならいいのかを解説しますので、ぜひご参考になさってください。

関連記事:タイヤの空気圧を点検する意味は?適正ではない空気圧によるデメリットについて

pit in plus tire
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タイヤの空気圧は高めの方がいいの?

タイヤ

タイヤの空気圧は高めではなく、あくまで車両指定空気圧というメーカーの決めた適正値に設定した方が良いです。

タイヤの空気圧が高めの方がいいという意見が出てくるのは、多少空気が漏れても大丈夫という意味合いで言われることが多いためです。

毎日少しずつ空気は抜けていくので、空気圧は自然と低くなっていきます。
高めに設定しておくと少し空気が抜けてちょうどいいぐらいになるため、高めがいいという意見もあります

しかし、タイヤの空気圧を高めにすることで生まれるデメリットもあるため、これを知っておくことが大切です。

関連記事:高速道路を走行するときのタイヤの空気圧は高めが良いというのは本当?

タイヤの空気圧が高すぎると生じるデメリット

デメリット

ここではタイヤの空気圧が高すぎることによるデメリットについて解説します。

タイヤの摩耗

高い空気圧は、タイヤの中央部分が過度に摩耗しやすくなります。
これにより、タイヤの寿命が短くなり、タイヤの交換を頻繁に行わなければならなくなる可能性があります

乗り心地の悪化

高い空気圧は、振動や衝撃を効果的に吸収しないため、乗り心地が悪くなる可能性があります。
道路の凹凸や段差を感じやすくなるでしょう。

パンクやバーストのリスクの増加

高い空気圧は、タイヤに内側からより大きな圧力をかけるため、パンクやバーストの可能性が上がります。
また、道路上の障害物や穴によって、タイヤが損傷を受けやすくなり、間接的にパンクやバーストを起こす可能性もあります。

関連記事:タイヤバーストとは?起こった時の対策は?前兆や予防策もご紹介!

タイヤ空気圧が高すぎる場合の許容範囲とチェックポイント

チェックリスト

指定空気圧よりも20kPa程度高い状態を上限値として管理すると良いと言われています。

タイヤの空気圧が高すぎてもいけないと思いつつもやはり、空気圧の調整を忘れた時や面倒に感じるなどで、少しだけでも高めに設定したいという方もいらっしゃるかもしれません。

忙しくてなかなかカーメンテナンスに時間が割けない方もいらっしゃるでしょう。

こうした場合は前述のとおり、指定空気圧よりも20kPa程度高い状態を上限として管理することがおすすめです。

ただ、この値を超えるとタイヤの摩耗やパンク、バーストのリスク増加などにつながるため注意しましょう。

タイヤは350kPaまで耐えられるという話もありますが、それはタイヤの限界値のお話です。

高めにしておくにしても、あくまで+20kPaまでとしましょう。

関連記事:タイヤの空気圧はどれくらい?空気圧を測る方法とタイミングを解説

タイヤの空気圧が低すぎる場合のデメリットと許容範囲

タイヤ

タイヤの空気圧は高い場合よりも低い場合の方が危険と言われています。

空気でパンパンに膨らんだタイヤより、空気が少なくて柔らかくなったタイヤの方が地面にべたーっとつくイメージが強いでしょう。

このイメージのとおりで、タイヤの空気圧が低い状態で運転するとタイヤの接地面が増え、転がり抵抗が増えてしまいます。

その結果、エネルギー効率の悪化と燃費の悪化につながるのです。

また、ショルダー部分への異常摩耗によるタイヤ寿命の短縮や、安全性のリスク増加なども考えられます。

雨天時のハイドロプレーニング現象などの事故を起こさないためにも、タイヤの空気圧は適正を保つように定期的なメンテナンスが大切なのです。

関連記事:ハイドロプレーニング現象とは?原理から対処方法まで解説

許容範囲について

タイヤの空気圧は1ヶ月あたり、5%〜10%減ると言われています。

仮にタイヤの指定空気圧は240kPaだった場合、1ヶ月で12kPa〜24kPa減る計算になります。

上記の+20kPaまで許される理論を適用すると、大事に乗って約1ヶ月〜1ヶ月半に1回は空気圧の点検が必要になります。

忙しい中では習慣化するまではなかなか大変ではあります。

そういった場合はカーメンテナンスアプリを使用するとリマインドができます。

中でも「ドライブオン」というアプリはそのまま予約できる機能があるので、先にスケジュールを決めてしまうようになり忘れることがなくなります。

関連記事:ドライブオン(Drive On)とは?ダウンロード数圧倒的1位のカーメンテナンスアプリを紹介!

タイヤの空気圧をセルフチェックして対処する方法

安全運転のために、タイヤの空気圧を定期的にチェックすることが重要です。
そこで、自宅でもできるように、セルフチェックする方法を紹介します。

タイヤの空気圧は、車の取扱説明書に記載されている適正空気圧に調整してください。

タイヤの空気圧をチェックする流れは、以下の通りです。

  1. 車のタイヤが冷えているか確認してください。タイヤが熱いと、正常な計測が出来ません。
  2. タイヤ空気圧計を用意します。ホームセンターやガソリンスタンドに置いてあります。
  3. ドライバーサイドのドアに貼られた車両メーカーの仕様に基づいて、適切な空気圧の範囲を確認します。
  4. タイヤにあるエアバルブキャップを外し、空気圧計をバルブに取り付けて空気圧を測定します。
  5. タイヤの空気圧が仕様範囲内に収まっているか確認し、必要に応じて空気を補充します。過剰に入れすぎないよう注意しましょう。

自動車のメンテナンスに時間をかけることは、あなたと他の道路利用者の安全を確保する大切な確認事項です。
安全運転を行うためにも、1ヶ月に1回は空気圧の点検を心がけましょう。

関連記事:タイヤの空気圧の単位多くない?kPaとかkgfとかの違いや換算方法を表付きで解説

関連記事:タイヤの空気圧は高めの方が良い?理由や許容範囲を解説

タイヤの空気圧を点検・調整する際の注意点

タイヤ整備

タイヤの空気圧を点検するのであれば、運転直後は避けるようにしましょう。

運転後はタイヤが熱を持ち空気が膨張している可能性が非常に高く、正確な空気圧の測定ができない恐れがあります。

また、タイヤの空気圧チェックで忘れがちなのがスペアタイヤの存在です。

タイヤは使用しなくても空気圧がどんどん下がるため、スペアタイヤも定期的に確認しておかなければ、いざスペアタイヤの出番となった際に使えないなんてこともあり得ます

空気圧以外の部分もチェックを行う

タイヤのチェックは空気圧だけではありません。

タイヤの溝が摩耗していないか、ひび割れを起こしていないかなど目視できる範囲で日常的に確認しておくと良いでしょう。

まとめ

タイヤの空気圧の許容範囲は、指定空気圧と比べて±0〜+20kPaです。

この値を守るためには、1ヶ月に1回点検を行なうことが推奨されます。
どうしても忘れてしまうこともあるかと思いますが、カーメンテナンスアプリなどでしっかりとスケジューリングを先に行いましょう。

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