自転車で交通違反をした場合に交付される「赤切符」について解説!

自転車は、運転免許が必要なく誰でも気軽に乗れます。しかし、軽車両に該当するため、道路交通法によってルールが設けられており、交通違反すると罰せられる可能性があります。

自転車の交通ルールは自動車のように教習所で教えてもらえるわけではないため、知らず知らずのうちに交通違反してしまう人も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、交通違反をしたときに交付される赤切符の効力や、自転車の交通違反、罰則について解説します。

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自転車の交通違反で交付される赤切符とは

警察による取り締まりイメージ画像

ここでは、赤切符の効力と自転車の取り締まり状況を解説します。

赤切符とは

自転車の取り締まりでは、自転車指導警告カードという黄色いカードと赤切符のいずれかが用いられます。

自転車指導警告カードの役割は、危険運転をしている人に対しての注意喚起です。また、悪質な危険運転者に対しては赤切符が交付されます赤切符が交付された場合、書類送検、起訴、裁判を経て懲役や罰金が科せられる可能性があるため注意が必要です。

自転車の危険運転取り締まり強化

警視庁は、自転車の危険運転による交通事故が減少しないことから、自転車の交通違反の取り締まりを強化しています。

自転車の危険行為として挙げられるのが、信号無視や一時不停止などです。これらはこれまで黄色い自転車指導警告カードによる注意のみでしたが、取り締まりの強化により、悪質なケースにおいては赤切符が交付される場合があります。

自転車の取り締まり強化されたことで、今後は軽い気持ちで信号無視などを行うと、懲役や罰金が科される可能性があるでしょう。安全運転への意識を高めて自転車を運転することが大切です。

自転車のヘルメット着用が努力義務化

令和5年4月1日以降、道路交通法改正により、自転車に乗る際のヘルメット着用が努力義務となりました。

改正前は、13歳未満のお子さまに対してヘルメット着用が努力義務でしたが、改正後は年齢関係なく自転車利用者全員がヘルメット着用の努力義務対象です。

警視庁は、自転車の死亡事故の約7割が頭部への致命傷であることを報告しています(警視庁|自転車用ヘルメットの着用)。また、ヘルメット未着用時の致死率は、ヘルメット着用時より約2倍も高いこともわかっているそうです。

取り締まりが強化された4つの危険行為

自転車でぼ信号無視、一時不停止、右側通行などはNG!交通ルールを守りましょう

取り締まりが強化された危険行為が、信号無視、一時不停止、右側通行、徐行の4つです。

普段から自転車を使用する人は、危険行為について正しく理解しておく必要があります。ここでは、4つの危険行為について詳しく解説していきます。

(参考:警察庁|自転車に係る主な交通ルール警視庁|自転車の交通ルール

信号無視

自転車は、車道または歩道のどちらを走行しているかによって、従うべき信号が異なるため注意が必要です。

車道を走行している場合は、停止線の前で停止し、三灯式の車両用信号機に従います。歩道を走行している場合は、二灯式の歩行者用信号機に従いましょう。

なお、車道を走行していても標識に「歩行者・自動車専用」と書かれている場合は歩行者信号機に従う必要があります。

また、青色の矢印信号がある場合は、二段階右折が必要です。自転車の場合、ルールが複雑で気づかないうちに信号無視をしてしまう可能性があるため、交通ルールをよく確認しておきましょう。

信号無視による罰則は、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金等です。

一時不停止

自転車も自動車などほかの車両と同様に、一時停止の標識があるところでは、停止線の前で必ず一時停止しなければなりません。停止線がない場所では、交差点の前で一時停止しましょう。

一時不停止による罰則は、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金等です。一時停止の標識がなくても、見通しの悪い交差点に入るときには安全のために徐行して進みましょう。

右側通行

自転車は車両通行帯の左端を走行しなければなりません。右側を通行すると逆走になり、危険です。車両通行帯がない道路であっても、追い越すとき以外は左端を走行する必要があります。

右側通行による罰則は、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金等です。

歩道を徐行せずに通行

自転車は、原則車道を走行しなければなりません。ただし、普通自転車歩道通行可の標識がある歩道であれば通行できます。

通行可能な歩道の場合、車道の左右どちらの歩道を通行しても構わないものの、いずれも車道側を走行する必要があります。また、歩行者の通行を妨げてしまいそうな場面ではすぐに一時停止できるように走行しましょう。

歩道を徐行せずに通行した場合の罰則は、2万円以下の罰金または科料です。

自転車による交通違反

飲酒運転は自転車もダメ絶対!

自転車による交通違反は、信号無視や一時不停止以外にもさまざまなものがあります。

自転車による交通違反と罰則は下記のとおりです。交通ルールを把握していなければ、気づかないうちに違反してしまう可能性があるためチェックしておきましょう。

違反内容罰則
①信号無視3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金
②通行禁止違反3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金
③徐行違反3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金
④通行区分違反3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金
⑤二人乗り2万円以下の罰金または科料
⑥酒酔い運転5年以下の懲役または100万円以下の罰金
⑦指定場所一時不停止3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金
⑧交差点優先車妨害5万円以下の罰金
⑨無灯火運転5万円以下の罰金
⑩ブレーキ不良自転車運転5万円以下の罰金
⑪歩道通行時の通行方法違反2万円以下の罰金または科料
⑫交差点安全進行義務違反3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金
⑬遮断踏切立ち入り3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金
⑭安全運転義務違反3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金
⑮妨害運転(交通の危険のおそれ、著しい交通の危険)3年以下の懲役または50万円以下の罰金
参考:警察庁|自転車に係る主な交通ルール

自転車の交通違反により赤切符を交付された場合

講習を受けないと罰金の可能性もあります

信号無視や一時不停止などの交通違反によって赤切符を交付されるとどうなるのか気になる人もいるでしょう。ここでは、運転免許証への影響や繰り返し赤切符を交付された場合に生じる義務について解説します。

運転免許証の違反点数には影響しない

自転車は、自動車と同様に道路交通法に従って取り締まりが行われるものの、自転車には点数制度がないため、違反点数は加算されません

ただし、自転車でいくら違反しても運転免許証にはまったく影響がないというわけではありません。道路交通法第103条8号では、「自動車等を運転することが交通の危険を生じさせるおそれがある」と判断されたときに、自動車運転免許停止処分となる可能性があることが定められています。

赤切符の2回交付で「自転車運転者講習」の受講義務が発生する

3年以内に赤切符の交付や交通事故を2回以上繰り返した場合は、自転車運転者講習の受講義務が発生します。該当するケースは、信号無視をして赤切符を交付されてから、2年後に一時不停止で再び赤切符を交付された場合などです。

自転車運転者講習では、交通ルールの理解度チェックテストや、違反行為の事例紹介などが行われます。

自転車運転者講習の受講義務が発生した場合、3か月以内に3時間の講習を受けなければなりません。受講料として6,000円かかり、3ヶ月以内に受講しなかった場合は、5万円以下の罰金が科されます

(参考:警視庁|自転車運転車講習制度

まとめ

交通ルールを守って安全運転

自転車は自動車とは異なり、運転免許がなくても運転可能です。しかし、道路交通法によって交通ルールが設けられており、自動車と同様に交通違反をすれば取り締まりが行われます。

自転車での悪質な交通違反には赤切符が交付され、懲役や罰則が科され可能性もあるでしょう。

警視庁は、自転車による交通事故が減少しないことから、「信号無視」「一時不停止」「右側通行」「徐行せずに歩道通行」の4つの危険行為に対しての取り締まりを強化しています。

自転車は、交通事故によって人の命を奪ってしまう可能性もある乗り物です。自転車を日常的に使う人は、交通ルールを守って安全な運転を心がけましょう。

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